皮膚という「脳」 みんなのレビュー
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2017/05/30 20:50
スキンシップ大好き!
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳というと大げさですが、皮膚が高度な機能を持っていることが
分かりました。人間の五感のうち、皮膚の主たる感覚は触覚です。
でも、よく考えてみると触覚だけではないのです。
音は、耳でまず聞きます。さらに超音波や低周波音も含め、
音全体を体で感じることがありますよね。
音圧です。体で感じるといっても、それは皮膚のことなのですね。
体表面が振動し、その情報が脳に伝えられるのです。
味覚も皮膚の一部が進化した舌で感じ取るものですし、
嗅覚も鼻の粘膜ですから、同じことなのです。
光をひざの裏に当てることで、体内時計が調整されることも
分かっています。つまり皮膚は光も感知しているのですね。
実の多くの情報が、皮膚を通して伝わっているのです。
でも判断は脳ですから、皮膚はさながら自律系の多機能
センサーといったところでしょうか。
汗を分泌するとかの、ある程度の対処もしますので、高度な
感覚器であることが分かります。
驚いたのはスキンシップ効果ですね。それからフェロモンも。
なでる、さする、軽くとんとんするなどの行為は、相手を
リラックスさせ不安や抑うつを低減させる効果があるそうです。
直感的にも分かります。それを科学的に分析しています。
スキンシップにより皮膚が振動を発生させるそうです。
測定してグラフにまとめると、1/fゆらぎ(fは周波数)
という心地よさをもたらす数値を示しているのです。
このゆらぎは、例えばモーツアルトの音楽とかの、リラックス
効果があるとされるもので同じ傾向を示します。
スキンシップは柔らかさや温もりが効果の元と思っていましたが、
皮膚そのものも影響を与えていたのですね。
また、二種類ある汗腺のうちの一つが、フェロモンを含んで汗を
発生させているというのも面白かったです。
アポクリン腺というのですが、経験則的実験記録より、ある場所の
汗にはフェロモンが含まれているかもしれないという仮説を知りました。
皮膚というと、ただの皮というイメージですが、肌と称すると印象が
変わります。
どちらかと言えばお肌的な内容が多く、なごみながら読みました。
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