いとエモし。 超訳 日本の美しい文学 みんなのレビュー
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2023/04/30 21:16
古典エモ訳エッセイ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『枕草子』『平家物語』など一度は聞いた事がある古典を、多彩なイラストと現代語訳で超絶わかり易くしたエモエッセイ。
解説もとても丁寧で、古典はちょっと…という方はそこはスルーして、エモ訳と解説だけ読んでもめちゃくちゃ勉強になる。歌に合ったイラストがまたエモさを際立たせ、わけもなく泣きたくなった。
言えない気持ちをそっと歌に認めた、そんな秘めた想いから、今で言う「晒す」行為だったり、色々な都合で聞いてもらえなかった、聞かせられなかった想いを形にしたものまで、色んな歌の新しい形を味わえる作品。
昔の人の心(考え方)はわかり難いと思っていたけれど、現代的なエモ訳を通すと、今も昔も思う事はそう変わらない印象を受け、ずっと身近に感じられた。回りくどく感じる表現も、纏まらない心の裡がそのまま出ている切実さと捉えると、これもまた理解が深まった気がした。
古典に限らず、苦手と距離を取るよりも、角度を変えて歩み寄ってみると、新たな発見があるかも。
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