紙の本
甘い香りで恋を誘う一冊
2002/07/17 12:03
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投稿者:りさこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「欲望」(小池真理子著)と表紙が似ている。
複数の植物の葉が、複数の女性の愛を表現しているのかもしれない。
人は生きている間にいくつもの恋をして、破れたり実らせたりする。
その恋の激しさは人それぞれでそっと見守るだけの恋もあれば、
相手を燃え尽くしてしまうほどの恋もあるだろう。
この物語は、一人の男性の死をきっかけに複数の女性が過去の恋を
思い出す。短編集という言い方はしたくない。というのは全部で一人の
男性を表現しているから。読み終わって感じたことは、自分も一人の
女性としてこの中の一人になり、天才洋画家・辻堂環と激しい恋を
してみたい、ということだった。それが怖くもあり、甘くもあり、
禁断の果実のようである。
紙の本
魔性のオトコ
2002/05/23 22:44
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投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
天才洋画家の辻堂環という男性を中心に、6人の女性との
恋物語を描いている。恋多き彼を中心にいろいろな恋の形が
存在する。が、六つ股ではありません。みんな辻堂環の魅力に
取りつかれた恋する女性達で、それぞれ1つ1つが本当に
激しい恋なのです。辻堂環との恋愛を離れるとみんなごくごく
普通のありふれた女性であるという点もおもしろかった。
辻堂環は彼女たちの素敵な過去であり、青春だったのでしょう。
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環が魅力に溢れてます。ヴィジュアル的に、なぜか若い頃の藤田さんを当て嵌めてしまったのですが・・・。とにかく恋に溺れてしまいたくなります。
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環が44歳で死んだことは、テレビで新聞で報道された。そして、みんなが知った。一瞬の深い恋を思い出したその物語は、何人に一人の割合でこんな男がいるのかと思った。千人?それとも1万人に一人?
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誕生日にプレゼントしてもらった本。ニシノユキヒコも素敵だけど、辻堂環も、激しい素敵さ。いろんなことに捉われてしまうのって、本当は必要ないのかもしれない、と思います。
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自分にも似たような経験があるから、もしその方がもし亡くなったら、誰に近い受け取り方をするんだろう?ってなんだか感傷的になりました。
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天才洋画家・辻堂環の訃報を知り、彼との昔の関係を思い出す女性六人の物語。
辻堂環は光源氏そのもの!
数多の女性と関係しながら、二人同時ということはなく一人の女性を激しい情熱で愛し求める。でも必ず関係には終わりが来て、彼はまた別の女性(時に男性?)を求める。
かつての環に思いを馳せる女性たちが皆、憎しみや怒りの感情を抱くことなく彼に思いを馳せるのが何となく理解できる。彼のように、恥も外聞も捨て命をかけて女を愛する男なんてそうはいないからだ。ほんの一時期でもそういう愛を受けた女たちは彼を憎むどころか、美しい愛の思い出として彼を思い出すんだろう。
ただ彼の底知れぬ孤独や苦悩はきっと死ぬまで癒されなかったのかもしれない。
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天才洋画家・辻堂環の訃報をきっかけに、彼を愛した6人の女性が思い起こすかつての『蜜月』と現在の物語。
タイトルに惹かれ衝動買い。しかし、タイトルのように濃密な表現ではなく、洗練されたエロスを感じる。
私も辻堂環に出会ったら、間違いなく惹かれてしまうだろう。
終わってしまった過去の恋を描いた切ない一冊。
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図:あまり好きではない内容。現代版『人間失格』なのか!?
作品の紹介
天才洋画家、辻堂環が死んだ。天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子...かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった―。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち。
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図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
天才洋画家、辻堂環が死んだ。天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子…かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった―。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち。
読み進めるごとに環の孤独がクローズアップされていくのはなぜだろう?孤独で一人でさびしくて、だからこそ女を独占してそばに置くのでしょうが。
美しいものを極めた男は孤独を背負わなければいけないかのように描かれていきます。
久保の関係も書いて欲しかった。
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画家 辻堂環と関わりのあった女性達の話。今では皆、平凡で幸せな生活を送っている。辻堂のみ普通の生活を送る事はなく44才で死んでいく。ずっと、母親像を追いかけて、女性と平凡な生活を送る事が出来なかった。
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個人的にかなり久し振りの小池さん&恋愛小説でした。
女性の書く男性、という事で現実味は皆無、ですが目の前に現れたら必ず惹かれてしまう。
6人の女性が皆穏やかに年を取り、平凡な生活を過ごしているのに較べ、環の何と孤独な事か。現れては自ら去って行く女性達を追う事もせず、ただただ流されていく彼の痛みが最後まで切なかった。
そして私は、彼にではなく知美に癒されたいと思ってしまった。。。
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2枚目,辻堂薫の息子,辻堂環(たまき)の死亡の知らせに対する様々な反応を示す小説。主人公は女性の短編6話。
それぞれを辻堂環の短編小説として,あるいは6つの話で1つの話と考えることもできる。
小説新潮に1996年から1998年に掲載。
画家とのこと。テレビの司会,美術書「十七世紀フランス絵画に見る私的情景」の本の中身が出て来ないのは残念。
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小池真理子さん、好きな作家さんです。小説でミステリーを読む様になったのはこの方がきっかけでした。この本はまたちょっと独特。激しい恋愛ストーリー。
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芸術家の感受性の強い男性の、恋愛模様。
一般人とは違う、実家の芸術家やアーティストと呼ばれるような人種の人は、こうゆう人生を歩んでいるんだろうな。