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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 13件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1978
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波文庫
  • サイズ:15cm/421p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-00-338031-2
文庫

紙の本

新約聖書 福音書 (岩波文庫)

著者 塚本 虎二 (訳)

新約聖書 福音書

税込 1,177 10pt

新約聖書 福音書

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紙の本

初読後の雑感

2009/11/01 05:54

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中堅 - この投稿者のレビュー一覧を見る

キリスト教徒でない人間が、聖書やそれに類する本を読む場合を
想像してみると、下の4つが考えられる。
(1).衒学的な、それなりに強い関心(自負心?)がある場合
  (とりあえず新約聖書は押さえておくか、といったような)
(2).宗教社会学的な関心がある場合
  (キリスト教徒は一体何をそんなに拝んでいるのだろうか?)
(3).単純に物語的な観点から読む場合
  (イエス-キリストの話って、外国の本で良く出てくるけど、
   どんな物語なんだろう?)   
(4).何かしらの実存的な危機意識を持っている場合
  (悩みを抱えている人。前-キリスト教徒?)

書評を書き始めてまず「読者像」を考えてみたら、私自身の心理を解剖したのが、上記(1)(2)(3)(4)になっただけ、ということがはっきりしました(苦笑)。独断的読者像の分類に従って、この本の読者の反応を予想すると、単純に(1)(2)の動機の人には、「知的満足」が得られるだろうし(当たり前ですが)、bk1の書評ポータルのにぎわいからして、手法を凝らした小説が量産されている今日の読者が、(3)の単純に物語的な観点から読むと、多分、がっかりすることが予測されます。当然ですが、「読者を楽しませてやろう」という考えが書き手にはないので。

(4)の動機の人は、特にアナウンスがなくても、読み込んでいくことが想像できます。現状に満足している人間は、骨を折って、こんな本に挑もう、という気は起こしませんから。

(以下雑感)
変に先入観をもっている人がいるかもしれませんが、ニーチェのような道を行った人もいるぐらいなので、福音書を読むこととキリスト教徒になることは全然違う、ということはあらかじめ言っておきます。それと、宗教をもつ人間に対する無宗教者の優越感は戦争を知らないことを誇る子供と同じぐらい無意味だと思います。まぁ逆の場合も然りですが。

・戒律を守ることに汲汲とし、神とのつながりを忘れ/俗化させる祭祀たちの宮殿に現れ、「羊も牛も宮殿から追い出し」「両替屋の」「その台をひっくり返」すイエスは、「誰かが右の頬を打ったら、左の頬を差し出せ」というだけの、唾棄すべき敗残者ではない、ことが明らかです。ルサンチマンでは無いでしょうが、「反逆」、「怒り」、そういうパトスも持ち合わせているようです(特にマタイ)。
・永遠の命を得たい金持ちの青年に対して、イエスは財産を売り貧乏な人に施すようにいう。もともと現実の資本主義社会と相容れるはずのないイエスの思想が示されているように思えて興味深かったです。
・イエスのする例え話もいろいろとありますが、放蕩息子の帰郷する話が一番実感があり、面白かったです。

イメージと福音書内のイエスの姿のギャップに気づくだけでも、意味のある読書になるのではないでしょうか。
------
この岩波文庫の聖書以外にも、新共同訳の新約聖書があります。
そちらが定番とも思えますが、入手が簡単なこちらをまず、お勧めします。
新共同訳の方には、「手紙」「詩篇」も載っているので興味があればどうぞ……。

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2006/07/18 16:26

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2006/12/12 00:15

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