昭和史(上) みんなのレビュー
- 中村隆英 (著)
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紙の本昭和史 上 1926−45
2017/02/01 15:46
政治・経済・産業・社会・文化などバランスのとれた昭和通史
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投稿者:燕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻では大正デモクラシー後から敗戦まで、下巻では1945年の敗戦から1989年の昭和天皇の崩御までを扱う。日本経済史の第一人者による通史だが、経済に偏らず政治・産業・社会・国民生活・文化などバランスの取れた記述となっている。
上巻から下巻途中(高成長前のいわゆる「戦後」)までが特に興味深い。
明治憲法のもとでは、内閣、陸海軍、帝国議会、枢密院などの機関は天皇と直接結びついて固有の権限を持っていたため、「最後の元老」西園寺公望亡き後、内閣は国家を運営する力を持ち得なかった。このため、権力が分散して統一的な意志決定力を欠き、なし崩し的な現状追認が勝ち目のない戦争突入を引き起こした。
戦後は、1955年が昭和史の大きな転換点だった、と著者は言う。戦後の荒廃から戦前レベルに復興するまでの間は、米ソ冷戦を背景にして政治的に混乱するが、55年体制が成立して以降、政治的な争いよりも経済成長が重視され、驚異的なスピードで成長していく。
また、こういった「通史」がとかく無味乾燥になりがちだが、さまざまなエピソードや自らの体験を交えることにより、飽きさせない。
平成以降バブル崩壊により、「日本経済の迷走」は未だ続き、国際情勢も混沌としている。今日、我々一人一人が過去の歴史を振り返る必要性は益々高くなっている。
紙の本昭和史 上 1926−45
2016/01/17 12:12
勉強になった
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投稿者:おっか - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済だけではなく、政治や文化についても述べられていて良かったです。
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