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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.6
- 出版社: 京都美容文化クラブ
- サイズ:15cm/271p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8381-9902-3
紙の本
日本の髪型 伝統の美櫛まつり作品集
文献や埴輪から考証した古墳時代のみずらから、正倉院御物の「鳥毛立女屛風の美人図」の髪、江戸の髷、現代の舞妓髷まで、髪型の変遷をモデルを使って再現。京都書院98年刊「日本伝...
日本の髪型 伝統の美櫛まつり作品集
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商品説明
文献や埴輪から考証した古墳時代のみずらから、正倉院御物の「鳥毛立女屛風の美人図」の髪、江戸の髷、現代の舞妓髷まで、髪型の変遷をモデルを使って再現。京都書院98年刊「日本伝統の髪型」改題改訂。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
日本の髪型の美しさ。
2002/02/10 20:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は日本髪に興味があり、以前からそうした類の本を集めていたのだが、正直どの本にも完全に満足することは出来なかった。イラストのみで説明が不足しているか、もしくは文章ばかりで、肝心の髪型がどのようなものか分からなかったりする本が多かったからである。
しかし本書は、考証もしっかりしているし、何よりオールカラーの写真で日本髪を紹介している。それも前面からだけではなく、背面、側面からも写すなど、とにかく親切だ。日本髪も鬘ではなく、モデルの地毛で結っているのである。とにかく美しく、写真集としても優れた作品だろう。作り手の方々が日本髪に対して深い愛着を持っているからこそ、これほど優れた作品を生み出せたのだ。
日本髪では、結綿、おしどり、稚児髷が特に愛くるしい。
紙の本
興味深く読みました。繰り返し読みます。
2021/03/03 23:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
例えば江戸時代の女性を大きく分けると、武家、町人、公家、農民、そして苦界に生きた女性たちに分けられるでしょうか。
もちろんそれぞれにランクがあると思います。
彼女たちは、どんな髪型をしていたのだろう…疑問に思っていました。
若い女性は島田、既婚女性は丸髷、遊郭の花魁は横兵庫、大奥で実権を握る女性たちは片はずし、といったところはなんとなく知っていましたが、ネットで検索してもわかったようなわからないような感じでいました。
この本を見て、最もわかったことは、時代が後になるほど、さまざまな髪型が現れ、おおかたのスタイルはあってもその時代その時代の女性たちが少しずつ工夫を凝らして、決まりきった髪型ではなかったということです。
上手に再現して結われた髪に、うっとりします。
平安時代、紙が豊富でなかった時代に元結に使った紙は貴重だったはず…これは子供時代に大河ドラマを見ていた頃からの驚きで、今回も同様です。
髪をくくったり、簪や櫛をさしたり、鹿の子を使ったり…創意工夫にはビックリです。
寝る時はすべて外していたと思いますが、髪は結ったままだったのかしら。
ストンと眠りにつける、現代人で良かった…寝ることについては今で良かったと思います。
紙の本
地毛で結った写真で紹介
2016/11/15 19:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うむうむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代から現代び至るまでの日本の髪型が、カツラではなく、何と地毛で結った写真で紹介されています。
大型本にして5千円以上してもおかしくない本が、手頃なサイズと価格で提供されているのは良心的。資料価値が高く、絶対に絶版になってはいけない本だと思います。
紙の本
女性の髪形を通して「美」や「伝統」を見つめなおす良書!
2016/08/08 09:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国の古来からの女性の髪形を写真と文章で紹介した画期的な書です。神方には、伝統の美が隠されており、その当時の美意識や伝統文化が反映されています。筆者によれば、本書を見ることで、我が国の伝統美の変遷がある程度、わかるのではないかということです。日本の伝統美について興味関心のある方は、ぜひともお勧めします。
紙の本
櫛
2020/08/15 13:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
ガチの日本髪じゃないと櫛使わないですもんね・・・
日本髪のいろいろなスタイルがわかりやすく描かれていてよかったです。
紙の本
日本髪は芸術である。古代から現代に至る日本女性の華麗なヘアスタイル。
2000/08/03 12:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:近藤富枝 - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒髪は黒い目と同じく性能のよいものと思える。「女の髪は大象をつなぐ」とかいわれ、強靱なものとして日本では賛えられている。その強い髪をまるで曲芸のように、たわめてさまざまの形を作ったり、あるいは結んだりした日本の古い髪型はすばらしい。一たい誰が考案したのか。アブストラクトの現代美術に少しの遜色もない。
明治のときに日本にやってきた異国人たちは、ぬかみそのにおいと共に日本髪の鬢つけ油のにおいに高い鼻をつまんだものである。ところが馴れている日本人にとってはこれが懐かしいにおいなのだからおかしい。
『日本の髪型』は上古からの女性の髪型について忠実に歴史をたどり、これを現代に再現して写真にとり、カラフルな本としたもので何とも楽しい一冊である。
演劇関係者や時代小説を書く人たちにとって必携の書であることはいうまでもなかろう。しかしそうでない人たちにとっても胸のトキメク一冊で、我々の先祖がこれほど髪に手をかけていたのかと驚く。ヘア・スタイルだけではない。櫛、笄(こうがい)、手絡(てがら)やかんざしの類も実に華麗で、かつての日本は女心をつくして髪のおしゃれにうき身をやつしていたことがわかる。
戦前(1945年以前)はけっこう日本髪は下町のおかみさんたちにも結われていたけれど、これが100%消えてしまった今は技術保存のことが問題となってくる。京都の南千恵さんという方がこの道を守るため長年努力していた。本書の技術指導をしている南登美子氏はそのゆかりの方であろう。
そもそも日本人は髪を長くたらしているのが好きであった。それが中国文化の影響で、上にあげ結ぶことを命令されていやいや結髪の道を歩み出したのである。というのに、そうなったらなったで芸術にまでこの道を高めたので、日本人の器用さが力を発揮したのだ。
頁を繰るごと、どの髪も結ってみたかったと思う。「おしどり」という江戸後期に十五、六の町娘が結った髪はことに愛らしく、少女のころに憧れていたものであった。この髪にはめすのおしどりとおすのおしどりの区別まであるというので、その藝のこまかさには舌を巻いてしまう。
これらの芸術的髪型が現代も生きている世界が京の祇園で、たっぷり頁を使って「割しのぶ」(われしのぶ)にはじまり何種もの型がていねいに解説されている。
ほとんどの写真が正面、後、横、ななめ横と角度を変えて並べ、懇切な解説がついている。しかも文庫型の小冊だから女性ならハンドバックに、男性なら服のポケットに忍ばせることができ、どこでも手軽るに読むことができる。 (bk1ブックビゲーター:近藤富枝/作家 2000.08.03)