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商品説明
どっちが患者なのか? トンデモ精神科医伊良部の元を訪れた悩める者たちはその稚気に驚き、呆れ…。水泳中毒、ケータイ中毒、ヘンなビョーキの人々を描いた連作短篇集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
奥田 英朗
- 略歴
- 〈奥田英朗〉1959年岐阜県生まれ。プランナー等を経て作家になる。02年「邪魔」で第4回大藪春彦賞受賞。著書に「ウランバーナの森」「最悪」「東京物語」がある。
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紙の本
面白い!
2005/05/17 06:15
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神科医伊良部のキャラめっちゃ面白い!ファンになりました。
紙の本
え?それじゃあ褒めてるんだか貶してるんだか判らないって?じゃあ、自分で読んで確かめてみてよ。面白いよぉ。
2004/08/22 00:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る
誤解のないように最初に断っておきますが、この小説はかなり面白いです。
しかし、ただ面白いだけでは世の中の他の面白いことに紛れて特色が薄れてしまいます。そうなると勢い終わり方勝負になってきます。どのように終わってどう余韻を残すか──それがリピーターの読者を獲得できるかどうかの鍵になるのです。
5編の短編のうち、冒頭の表題作の終わり方があまりに鮮やかで見事だったので、こりゃあ行けると膝を叩いたのですが、しかし、次第に息切れ。なんとならば、どれもこれもみな同じなんですね。どこまでも脳天気で破天荒、と言うよりは破廉恥な精神科医・伊良部が不思議に患者を癒して行く物語です。呆れるくらいの同工異曲。
これはきっと映画化すると良いですよ、寅さんみたいな連作映画化。あるいは古畑任三郎みたいなTVシリーズ。「偉大なるマンネリ」という言葉があるように、これは巧くすると何十作も続くドル箱になるかもしれません。
しかし、ハチャメチャなように見えてあまりにハートウォーミングな話がこうまで続くと、なんか教訓を植えつけるために書いているみたいで、その分薬臭く、教科書臭くなってきて、それが僕の興味を削ぐのです。映画化されたとしても、多分僕は最初の1作しか見ないだろうなと思います。
まあ、僕ほどひねくれてない人は読み続けなさい。それから、ひょっとしたら、本当に心に大きな悩みを抱えている人が読んだら良いのかもしれません。
良い話ですよ。筆運びも滑らかだし。サイド・キャラの看護婦も非常にアブノーマルで魅力的だし。
いや、ほんとに面白いんですって。ただ、何作も何作も続けて読みたい話ではないというだけです。さっきも書いたけど、こんなに貶していても、映画化されれば多分最初の1作は見ますってば。
え? それじゃあ褒めてるんだか貶してるんだか判らないって? そりゃそうでしょうとも。書いてる本人がはっきりしないんだから。じゃあ、自分で読んで確かめてみてよ。面白いよぉ。
by yama-a 賢い言葉のWeb
紙の本
これは…怖いぞ
2002/06/23 11:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MIYO - この投稿者のレビュー一覧を見る
どっちが患者なのか? 水泳中毒、ケータイ中毒、慢性勃起症状…、精神科医伊良部のもとを訪れた悩める者たちは、その稚気に驚き、呆れ、己の深刻なる悩みがバカらしくなり、やがて…。今、注目の新鋭が放つ連作短篇集。第四回大藪春彦賞受賞、「このミステリーがすごい!」で『模倣犯』に次ぐ二位!
2001年最も注目を集めた作品『邪魔』の作者奥田さんの最新作、待望の刊行です。
『深夜のプールに忍び込みたいと思ったこと、ありませんか?』とゆう帯のコピーに惹かれて購入。
これは現代社会につきものの精神病、強迫神経症・ケータイ依存症・被害妄想症など、様々な心の病で悩む患者とちょっと変な精神科医の物語。そうです、がこの先生、精神科医というスマートなイメージをぶち壊す外見、子どもさながらの完全自己中心的人間ででおまけに注射フェチ…強烈です。助手のマユミさんも美人なのに無愛想で、しかもやたらと胸や脚を患者に見せつけたがるナイスな看護婦さん。
しかし。これは癒しにもなるんだからすごーい。
紙の本
さりげなく精神科医の本質をついているようで怖いです
2006/01/15 17:25
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
「イン・ザ・プール」は、言ってみればアディクションの話です。こういったアディクションならば、周囲への迷惑も少ないですし、社会適応もそんなに悪くはならないでしょうから、実際には病気にはならないのかもしれませんが、まああってもおかしくはないですね。
「勃ちっ放し」は「持続勃起症または陰茎強直症」の話で、感情を表に出さないということの悲喜こもごもを書いています。あくまで仮説ですが、何となく説得力を持たせてしまうところが、この作者の取材力の結果なのか何なのか一度調べてみたくなります。
「コンパニオン」は「被害妄想」となっていますが、まあ関係念慮の激しい自己愛性格といったところでしょうか。ひとつ間違うと逆ストーカーみたいなもので、その描き方はかなりのものです。
「フレンズ」には笑えないものがありました。これもある種のアディクションなわけですから、ここにあるように「底つき体験」をしないと自覚できないというのは理解できることです。しかし、これが自分であったり、自分の身内であったりしたときには辛いものがあります。
「いてもたっても」は、典型的な強迫性障害でしょう。強迫性性格の部分も大きいかもしれません。実際にこういう人がいるから、これもやはり笑うに笑えないところがあります。
というように、結構ありふれた話が描かれているようにも思えます。もちろん伊良部のような精神科医はいませんが、ひょっとしたら伊良部のように診察をしたい精神科医はいるのかもしれません。少なくとも私には、あまり「トンデモ」という感じはしませんでした。
紙の本
電車の中では読まないほうが…
2004/11/14 22:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木苺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろいっ! おもしろすぎます!
思わず電車の中で読んでいたにもかかわらず一人でにんまり…。
でも途中で止めるわけにもいかず、ページをめくる手が止まらない。
今度は我慢しようとしたが逆効果。
ふきだしてしまいました(汗)
完全に様子のおかしい人です…。
この本を読む前に「最悪」「邪魔」を読んでいた為か、完全に予想を遥かに超えたキャラクターの精神科医、伊良部先生に完全ノックダウンです。
深刻な悩みも伊良部先生にかかれば、悩んでるこちらがバカなのか???と思わずにはいられません。
元気をもらいました!
今、悩みを抱えてる人・ちょっと疲れたなぁと感じてる人には必見です。
お薦めです!
お気に召した方は「空中ブランコ」もお試しあれ。
思いっきり伊良部先生のルックスを勝手に想像しまくって、どっぷり伊良部ワールドにはまってみてはいかがですか?
ちなみに私は田口浩正さんと塚地武雅さん(ドランクドラゴン)をたして2で割って更に脚色しました。
すみません…。
紙の本
心の闇の面白さ
2004/10/29 13:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なこい - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙の綺麗さに惹かれて、手にしてみた。きっかけは、青いカバーだけ。それが期待以上の話の展開とあって、数行のつもりが就寝前まで読みふけってしまった。単なる面白い小説というよりは、伊良部医師のファンになってしまうのは、私だけではないと思う。病んでいるなぁと思うたび、伊良部医師なら即注射で馬鹿しゃべりして、私が患者だったら次、何が起きる!?みたいな。かわいくないと、声はかけないだろうから、普通の対応かも…。闇=病みの時代が続く限り、続編をずっと続けて欲しい、久々の大作です!!
紙の本
いやあ、友人がこの本を探して右往左往したらしい。ちょっと、なりを潜めていたら、続編が評判でこっちも脚光が。ま、表紙のピカピカはないけどね
2004/07/07 21:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「伊良部総合病院の地下にある神経科。注射好きの肥満医者と、太股を見せるのを何とも思わない美人看護婦の2人のもとを訪れる心を病んだ人々」風刺小説。
一応、伊良部の動きからはユーモア小説としたいところだけれど、現代人の病理を活写する要素が大きいので風刺小説として見てみたい。
内臓が学級崩壊みたいになった編集者。下痢に悩まされる男が、救いを水泳の求める「イン・ザ・プール」。男性器が勃起したままという病気に悩まされるサラリーマンの悲喜劇「勃ちっ放し」。自分こそナンバー・ワンと信じるコンパニオン。いつも誰かに付きまとわれて「コンパニオン」。
携帯電話で一日に数百通のメールを発信している高校生。月々数万円も費用がかかる少年と、携帯を通じた友情の真実「フレンズ」。自分の住居が、自分の不注意から火事にならないかが気になって仕方がないルポライター。それが嵩じて仕事先から近所に確認の電話まで入れるように「いてもたっても」。
大げさかもしれないけれど、案外自分の物周りで見かけそうな人たちの、小さくも大げさな悩み。その相談にのるのが、伊良部総合病院の地下に診察室がある神経科。太った医者の名前は伊良部。多分、病院の院長の息子か何かかも知れない。しかし、その科に患者を回すとき、担当医たちは何故か同情に満ちたまなざしで見送る。
お金は持っていそうだが、どこか不健康に肥満した伊良部医師。発言は、どこかいい加減、ともかくろくに患者を見ないうちから注射を打ちたがる。その注射をする看護婦、なぜか白衣のボタンが微妙に外され、時には豊かな胸元が、普段でも割れた裾から太股を平然と見せている。しかも、肝心の注射の時、伊良部の息は荒くなり。
この伊良部、姿形は元大リーグ、今は阪神で鳴かず飛ばずの活躍するあの伊良部投手だけれど、神経の図太さは全くの別物。ストーカーの影に脅かされるコンパニオンにはデートを迫り、携帯無しでは生きていけない高校生には、携帯電話の使い方を教わり、さらには自分のメル友になることを強要する。妖しい看護婦は、それをシニカルに見ている。
しかし、この先生の診たて、決して間違いではない。素人が自分で勝手に病名を調べて、自分で病に陥っている現代。拘るということの楽しさと、その滑稽さをブラックなユーモアを交えて描く。やはり、奥田英朗は面白い。カバーのプールに赤ん坊が泳ぐ写真から勝手にホラー作品かと思ったが大間違い。
『最悪』『邪魔』などで、ミステリの書き手として脚光を浴びている作家だけれど、『東京物語』で新生面を見せてくれた。わたしなどは、その一般小説の面白さに注目して、この人はミステリを捨てるべきではと発言しているけれど、今回の作品を読めば、それが間違っていなっかたことがよくわかる。この人は面白い。
紙の本
祝!映画化決定
2004/09/30 02:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なかちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
先に直木賞受賞作の「空中ブランコ」で、伊良部先生の魔術にはまり、
喫茶店にて、読み終わってから即効、この本を買いに走りました。
それ程、久々にやられたーーって位面白い本です。
何がそんなに面白いのか?と問われると答えに窮するのですが、
やはり、伊良部先生の強烈なキャラと訪れる患者の濃さに尽きますね。
私自身、実際に精神科に通っている患者なのですが
いつもドクターと伊良部先生の話で盛り上がるほどです。
ドクターも同じ病院内の方に宣伝しまくっているようです。
イン・ザ・プールの映画ってもう撮り終わっちゃたんですよね。
多分…
あのちょっとしか出てこないけど強烈なキャラの
看護師役やってみたかったな。と思ってしまいました。
紙の本
とにかく面白い!だけど面白いだけじゃない
2004/08/20 15:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
神経科医伊良部一郎と患者の奏でる協奏曲が現代ならではの病理をやさしく癒してくれる。患者とのやりとりを軽妙で絶妙な語り口で巧妙に表す様は職人芸のように隙がない。思わずフフッとしたり、ワハハッと声が出そうになるのを押さえたり、愉快、愉快で読んでいる内に患者の深刻な病もいつの間にか回復している。これは解決法と言って良いのか、解消法と言うべきか…。
私鉄沿線の伊良部総合病院、そこの地下に神経科がある。ドアをノックすると「いらっしゃーい」と妙に甲高い声で迎えられる。中にはいると一人用のソファーにズッポリ座り込んだ色白の太り気味の医者が医学博士、伊良部一郎で傍らで週刊誌を読んでいるセクシーな看護婦がマユミちゃん。この先生、注射フェチのようで直ぐ患者に注射をさせ、それを覗いて興奮しているのだ。どうも、まともな診察が受けられないと誰もが思うのだが、何の因果かいつの間にか病を克服出来るようになってしまう。そんな病例が5篇収録されている短編集。
まあ、ここまで大胆にキャラクターを作り上げてしまうと、かえって現実的に見えてくるから不思議だ。よくある能ある鷹は爪を隠す式の、馬鹿な振りして滅茶苦茶な事をして、本当は考え抜いた最良の方法を取っている…なんて事は無いのです。本当に滅茶苦茶、計算無しです。患者は唖然としつつも憎めないキャラクターとお色気看護婦の効果もあってか、通院する羽目に。反面教師とまでは行かないまでも、伊良部一郎の言動や行動によって患者自ら病を克服していってしまう。思い当たる症例は他人事じゃないぞと、我が身を振り返ったりしてしまいますが、読んでいる内にこちらも癒されているような気になって来ました。薬ですね、この本。とにかく、楽しい、面白い本なので、この面白さが分からなかった方は伊良部先生に診ていただいたらよろしいかと…。
紙の本
失笑したい方!オススメします。
2003/03/13 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:daisyemi - この投稿者のレビュー一覧を見る
いい意味では自由奔放で何事にも前向きで正直者そしてなによりも子供そのものの精神の伊良部総合病院の神経科の医師“伊良部一郎”。その伊良部のもとに精神的に悩みを抱えた患者たちが不安を抱えながら診察に訪れるのだが患者達はあまりの伊良部の自分勝手好き勝手そしてなによりもいいかげんに感じる診察に不安を覚え「だいじょうぶかよ、この医者…」と心で思いながらもなんとなく伊良部ワールドに染まっていき通院するうちに伊良部のあらゆる行動のばかばかしさに患者達は「自分よりもおかしなヤツがここにいた」と思い始め自分が悩んでるのがばかばしくなりいつのまにか病気がなおってしまい元気になるというストーリー。
大爆笑というかんじではなく思わず失笑している自分がいるというかんじでじんわり笑える伊良部ワールドを是非オススメします!
紙の本
おもしろくてためになる
2002/09/22 17:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:居眠り猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新刊当初に見逃して、手に入れるまでかなりの時間と手間がかかった
だけに、ハズレだったら許さないくらいの勢いで読みましたが、見事
アタリでした。笑っちゃった。
笑ったあとに、ちょっと気が楽になっている自分がいて、巷にあふれ、
一時期読み漁ってしまった、いわゆる癒し本よりも、数段、癒し度は
高かったので、自分はもしかして心を病んでいるのかも?と、ほんの
ちょっぴりでも疑ってみちゃったりしているひとには、特におすすめ。