顔のない敵 みんなのレビュー
- 石持浅海 (著)
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顔のない敵
2014/02/09 12:40
展開は単調。しかし・・・
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:108 - この投稿者のレビュー一覧を見る
石持浅海氏の第一短編集の文庫版。石持氏の登場人物の議論の中で、犯人を見つけ出していくという手法はここで確立されたように思う。(何度も続くこの展開を単調と感じる人もいるかもしれない。)
さて、本作に収められている短編は対人地雷を題材にして緩やかにつながっている。
地雷を除去して偉人になりたい者、地雷で被害を受けた者、地雷を製造する者・・・。様々な人の想いが、様々な行動となって現れる。時には殺人として。
本作を手にする多くの人は対人地雷に対して否定的であろう。地雷を作る者を批判する気持ちも起こるだろう。だが、地雷と無縁の国で生きている我々にその資格はあるのだろうか?石持氏は被害者・加害者だけでなく、傍観者にも問いを投げかけている。
対人地雷というテーマをミステリーに用いることに批判もあると思う。しかし、本作はそのテーマに向き合い、真正面から描いたミステリーの枠を超えた名作である。
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