紙の本
ネコの心理の研究成果
2020/03/12 14:43
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネコの心理はいかがなものかを、心理学者の著者がたくさんのネコを対象に長年かけて地道に行ってきた研究の成果をまとめた1冊です。
新たに知るネコのことが多く、勉強になりました。
かわいいネコが題材になっているのと、読みやすい岩波科学ライブラリーから刊行されているため、気楽な気持ちで短時間で読み切れます。
紙の本
我が家の猫も
2022/12/03 00:24
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
気まぐれでその胸のうちを察するのに苦労しています。「喉を鳴らす」など無意識的なサインやパターンを読み取れるようになりたいです。
紙の本
動物実験の難しさ。
2021/02/17 10:11
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「なんでこんな時にこんな風にするの?」タイトルを見ると、そんなときのネコの気持ちを説明する本かと思いました。それとは少し違うけれど「動物心理学」でネコを見つめた話です。
「足音で玄関までお出迎え」は「飼い主のことを記憶している」ということかどうか。証明するためにはいろいろな条件を試して疑わしい部分を消していかねばなりません。そのために実験を工夫する過程がいろいろと書かれています。
ネコは実験するのが難しい動物のようです。反応が微妙だったり、いろいろな要素が邪魔をしてわかりにくくしたり。それだけ複雑な動物なのか、人間の「実験計画」が粗雑なのか。いわゆる「実験動物」のなかにネコが登場しないのはやはり理由があるようです。
実験証明の工夫・苦労話としては面白く読めましたが、ネコの「考え方」を知るにはまだまだ先が長そうに思えました。
若手の研究者が自分の研究を書いた書籍を最近はかなり見かけるようになりました。書くことで著者の「世界像」がより明確になり、一般の人の世界像を広げるようなものになってほしいものです。
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投稿者:ta - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫が何を考えているのかなど、ネコの志向がわかるようになって、おもしろかたです。飼っているとさらに面白いと思います。
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知りたい!ネコごころ(岩波科学ライブラリー292)
著作者:高木佐保
岩波書店
「何を考えているんだろう?この子」ネコ好き長年の謎に迫る。
タイムライン
https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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ネコの心の研究(動物心理学)は実際にどういうふうに行われているのか。論文にまとめてしまえばあっけなく一行にまとまってしまう結果を得るまでの試行錯誤/悪戦苦闘の研究風景を楽しく紹介する本。あっというまに読める。実験・観察・遺伝子などさまざまな面からのネコ研究は意外とまだ進んでおらずこれからいろいろわかってくると思うとちょっとわくわくする。
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ネコは、体験したことを覚えているのか? あることから他を推測することはできるのか? できそうに思えるが、それを証明するとなるとかなり難しそうだ。本書は、「ネコの心理を科学する」本。ネコの心・能力を、実験で検証していく。
ネコは思い出(学問的には「エピソード記憶」というようだ。覚えようとせずに覚えた記憶)をもっているのかを検証。おやつを食べる皿と食べ損ねる皿を用意し体験させる。体験後、もう一度食べた皿と食べ損ねた皿を用意すると、ネコはどういう行動をとるか。その行動でネコに記憶があると立証できるか?
ネコは、音から物体の存在を推理できるかを検証。箱の中に物を入れ、それを振って、その音から、予測と異なったと思われる時(入っているはずなのに音がしない、入っていないはずなのに音がする)にネコが示す対応(学問的には「期待違反法」というようだ)を見る実験。そこに有意なネコの行動が見られるか?
ネコ大好き人間によるネコの解説本も、そこは「岩波科学ライブラリー」、科学するとはどういうことかを教えてくれる本でもある。
著者は、1991年生まれ、京都大学大学院文学研究科博士課程終了。本書に掲載されている研究で京都大学総長賞受賞(2017年)。肩書とは裏腹に、ネコ好きの柔らかなタッチの文章で、本当は結構難しいことを、楽しいエピソードをまじえ、わかりやすく楽しく説明することができる。まだ若く、今後の研究とその成果を引き続き発表してくれることを期待。
ネコ大好き人間とともに、実験大好き人間におすすめ。
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ネコごころが知りたくて研究に飛び込んだ著者は、扱いの難しい相手に悪戦苦闘しながら、ネコが思い出をもつことや簡単な現象の予測をすることを初めて科学的に明らかにし…。ネコの心理学にまつわるエピソードを楽しく語る。
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著者はEテレだったか、若手研究者の研究出ていたを紹介する番組で取り上げられた人だったと思う。
ネコにエピソード記憶はあるのか。
ネコは因果関係を推理できるか。
ネコは飼い主を認識しているか。
こういった疑問を、実験をして証明する。
その実験の手立てを考え、実行する。
時に失敗したり、思いのほか大変だったり。
そんな研究生活が、親しみやすい語り口で紹介される。
驚いたのは、人懐っこさは遺伝的に決まっているらしいこと。
オキシトシン受容体遺伝子の変異により、懐きやすいタイプと、そうでないタイプが生まれるという。
また、興味をそそられたのは、今後のネコの進化を予想した末尾のところ。
人に懐くタイプを培養した「純血種」と、人に懐きやすい遺伝子タイプを持つ野良猫が人に飼われ、ますます「イヌ」化する。
一方、人に懐きにくいタイプの野良は、ますます臆病になり、やがて人里を離れたところでしか暮らせなくなる――かもしれないというのだ。
まだまだ、ネコ研究は進んでいく。
これからどんなことがわかるのだろう?
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猫好きの心理学者である著者が、猫ってナニモノという疑問を解明します。
実験をするにも、犬のようには思い通りにならず、たくさんの愛猫家の自宅や猫カフェに出向くという苦労を重ねたという。猫愛にあふれる猫学、興味を引く。
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国立国会図書館関西館で著者の講演会があったため、前から気になっていた本書を読んでみました。
さすが岩波科学ライブラリー、認知科学に基づいたれっきとした科学研究の紹介でした。
私も猫は大好きですが、猫は飼い主概念を持つか、といった命題をこんなに粘り強く科学的にデータをとって分析している方がいるとは。猫は身近なわりにわかっていないことが多いとよく聞きますが、こうやって少しずつでも猫のことがわかっていくと、より良い関係が築けていけると思います。
講演会では、本に載っていない新しい研究の紹介もあり、今後も著者に注目していきたいと思いました。
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ネコの本です。面白い。
身近にいるネコ(飼い猫)ですが、実は案外科学的には研究されていないし、科学的な研究を行うのも難しい、と言うのが興味深いですね。まぁそういうのはネコに限らないのかもしれませんが、でも、人の言うことを理解できない動物に、こっちが思った通りの実験に参加してもらうことが、なるほど、これは難しい、と分かります。そんな中で、科学的に正しく、他のナニモノの突っ込みをも突破できる結論を得るのはたいへんですね。だから面白いのかもしれません。
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比較認知科学という分野でネコの心理を研究している高木先生の著書。ネコの研究を始めた経緯から、実際の研究でネコ相手にいろいろと工夫したりした苦労話など、ネコ好きなら一気に読める内容。
第5章「ネコだって、進化する」では人とネコの歴史について書かれていて、とても面白かった。
あくまでも科学と研究に関する本なのに、著者のネコが大好きな思いが本全体に溢れていてほっこりする。読み終わった後、我が家のネコをいつもより長くかまってしまったことは言うまでもない。ネコにとっては迷惑な話だろうけど。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
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