出発は遂に訪れず(新潮文庫)
著者 島尾敏雄
敵艦に体当りする瞬間に向けて生命のすべてを凝縮させながら、終戦の報によって突如その歩みを止められた特攻隊将校の特異な体験を緊迫した言葉で語る表題作。超現実的な夢の世界に人...
出発は遂に訪れず(新潮文庫)
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商品説明
敵艦に体当りする瞬間に向けて生命のすべてを凝縮させながら、終戦の報によって突如その歩みを止められた特攻隊将校の特異な体験を緊迫した言葉で語る表題作。超現実的な夢の世界に人間の本質を探った画期的作品「夢の中での日常」ほか、「島の果て」「単独旅行者」「兆」「帰巣者の憂鬱」「廃址」「帰魂譚」「マヤと一緒に」など、現実と幻想の間を自在に行き交う文体で、痛切な私的体験を普遍へと昇華させた島尾文学の代表作、全9編。
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死の淵が見える3日間の心境を描く
2024/09/10 15:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の特攻体験に基づく物語。
敵艦に体当たりする瞬間に向け、命の全てを凝縮させていく言葉には凄みがある。
出発が延期になったまま突如歩みを止められた実体験と、その時の心境が実に抑制的な言葉でつづられている。
バラエティに富んでいていい短編集
2022/08/17 21:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここには昭和21年から昭和37年までに発表された島尾敏雄の短編が9編収められている。総タイトルが「出発は遂に訪れず」なので、戦争に関する短編集かと思っていたが、そうではなく様々なタイプの短編が収められている。どれもいい出来だとは思わなかったが、バラエティに富んでいていい短編集だと思う。特に「出発は遂に訪れず」の緊迫感は半端ではない。いい作品である。
海辺の生と死と対になる作品
2019/06/18 09:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
海辺の生と死と対になる作品だと思う。
極限の状態の若者の葛藤が表現されていたと思う。
その中でも、歌を歌い、花を見て、人を愛する。人間は不思議だ。