宗像教授異考録 みんなのレビュー
- 星野 之宣
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紙の本宗像教授異考録 第6集 (BIG COMICS SPECIAL)
2008/01/14 23:26
かぐや姫と浦島太郎に思いをはせて
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
掲載誌を「ビッグコミック」に替えてからの宗像教授も六集にまでなりました。「伝奇考」の頃から日本の歴史(特に古代史)の隠された面を様々な形で教えてくれるもので、どこからどのようにして知識、資料を得ているものか、どこまでが本当のことで、どこからがフィクションなのか、考えさせられながら楽しんでいます。
さて、この第六集は、私たち日本人ならあまりにも有名な「かぐや姫」と「浦島太郎」を題材にした話と、仮面土偶から派生していく伝説をメインとした1冊です。
考えてみれば、私たちは子供のころの昔話としてかなりアレンジされたかぐや姫や浦島太郎しか知らないでいたのかもしれません。語り継がれてきた物語は、ただ面白おかしいからだけではないものを秘めているからこそ、語り継がれているのかもしれない、ということを思わせてくれる話です。
そして、日本という国が、かなりさまざまな民族(?)から成る島国なのだということも教えてくれるように思います。
それにしても、作者はどうも忌部神奈がお気に入りのキャラクターのようです。この「異考録」になってからというもの、宗像教授よりも活躍しているように思えます。まるで宗像教授は狂言回しのようにしか見えません。狂言回しのわりには、かなりの知識人ではありますが。
紙の本宗像教授異考録 第4集 (ビッグコミックススペシャル)
2007/02/04 23:19
伝奇ロマンと位置づけてしまうのではもったいないくらい
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
掲載雑誌を移動して第4集となった宗像教授の論考は、サルタヒコ、道祖神、八幡神、安達ヶ原と続きます。
宗像教授だけでなく、準レギュラーのようになった忌部兄妹や、宗像教授の姪たちといった人たちとのやりとりの中で論考が進むようになっています。宗像教授だけで論考を進めていく力強さが減ったように思いますが、それだけ歳を取ったということでしょうか。
時に明らかに想像の話であろうと言うことがわかるものの、全体として日本古代史が海外や近代日本につながっていくという話はまさしく雄大で、無味乾燥だった学校での歴史の授業が生き生きしてくる感じです。
紙の本宗像教授異考録 第1集 (ビッグコミックススペシャル)
2005/09/20 23:07
新シリーズでは性格づけも変わったのかもしれません
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
てっきり何処ともなく消えていったと思っていた宗像教授の復活です。
復活第1話は、イタコに絡めて縄文時代の土偶の成り立ちを探ります。第2話は、龍と百足の対決伝説に金属をめぐる暗闘を重ねていきます。おなじみの忌部捷一郎も登場して、ますます復活具合が波に乗ってきている感じです。第3話では聖徳太子伝説にまで迫っていきますし、第4話でインドにまで行ってしまいます。
どこかの社会科の先生がテレビで、歴史は変わるものだというようなことを言っていましたが、確かに宗像教授のような視点をもって歴史を眺めると、新たなものが見えてくるのかもしれません。
だからこそ、以前のシリーズのように数ある論客をバッサバッサと斬りまくって欲しいのですが、どうもこの新シリーズの宗像教授は柔和になってしまったようにみえます。かつての教え子に優しくしてみたり、インドで迷いを見せてしまったり、何となくらしくありません。第2話のようにもっと痛快に論破していってほしいものです。