くるぐる使い
著者 大槻ケンヂ
妹の麗美子が二人暮らしの兄の時夫に、宇宙人にさらわれたとある日突然主張する「キラキラと輝くもの」。神がかり的な“力”を持ったがために大道芸をやらされていた少女の哀しい恋物...
くるぐる使い
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商品説明
妹の麗美子が二人暮らしの兄の時夫に、宇宙人にさらわれたとある日突然主張する「キラキラと輝くもの」。神がかり的な“力”を持ったがために大道芸をやらされていた少女の哀しい恋物語「くるぐる使い」。少女に憑いた霊とエクソシストとの戦いを通して、憑依現象は現実逃避の妄想だとする「憑かれたな」。――青春の残酷と、非日常の彼方に見える現代のリアルを描く傑作短編集。
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真摯な言葉で表現された狂気の欠片
2018/12/30 16:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:またたび - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ
ひさしぶりにズドンと心抉られました。なんだこれ。優等生が頭のおかしい人を主観で処理しようとするもやっぱり客観でしか見れなくて、どうにか表現を駆使して上手に再現しようとした結果、優等生でも頭の中おかしくもないし主観も客観もあやふやで、なのに文章を読むとそれらがちゃんと再現される。これは、なんていったらいいのか?
すごいでもないし、ヤバイでもないし。ただ、文章に対してとても真摯であるとそう思う。この世界観の物語をこんなに落ち着いて書けるというのが信じられない。天晴れ。
なんとも言えない余韻
2002/07/14 17:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:boogie - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二十五回星雲賞受賞の「くるぐる使い」、第二十六回同賞受賞の「のの子の復讐ジグジグ」などその他三編や糸井重里との対談を収めた、大槻ケンヂの珠玉の短編集。
これはもう、傑作としか言いようがありません。どの話を読んでもなんとも言えないやるせない余韻が残ります。特に表題作の「くるぐる使い」は、余韻と呼ぶには激しすぎるほどの静かな情感を呼びます。それだけに留まらず「憑かれたな」ではとんでもなくアクロバティックなオチが用意され、これもなんとも言えない不気味な余韻を残してくれます。
ひとつひとつの話が優れた詩篇のようなこの短編集、オススメです。
くるぐる!!
2001/08/09 01:15
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投稿者:まめお - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろい! 超絶おもしろい短編集です。大槻さんのミュージシャンの顔しかしらない人や、エッセイの方しか知らない方も読んでみてほしいです。小説としてもウマイし、言葉使いのセンスの良さもすば抜けておるのです。
このなかに収められている作品の中で特に私の好きなのは、あの綾辻さんもお気に入りの「憑かれたな」です。最期のオチにはオオーッと思わず声がもれてしました。おすすめです!
才能あふれる5編
2015/12/17 09:47
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書収録の「ぐるぐる使い」と「のの子の復讐ジグジグ」は1994年と1995年の星雲賞に選ばれている。2年連続の受賞は筒井康隆や神林長平など限られたSF作家しか成し遂げていない。しかし著者の興味はSFだけにとどまらないようなので、いまのところこの1冊しか短編集は出ていない。次の作品もぜひ読んでみたい。