最終飛行
著者 佐藤賢一
没後80年。大ベストセラー『星の王子さま』の作者の波乱の人生本書の主人公、サン・テグジュペリにはらはらさせられ、どうにも私は心を鷲掴みにされてしまった。――小林エリカ『星...
最終飛行
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商品説明
没後80年。大ベストセラー『星の王子さま』の作者の波乱の人生
本書の主人公、サン・テグジュペリにはらはらさせられ、どうにも私は心を鷲掴みにされてしまった。――小林エリカ
『星の王子さま』は、なぜあの不思議な終わり方なのか？
謎を解く鍵は、作者の特異な人生にある――！
武器を積まない偵察飛行を繰り返した作家であり飛行士のサン・テグジュペリ。
最後のフライトで彼が見た光景とは……？
圧巻のラストをぜひお読みください！
第二次世界大戦下のフランス。
売れっ子作家のサン・テグジュペリは飛行士として活躍。
だがパリがナチスに占領されるとアメリカへと亡命し、その苦悩の中で『星の王子さま』を書く。
やがて、念願の偵察飛行任務に復帰が叶うが……。
困難な時代の中で葛藤しながらも、信念を貫き行動し続けた姿を鮮烈に描く傑作長編！
解説・小林エリカ
※この電子書籍は2021年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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何のために書き、何のために飛ぶのか
2024/09/23 11:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「星の王子さま」の作者サン・テグジュペリが高高度にまでに偵察機とともに達するまでの物語。小説を書いたり、空軍飛行士として軍務に携わるにしても本人の意思や考えは頑固で我儘で貫き通すまで諦めない。周りの良き理解者である友人・知人・愛人・妻までにもそれは同じ。第二次大戦中のフランスの政治的派閥対立には関わりたくないが、その言動から不本意な状態に。でも本人は愛する国のためにあえて自ら危険な飛行に飛び込んで行く。それが彼の「愛」の表現だったのかもしれない。
自らに課した使命
2025/03/26 11:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語の始まりから主人公サン・テグジュペリは既に有名作家で、飛行機の操縦士。時代は第二次世界大戦に差し掛かろうとしている。言葉を紡ぐ情熱と共に、祖国を守る行動をとるのをいとわない使命感を持っている。ただ年齢的なものと日々開発が進む飛行機の性能に追いつかないところが出てくる。経験も必要だが、戦時は瞬発力も必要だ。影響力の強いサン・テグジュペリを戦闘で失いたくない連合国側と、行動せずにはいられない作家のせめぎあいがある。
一方で、貴族的な男性のわがままが妻や親しい女性たちを振り回す。
『星の王子様』の作者の伝記と思ったら大間違い。
