新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 みんなのレビュー
- 池上彰, 佐藤優
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新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方
2017/08/21 17:08
世界各地の紛争の根源と実態が読み解かれる。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:セーヌ右岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
集団的自衛権におけるホルムズ海峡出動を巡る解釈等集団的自衛権の行使制約や、対北朝鮮問題で対応策・解決策の見いだせない日本、民族と宗教が複雑に根深く絡み合いながら対立する中東、同様の問題を抱えつつ思惑通りに拡張主義を続ける中国、歴史上常に戦争と局地的紛争を繰り返してきたヨーロッパについて、具体的に解き明かしている。また、本著はオバマ政権時代に発行されたものであるが、「名誉白人」であるオバマ大統領の弱点を指摘し、「融合しないアメリカ」、「分裂するアメリカ」、「反ワシントン・反連邦政府」の動きを見抜いている。二人の情報術も凄い。圧倒される感じを持つ書です。
新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方
2014/12/06 20:57
世界情勢の深読み
19人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「戦争」をキーワードとして、中国・ウクライナ・中東・北朝鮮・尖閣・米国等の諸情勢について、対談形式で掘り下げていくというものでした。
池上氏・佐藤氏ともにフリーの立場だからこその発言が満載です。新聞には書かれていないことが、多様な視点で語られており、たいへん面白かったです。また、情報収集・整理のノウハウまで公開されています(第8章)ので、一読を勧めます。
中でも最も印象に残った箇所は、最終章の佐藤氏の発言です。「通時性においては、歴史を知り、共時性においては、国際情勢を知ること。知識において代理経験をして、嫌な時代には嫌なことがたくさんある、というのをよく知っておくことです(249ページ)」。つまり歴史と国際情勢は、現代人には必須の知識ということです。
一方、安倍外交が稚拙であることを随所で指摘されており、果たして日本は大丈夫かと危惧しました。例えば、北朝鮮対応では、「北朝鮮がミサイルを撃っている最中に制裁解除するなど、考えられない話(16ページ)」で、支離滅裂。また、従軍慰安婦問題でも、安倍は強制連行した証拠は見つかっていないことだけを言い張っていて、過去に謝罪していないように国際社会に誤解を与えているとのこと(83ページ)。
かと言って、何が国益なのかすら認識のない民主党の「その場しのぎの外交」に戻ることは、もっと悪夢です。我々は、一体どうすれば良いのでしょうか?
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