エスパー魔美 みんなのレビュー
- 藤子・F・不二雄(著)
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電子書籍エスパー魔美 1
2020/04/08 22:27
ティーン向け藤子・F・不二雄
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
運動神経はいまいち、優しくて博学、分析的でいつも冷静な高畑。
画家で公立学校の美術教師でもある父、大手新聞社の外信部に勤める母、祖父は明治期に仏へ留学、その時に知り合った女性と結婚し、マミ公の赤毛もその隔世遺伝であるらしい。
一巻以降はあまり見かけない設定ではある。あんまり使いどころないものね。
高めの年齢を意識しているのか、科学・芸術・経済の専門用語も学術用語も遠慮なく突っ込んでくる。
読者を子供扱いせず、それでいてさりげなく興味を誘うのはさすが。
「くたばれ評論家」は珠玉・至言だらけだ。
「芸術は結果だけが問題なのだ。」「たとえ、飲んだくれて鼻唄まじりにかいた絵でも、傑作は傑作。」
「剣鋭介に批評の権利があれば、ぼくにだっておこる権利がある!!」「あいつはけなした!ぼくはおこった!それでこの一件はおしまい!!」
このやり取りは真理の”半分”をきれいに切り取っている。
作者はあくまで職業作家であり芸術家ではない。
日本ばかりか世界でもここまで極めた人は少ない。そんな作者の想いが透けて見える良作。
電子書籍エスパー魔美 2
2020/07/05 00:44
エスパーの料理と歌手の料理
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「エスパーコック」ではマミ公が料理にチャレンジ。
言わずと知れた「ジャイアンシチュー」の派生だ。
ジャイアン+シチュー、ジャイアン+きれいな、だけで単体のギャグを成立させてしまうのは凄まじい。
しかし「ドジっ娘」ジャンルすらとうに開拓していたのは天才ならでは(少し違。
高畑の冷徹な観察眼が光る「魔女・魔美」、優しく穏やかな彼の人柄が際立って見える巻。
電子書籍エスパー魔美 3
2021/11/23 18:44
世の酷薄さと人の情と
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一世を風靡するもスランプを脱せずに落ち目となった歌手。
危険運転で幼子を奪われ復讐の鬼と化した壮年の男。
来日中の海外元首を狙う暗殺犯。
おしっこだけテレポートはギャグが秀逸過ぎて笑えて仕方ない(具合が悪い時はこんなの出来たらいいよね)。
ドラえもんでもおなじみフニャ子フニャ雄のスタジオ兼仕事場。
アイディアがまとまらずに、あてもない散歩をするのは作家業にはありがちなのかもしれない。
ギャグ漫画のアイディアが他から転送されてくるのは切実なだけに笑えてしまう。
それにしても射程距離が150メートルもある22口径拳銃を開発する情報機関もそうだけれど、武器や銃の方面にも詳しい高畑の推理が冴え渡る。
日常生活の枠は徹底して守りつつ世界をまたにかけるテロ犯から、近所トラブルまで二十ページ弱に収めてしまう鮮やかさよ。
電子書籍エスパー魔美 4
2019/10/18 20:21
ガリ勉でもなく
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
成績は上位、だがトップには躍り出ない。
ブラブラしていても勉強はできる、風邪を引いて具合が悪かったから「ついうっかり全問正解」してしまった。
一度で良いからこんなことを抜かしてみたい…。
電子書籍エスパー魔美 6
2019/10/05 20:06
作者の分身あらわる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズの中でも相当に異質な『魔美が主演女優?』が目を惹く巻。
映画研究会の部長、有原が実にキレキレである。
カメラマンの黒沢の評では「あんなのぬいぐるみさ!見かけはギンギラギンで中はからっぽ!」いわゆる意識高い系である。
自信に満ちた身振りといい、「虚飾に身を包んだ現代人のおろかさを、みごとにカリカチュアライズして、完璧に表現してくれたね!」のセリフも傑作。
唐突に公園に置かれた棺、ベンチでラーメンをすするマミ公。
ツッコミすら許さないものすごい絵面ばかりである。そこまでやって最終的には主演女優の「裸が見たいだけ」、やはり思春期は容易に脱せないぜ。
その後もしつこくマミ公を追いかける黒沢。
映画評と映像機材の質感と描き込みは、作者の執念も感じさせる…。
電子書籍エスパー魔美 5
2019/10/05 19:49
『凶銃ムラマサ』
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
改造拳銃を作ってしまったゴインキョ。
モデルガンを改造して、実弾モドキを発射でき殺傷力もそこそこと思われる。
緻密な描線、スケールも質感もその構え方も実にリアル。
完全に作者の趣味まる出しである。
2018/06/11 18:55
よかった
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投稿者:近江 - この投稿者のレビュー一覧を見る
9巻まで読んでの感想ですが、非常によかった。
ドラえもんと比べると主要人物が マミ、高畑くん、コンポコ と、少人数な感じなので(個人的な判断ですが)、一つ一つの話が濃いような感じがしました。
その2人と1匹の周りで起きる様々な事件を、
エスパーであるマミの超能力と、秀才な男子学生の高畑くんの頭脳で解決していく、という感じで、いざというときに名犬・コンポコ活躍があったりして、私は好きです。
マミが画家である父の絵のモデルになることが度々あり、その度に裸体が描かれているので、ここは注意点かもしれません。
その絵画をみて、高畑くんが照れるような描写もあります。
~最終話について~
9巻は最終巻ではありますが、特別変わったような展開は無く、いつものマミたちを見ているうちに最終話を読み終わっている、という感じです。
これで終わるのかぁ、とも思いましたが、今考えてみれば、これはこれで良い終わりかたかと思います。
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