サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 3.8 18件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.4
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公文庫
  • サイズ:16cm/220p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-12-204001-9
文庫

紙の本

もうひとつの季節 (中公文庫)

著者 保坂 和志 (著)

もうひとつの季節 (中公文庫)

税込 734 6pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー18件

みんなの評価3.8

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (8件)
  • 星 3 (7件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

“こどもの疑問”をめぐる記憶

2002/05/26 18:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 文庫版解説でドナルド・キーンが「世界の文学を広く読んでもクイちゃんほど、面白みをそなえた少年は少ないだろう」と書いている。クイちゃんというのは本編の語り手の「僕」こと「中野さん」の五歳になる息子圭太のことで、著者によるとそのモデルはうちで飼っていた猫なのだそうだ(『アウトブリード』に収められた「『季節の記憶』の記憶とそれ以降」)。

 そういえば「僕」の家から道をはさんで三軒先の松井さんのところに生後半年くらいで迷い込んできた猫の茶々丸とひたすら遊ぶクイちゃんは、たしかに猫を思わせる愛らしさときかん気と臆病さと無邪気さをもっている。そのクイちゃんがおばあちゃんに「僕」がまだ一歳かそこらの時に猫と一緒に写った写真を見せてもらって、「猫はもう死んじゃった」と聞いて腑に落ちない思いをし、「パパにも赤ちゃんだったときがある」はわかるけれど「この赤ちゃんがパパになった」の方がどうしても納得できないところからこの作品ははじまる。

 その後かわされる「僕」と松井さんや美砂ちゃんや蝦乃木との会話──茶々丸のアタマのちっちゃさや人生の一回性、機能と構造、自由律俳句や「世界」と触れ合うこと、言葉がシステムとして閉じられていること、自我と自意識の関係、量子力学にまつわるわかりにくさや混乱は無意識の中で起こっていることを普通に意識しているときの論理や時間性の中で考えようとすることから起こる混乱と似ていること、有機体の複雑さの奥に流れつづけるほとんど無機的といっていいような現象のこと、「世界」や「時間」は「死」の置き換えであること、定義とリアリティと物事の変化をめぐる考察、等々──はすべてこの「子どもの疑問」をめぐる「堂々めぐり」であって、この堂々めぐりが続くかぎり、保坂和志が創造した小説に流れる時間は、クイちゃんにとって「赤ちゃんだったパパ」ともう死んじゃった「猫」がそうであるように、永遠のうちに置き去りにされ、記憶として存在しつづけていくだろう。

 以下は余談だが、『もうひとつの季節』の「物事の変化」をめぐる会話のなかで「頼朝八歳の頭蓋骨」の話が出てくる。養老孟司の『人間科学』にも「頼朝公六歳のみぎりの頭骨」という小咄についての言及が出てきて、いずれも、変化するものと変化しないもの、養老本のキーワードを使えば「実体」と「情報」がクロスする重要な場面転換を担っている。『季節の記憶』(中公文庫)の解説を養老氏が書いている、といった表面的な切り結びを超えて、保坂和志と養老孟司の二人は何かしら深いところでつながっているように思えてならない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

つまらない、というわけではない

2003/10/09 22:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

「季節の記憶」続篇。前回にも登場した人物たちが、今度は新しい猫、「茶々」を迎えて、しかしそれでもいつも通りの生活を続けていく。
今作で通底するモチーフは、語り手中野の、子供の頃の写真で、そこには幼い中野と今はもういない猫が写っているのだが、クイちゃんは写真の中の赤ん坊が「パパ」になったのだということがよくわからず、猫がもう死んでしまったと言うことにもなにか不思議な感触を抱いていると言うことだ。死と生、または現在と過去というモチーフがひとつの写真から流れ出す。
子供という装置によって、見慣れた概念を疑問に付し、思考の可能性を考えていくというスタイルは前作と変わらない。近所に住む松井さんと美沙ちゃんの兄妹たちとの絶え間ないおしゃべり、議論。

しかし、私は本作でちょっと飽きてしまった。
私が飽きたというのは単に主観的な問題で、しかもはっきりしたものではない。
理由はいくつか考えられるだろう。
保坂和志の作品というのは、派手なことが起きない、とか退屈な日常をそのまま書くとか、そういった形容がされるし、それはそれで妥当なのだが、私が感じた退屈というのはそれとは違うことだと思う。
日常をそのまま書いているというのは一見無駄なようだが、おそらくこの小説に無駄な部分というのはないのでは、と思う。というか、すべてに意味が与えられて“しまっている”という気がするのだ。登場人物たちみんながみんなして意味のあることを話し合っている。彼らの会話には無駄な部分がない。すべては何らかの思考の起点になり、そこから派生する話し合いがまた議論を深めもする。すべてに意味があるというのは、すべてが無意味であるというのと似ていないだろうか。退屈さ、窮屈さ、そんなものを感じてしまうのだ。それは単に、私が保坂和志の文体に馴れてしまったというだけのことかも知れないが。
こんなことを始終話し合っている人間はいない。そう批判するのは何か違うかも知れないが、とりあえず、そう書いておく。
日常に見えて、というか、日常を演出しているようでいて、日常でない。何気ない、些細なことに目を向けているというのでもないと思う。言ってみれば、危ういところがない。予想の範囲を出ない。そういう感じだ。

また、前作に比べて、小説の世界が狭くなっている気がする。登場人物たちが固定されて、新しい波を起こす人間がいない。前作には、稲村ヶ崎に戻ってきた女性だけでなく、蛯乃木以外にも、もっと人がいたような気がする。これなら、氏のエッセイの方をもっと読みたいと思ってしまう。

文句を並べても仕方がない。つまらない、といいたいのでもない。
この作品に、なにか手応えを感じることができなかったというだけのことだ。
保坂和志に興味を失ったわけでもなく、やはり他の作品も読んでみようと思っている。
「残響」、「明け方の猫」などは、方向性が変わっていると思うので、またそれを読んでから考えよう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/10/12 01:05

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/02/18 22:03

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/11/19 07:26

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/11/14 22:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/01/07 16:07

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/01/11 02:12

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/10/26 21:45

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/09/25 19:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/03/01 14:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/10/09 16:26

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/20 22:34

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/06/08 22:58

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/08/13 15:31

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。