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紙の本
性への自由/性からの自由 ポルノグラフィの歴史社会学 (クリティーク叢書)
著者 赤川 学 (著)
性的主体を産出し続けるセクシュアリティの装置としてのポルノグラフィ。それによって人々の性的な意味世界がどのように成立し、変容していったのか。緻密な言説分析によって具体的に...
性への自由/性からの自由 ポルノグラフィの歴史社会学 (クリティーク叢書)
性への自由/性からの自由 ポルノグラフィの歴史社会学
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商品説明
性的主体を産出し続けるセクシュアリティの装置としてのポルノグラフィ。それによって人々の性的な意味世界がどのように成立し、変容していったのか。緻密な言説分析によって具体的に読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
「自由」を思考すること
2002/05/29 03:14
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投稿者:k/a - この投稿者のレビュー一覧を見る
この書は、極めて明快である。と同時に、読者に対して「思考」への参加を呼びかけるフックの役割をも果たしてくれている。
筆者の論点は「性という問題」の考察とはとりもなおさずメディアの問題であるということであり、「性」を本質論的に考察しようとも、社会構築的に考察しようとも、常に媒介としてのメディアへの考察を前提にせざるをえず、例えばそのメディアとは、統計的な報告であったり、アダルトビデオであったり、裁判であったりする。著者は極めて明快かつ簡潔にメディア分析を実践すると同時に、そのようなメディアという条件から導出される「性の問題」を再構成している。
更に、フーコーを叩き台に、「自由」という問題が、常に「不自由」とのカップリングでしか思考しえないというアポリアに対し、極めて真摯に分析を繰り広げ、「性の問題」の根幹を条件付けている。
その広範囲にわたる試みの全てに対して肯定的同意を下せるか否かは、読者によって分かれるであろうが、このように奔放かつ根源的な思考を展開しうるという著者の「思考の自由」に対する確信と実践に対して読者は魅了されざるをえない。
同時に、ジェンダー論の入門書としてチェックすべき一冊であることも付記しておく。