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- カテゴリ:一般
- 発売日:2022/06/01
- 出版社: 草思社
- サイズ:20×23cm/119p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7942-2580-1
読割 50
紙の本
ダマして生きのびる虫の擬態
葉っぱや枝のふりをするコノハムシ、カレハカマキリ、背景に溶け込むキノカワガ、ベニシタバ、メダマ模様で驚かせて逃げるクスサン…。擬態する虫を豊富なカラー写真とともに紹介する...
ダマして生きのびる虫の擬態
ダマして生きのびる 虫の擬態
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商品説明
葉っぱや枝のふりをするコノハムシ、カレハカマキリ、背景に溶け込むキノカワガ、ベニシタバ、メダマ模様で驚かせて逃げるクスサン…。擬態する虫を豊富なカラー写真とともに紹介する。動画が視聴できるQRコード付き。【「TRC MARC」の商品解説】
著者は2021年の夏に兵庫県の伊丹市昆虫館で
オンラインにより「昆虫の擬態」についての講演を行った。
本書は好評だったこの講演をもとにまとめられたものである。
著者は昆虫写真家として50年ぐらいのキャリアがあるが、
そのテーマの一つが世界のいろいろな擬態昆虫の写真撮影である。
その成果は『昆虫の擬態』(平凡社、自然写真協会賞)ほかの写真集にまとめられている。
本書はそれらの中から選りすぐりのカットを採用して長年の活動の成果を見せてくれる本だ。
またQRコードをところどころに付してあり、著者の作った昆虫の精細動画を見ることもできる。
昆虫の「擬態」という不思議な生態に触れるのに、本書ほどの格好な入門書はないだろう。
擬態は英国の博物学者でダーウィンなどと同時代のベイツなどにより発見された現象である。
植物の葉(コノハムシ)、枝や木の皮(カレエダカマキリやナナフシ)、
花弁(ハナカマキリ)などに擬態(そっくり真似る)することから始まり、
強い虫(アリやハチや毒虫)のカタチや模様を真似するもの、ヤママユ蛾などのような
ビックリするような色彩やメダマ模様を隠していて触れると
突然それを見せて威嚇するものなど、何種類かのパターンがある。
現象としては明らかだが、それがどのように進化の過程でその昆虫に備わったかのかは、
実は今日まで完全に解明されたわけではない。
本書の25ページにあるムラサキシャチホコの枯葉が丸まったような形態など、
だまし絵の画家が描いたような見事さであるが、ではなぜ人間の目に
そのように見えるのかは(見える必要があるのか)はよくわかっていない。
本書のまえがきで著者は「鳥の目、虫の目、ダマす虫」という一文でこう書いている。
「昆虫たちはどのようにして、擬態を進化させてきたのだろうか。
――昆虫が身を守りたいのは捕食者からである。
――そのなかで優れた視覚を持ち擬態の効果があるのは鳥類である。
つまり昆虫の擬態や威嚇は鳥に向けて開発されたものなのだ。
それでは鳥には昆虫はどのように見えているのだろうか。
――ともかくも擬態を考える上で、人、鳥、虫の3者の関係を考えることはとても重要なことだ。」
「――なんだか不思議な姿をした昆虫がいるなと思ったら擬態を疑い、
それが何の真似をして、どんな得があるのか。また誰がだまされているのかを考えてみるのは面白い。
この3者の関係に気づけることが、生物進化が起こした『自然のだましあい』という面白さを体験する醍醐味だ。」
自然を考えるためのヒントとしてこの「擬態」現象に着目してみる、その入門書として作られている一冊だ。【商品解説】
目次
- はじめに――人の目、鳥の目、ダマす虫
- 1 よくある物にまぎれる――植物のカタチを真似ろ
- 2 目立たないように生きる――背景に溶け込め
- 3 強いヤツの真似をする――ハチでない者を探せ
- 4 驚かせてチャンスをつかめ――突然、顔が出る
- おわりに――死んだふり?
- 索引(和名学名対照)
著者紹介
海野 和男
- 略歴
- 〈海野和男〉1947年東京生まれ。東京農工大学卒。昆虫写真家。日本自然科学写真協会会長。海野和男写真事務所主宰。「昆虫の擬態」で日本写真協会年度賞受賞。他の著書に「蝶の飛ぶ風景」など。
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紙の本
この写真集で目を慣らしておきたい。
2022/06/30 15:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昆虫の様々な擬態の写真集。
海野さんの写真ですから、綺麗さは言うことありません。
世界中のびっくりさせられる擬態する昆虫が載っていますが、個人的には日本のそこら辺にいる虫が「目立たない擬態」をしているのが一番印象に残りました。昨日の散歩ではいくつ見過ごしていることか。
こういう写真集で「目を慣らす」ことで、少しは「見つける目」が育つといいと思います。
紙の本
本当に昆虫の擬態って面白い
2022/08/02 11:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
マレーシアのジャングルに生息するコケヒラツムシの仲間、写真を見る限りでは本当にコケが生えているようにしか見えない、コケに見えるのは実際には翅だという、本当に昆虫の擬態って面白い