仇敵 みんなのレビュー
- 池井戸潤
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紙の本仇敵
2016/08/22 09:15
池井戸作品の中でも非常に面白い作品の一つです!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、池井戸氏の2003年の作品ですので、彼の早期の作品として位置づけられます。それでも近年の作品と匹敵するストーリーの巧みさには読者は魅了されてしまいます。内容は、優秀な銀行員であった恋窪は言われなき罪を着せられて銀行を辞職し、地方銀行の庶務行員として静かな日々を過ごしていましたが、ある日、元同僚の桜井から妙な電話がかかってきます。そして、その翌日、桜井は死亡します。一体、桜井に何があったのか、そして桜井は何をつかんだのか。ハラハラドキドキのストーリーです。
電子書籍仇敵
2019/05/22 16:05
引き込まれる文章
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:会社員A - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀行についてあまり知らなかったので、初めは難しい話だと思っていた。しかし、読み進めるほどに、そんなことは関係なくなってくる。面白い。読む人を引き込む文章、緻密に組み立てられた設定や伏線。銀行ミステリの代表作だ。
電子書籍仇敵
2017/09/28 21:47
面白かった
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本都ユーザー - この投稿者のレビュー一覧を見る
不本意な形で退職しても心の奥底の熱い想いは消えていなかった。
こういう人、キライじゃないです。
一気に読み終わりました。
紙の本仇敵
2015/11/14 08:01
男はこういう小説に弱い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1999年から2002年にかけて雑誌に掲載された、池井戸潤の初期の連作長編である。
『果つる底なき』で1998年第44回江戸川乱歩賞を受賞し、デビューを果たした池井戸が自身の銀行員としての経歴を生かし、銀行を舞台にしてお金にうごめく闇の世界を、小気味よく暴き出していく物語に仕上がっている。
主人公は東都南銀行の庶務行員として働く恋窪商太郎。
庶務行員というのは銀行の支店の雑務を行う職種である。「店内案内や様々な雑務をこなすことを仕事としており、昇級も出世も極めて限定」されている。
恋窪はけっして定年前の年齢ではない。銀行ではむしろ一番油が乗り切っている40歳過ぎの男である。
それでいて、今の恋窪は「地位も名誉もない職場」で、「今までの人生で欠落していたもの」を実感している。
働きざかりの彼がそんな心境になったのには理由がある。
恋窪の前職は東京首都銀行の企画部次長であった。それがある不祥事をきっかけに退職を余儀なくされた。
恋窪に退職を強いた闇こそ、欲にうごめく銀行上層部とそれに巣食う悪の組織。
恋窪のまわりで起こる雑多の事件が、奇妙にも自身を追いやった闇とつながって、いつの間にか庶務行員である恋窪は事件の核心にひきよせられていく。
池井戸潤の小説の魅力のひとつは主人公たちの造型である。痛快であり、ねばりつよく、颯爽としている。つまりは、かっこいいのだ。まるでハードボイルド小説の主人公たちのようでさえある。
この小説の恋窪もそうだ。今は庶務行員という身分ながら、支店の若手融資担当よりも知識も経験がある。それでいて、けっしてその若手行員をないがしろにはしない。
さらには自身の挫折と向き合う姿のかっこよさ。
「人生の途中でやり残したことがある。それをやり遂げなければ、恋窪に新しい人生は訪れない」なんて、読みながらあまりにかっこよさに吐息がもれる。
ただひとつ難点があるとすれば、本のタイトルだろうか。
『仇敵』は連作の中のひとつのタイトルで、けっしてこの作品全体を表してはいない。どうせなら、連作のひとつのタイトルでもある「庶務行員」の方がましか。
それでも、この作品の面白さは十分に伝わってこないが。
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