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商品説明
祖父・斎藤茂吉、父・北杜夫。文学者の家庭に生まれ育ったお嬢さまが、何の因果か精力剤を売るハメに! 自称「窓際OL」のハチャメチャな会社生活と、斎藤家の心温まる思い出を綴る。『週刊新潮』連載コラムの単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
斎藤 由香
- 略歴
- 〈斎藤由香〉成城大学文芸学部国文科卒業。祖父は歌人・斎藤茂吉、父は作家・北杜夫。サントリー株式会社健康食品事業部勤務。自称・「マカ」キャンペーンガール。
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紙の本
ま、何も残らないっていえば、まさにそういう本で、辛うじて「まか」という言葉だけが妖しく脳裏に響く。でも下らんと斬って捨てるには、ちと惜しい
2004/10/29 21:04
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずである、斎藤由香の名前をみて連想するとすれば、第一が斎藤由貴だろう。彼女は、面白いかどうかは知らないが既に何冊かタレント本なるものを著している。次は、斎藤慶子だろうか。うーむ、共通するのはタレントということと、誰が呼んだか知らないけれど“魔性の女”ということか。ちなみに、この魔性の女は日本の芸能界に何人いるかを考えると、空恐ろしくなる。
でだ、斎藤茂吉と答える人は、相当渋いというか、変人・怪人の類ではないか。まして、この本のタイトルである。しかしだ、カバー折り返しにある一見爽やか美女の写真下紹介をみて、人は腰を抜かし、読み進めるうちに噴出すはずである。
「斉藤由香、成城大学文藝学部国文科卒。祖父は歌人・斎藤茂吉、父は作家北杜夫。サントリー株式会社の窓際OL。広報部を経て、風邪もひかず、健康だけが取り得ということで、現在、健康食品事業部勤務。自称・「マカ」キャンペーンガール。特技なし、語学力ゼロ。食べ物の好き嫌いなし、激辛・ゲテモノ歓迎の温泉好き。酒量は楽々ウイスキーボトル1本。」
うーむ、である。後半の「自称・「マカ」キャンペーンガール。特技なし、語学力ゼロ。食べ物の好き嫌いなし、激辛・ゲテモノ歓迎の温泉好き。」は笑える。しかしだ、誰だって???となる。何がって、「マカ」である。マカいってんじゃないよ、である。「ホンジャマカ」でもないのである。
彼女自身に説明してもらうと「ED、つまり勃起不全や勃起障害にお困りのお客様に喜ばれる商品、『マカ』を扱っています」ということになるらしい。「マカ」はペルー原産の農作物で標高三千メートル以上の高地でのみ生育するアブラナ科の根菜で、最近では“天然のバイアグラ”として脚光を浴びている、という。「マカ」ではなく「マラ」に近いではないか、む、私としたことが何とはしたない。
はじめに、に続き「「精力剤」を売る女」、「OL「夜」のナイショ話」、「会社はテンヤワンヤ」「仔マンボウの冒険」「類は友を呼ぶ」「どくとるマンボウ一家騒動」「父娘爆笑対談 北杜夫vs.斎藤由香「楽しきかな おまけの人生」」「小さな心の風景」「斎藤家三代 失われた日記」、あとがき「トホホの毎日」。
ふむふむ、うふふ、などとついつい読み進めてしまうが、この本を読んで圧倒されるのはサントリーという会社の、じつに鷹揚とした社風である。だから、というか人柄からか斎藤の友人には、文章だけなので証明されたわけではないのだけれど、やけに美女が多い。しかも、皆さん実にしっかりしている。R子、S子、岸本佐知子(突然実名)、F子、A子、C子、Oさんとまあ、アルファベット大会だけれど、ご立派。
でだ、サントリーという会社もだけれど、斎藤の人柄だろう、実に素晴らしい男たちに彼女は出会う。その中心にあるのが、じつは「マカ」、というのは何をかいわんや、イワンの馬鹿であるけれど。大体、そのご愛飲者に、あの北方謙三が名を連ねるのだから、トホホである。
でだ、彼女をサポートするというか、彼女に話題を提供するのが父上であるドクトル・マンボウ北杜夫なのである。それは阿川佐和子を司会者に迎えた「父娘爆笑対談 北杜夫vs.斎藤由香「楽しきかな おまけの人生」」に詳しい。そこで、最初のほうの話に戻る。斎藤は何故か自分を30代と称するものの生年をはっきりさせない。しかし、よく読むと昭和37年生まれとある。このエッセイが書かれたのは2002年である。40歳ではないか。ま、満では39歳かもしれないけれど、この連載最後の時点では確実に42歳である。
やはり女性作家であっても生年くらいは明記するのが文章を書くものの務めではないだろうか。思い当たる人、いません? ちなみに私は、10/12に大台を迎えました。大台って、何だとは効かないで欲しい。決して小台ではないのである。人の振り見てわが振りなおさず みーちゃん
紙の本
表題のわりには意外と骨太なエッセイが後半に待ち受けている好著
2004/11/27 10:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌人・斎藤茂吉の孫にして作家・北杜夫の一人娘でもある著者のエッセイ集です。前半3分の2と後半3分の1で筆致ががらりと変わるところは、著者自身「ごった煮よりひどい」と自嘲ぎみに語ってはいるものの、読み終えた私はむしろ「一粒で二度おいしい」という得した気分を味わいました。
前半はサントリーの健康食品事業部で男性機能の回復も図れる精力剤「マカ」を扱う日々の中で展開する、抱腹絶倒・痛快無比・大胆“素敵”・マカ不思議なOL生活を綴っています。社内の恥部を一社員がここまで晒すことを許してしまうサントリーという企業の能天気ぶり、いえ失礼、懐の深さはにわかには信じ難いほどです。他社の社員だから無邪気におなかを抱えて読んでいられますが、自社の社員であったなら、ましてや自分の部下であったりしたなら、それは絶対に願い下げだと言いたくなるほど赤裸々な記述に驚くことしきりです。
そで(表紙カバーの折り返し部分)には非常に美しい著者近影が掲載されていますが、これほどの美人と内容の臆面のなさとの落差が読んでいて頭の中で結びつかないところがまた可笑しいのです。
一転して後半の「ちいさな心の風景」以降は、斎藤家三代にわたる一族の物語をしっとりとした筆遣いで描き、心に染みるエッセイに仕上がっています。
幼い頃から毎年大晦日に続けてきた父との二人きりの外出を綴った「初めてのデート」は殊に胸に迫るものがありました。そこにあることが当たり前にしか思えなかった何気ない家族の一風景が、時を経て何ものにも替え難い大切な想い出へと姿を変える。それは限りある人生にこっそりと潜んでいる味な部分なのです。
そしてこのエッセイは同時に、親が老いるという残酷なまでに厳しい現実を見せつけてもくれます。著者の娘としての切ない思いが、70歳を超えた父親を持つ私自身の心にも重なってきて、深い溜息をつきながら読んだ一編です。
紙の本
女から見ると…
2004/08/23 20:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:クマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル、宣伝文句とも、よみたいなあと思わせるもので、また、さくらももこさんの帯の絵もなさけなくてかわいい…ということで、つい購入。
しかしよみはじめて「ん??」というかんじ。エピソードもおもしろいし、有名人もバリバリ出てくるし、たしかにおもしろいのだけど、何かが足りない…。
途中ではたと気づいた。女性の本ならではの女性の斬り方が甘いので、ものたりないのだ。出てくる女性はみんな美人か、抜群のスタイルか金持ちばかり。それで作者だけ3枚目…ってこたないだろう、と突っ込みたくなってしまう。類は友を呼ぶというじゃないですか…ってことは自慢本か??
あまりにも周囲の女性をほめすぎると、読み手はしらけちゃうんだなあ、と実感。
自分もまわりも思い切っておとす覚悟がないと女性読者は納得できないのでは??
と思うのは私だけかなあ。