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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.1
- 出版社: 青弓社
- サイズ:19cm/235p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7872-7148-2
読割 50
紙の本
究極!クラシックのツボ
著者 許 光俊 (編著)
クラシックってなんだろう? クラシック音楽を聴いている人、聴きたいという人のために、いちばん大事なポイントを厳選して紹介。作曲家や演奏家、指揮者、歌手の超辛口批評から、コ...
究極!クラシックのツボ
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商品説明
クラシックってなんだろう? クラシック音楽を聴いている人、聴きたいという人のために、いちばん大事なポイントを厳選して紹介。作曲家や演奏家、指揮者、歌手の超辛口批評から、コンサートの作法まで、全てホンネの事典。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
許 光俊
- 略歴
- 〈許光俊〉1965年東京都生まれ。慶応義塾大学助教授。著書に「クラシックを聴け!」「クラシック、マジでやばい話」などがある。
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紙の本
クラシックをやわらかくする、しかしてその実体は毒と皮肉に満ちた“悪魔の書”
2002/02/21 22:15
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投稿者:中山康樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
クラシックやジャズは超マイナーゆえ、関係者はなんとかファンを増やそうと勧誘に余念がない。レコード会社、雑誌、ライターが考えることはおよそ以下のごとし。その1、どうやら難解なイメージがあるようだからそいつをちょっとやわらかくして笑顔のひとつもふりまこうではないか。その2、誰でも知っている曲やミュージシャンを全面に出そうではないか。その3、美形の新人を、まあ音楽的・性格的問題はいろいろあるがそこは目をつぶってみんなでいっしょになって売り出そうではないか……以下略。
というわけで巷には架空の初心者に向かって媚びを売らんかなのやわらかいCD、やわらかい雑誌、やわらかいガイドブックが氾濫することになるが、ご同輩、そろそろ気づいてもいいころではないか。そんなことをしてもファンはまったく増えないのだということを。かりに釣られて聴くようになった人がいても、あしたになれば帰っていくということを。その証拠に、こうした勧誘商法は昔からあるが、ファンが増えたためしはない。それどころかますます減少傾向にあるのが現在ではないか。
そこで本書だが、第1章:クラシックってなに? 第2章:こんな作曲家がいるのだ 第3章:演奏の謎に迫る 第4章:こんな演奏家を聴いてみよう 第5章:コンサートの本音情報 第6章:オペラの本音情報、第7章:CDの謎、と表面的には懇切丁寧なガイドブックの体裁をとっているが、実体はまったく逆で読みようによっては「クラシックなんか聴かなくてもいい」と読める。だがそれこそが正解であり、いまはこうした「超えた」入門書が必要なのだと、『超ジャズ入門』という新書を書いたワタシとしては思いたい。編著者にはすでに『クラシック、マジでやばい話』(青弓社)がある。もはや怖いものはなさそうだ。これからも鋭い暴走を期待したい。 (bk1ブックナビゲーター:中山康樹/音楽評論家 2002.02.22)