物語もいよいよ佳境。
2008/10/20 23:19
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語もいよいよ佳境。
幼なじみが、それぞれに長い年月を経た後、紫禁城で再会するという、とても刺激的な部分です。
自分の主義主張は、どのように形成されるのか?
完全に自分自身の意志だけではないような気がしてきます。日常的に「流される」ということとは若干違いますが、周りの環境や時代により意志も影響を受けると思います。
その影響を受けた主義主張が、時代の流れに則したものであれば、その人は成功するし、そうでなければ時代から排除されるのかも?
そういう意味では、宗教は大切な存在です。すべての決定権があるのですから。
本書では、「天」という言葉で説明されています。
歴史小説では、読者はある程度時代の流れを知っているため、結末が読めるのにもかかわらず、主人公たちは悲劇的な選択をしていきます。
そこに小さな人間の行動のあわれさが強調され、感動を生むのでしょう。
龍
http://ameblo.jp/12484/
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投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
いよいよ清の国力も衰えてきて、海外の国の侵略も抑えきれない中の様子が描かれている。架空の人物も沢山登場している分、作者としては、実在の人物が語る事ができなかった使命感を、その架空の人物に語らせている様な気がします。
学ぶ点が多い作品です。
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
春児と文秀の再会がこういうものになるとは。最終章のふたりを取り巻く環境がこうも違うのは、違ってしまうのは時代のさがなのか。
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だんだん浅田次郎爆裂です。チクっと泣かすのをこの巻くらいから発揮。
西大后が映画『西大后』と全然違うですよ。ほう!ちう感じです。
斜陽に向かって驚天動地でございます。
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清帝國は何故亡んだのか?
同じやうに帝國主義列強の侵略にさらされて、日本は江戸幕府は崩壞したものの大日本帝國として再生したのに、
國力からいへば比較にならぬほど強大な清帝國が滅亡したのは何故なのか?
その理由は樣々あるが、よく云はれることに以下の2つがある。
まづ第一に、科擧によるがちがちの官僚制度が整備されてゐて、新しいことを行なふに際してのエネルギーに缺けてゐたこと。
次に、宦官が裏の力を持ち、宦官に取り入らねば皇帝に話が通じなかつたこと。
さて、本作品はまさに亡びゆく清帝國を描いてゐる。
主たる登場人物のうち、一人は科擧に合格して進士登第を果したエリート官僚。
もう一人は、かつてそのエリート官僚の使用人だつたが、自ら一物を切除して宦官となり、西太后の寵臣となつた。
この二人がそれぞれの立場から激動の時代を乘り越えんとする。
いづれも國のために出來る限りの力を盡すのだが・・・
この小説には世界史で習ふやうな歴史上の人物がたくさん登場する。
康煕帝、乾隆帝、光緒帝、西太后、李鴻章、袁世凱、康有爲、伊藤博文など。
そして郎世寧ことカスチリオーネのエピソードも織込まれてゆく。
この作品を讀んで、清が亡びた理由は、先に擧げた二つだけではないことがよくわかる。
確かにこの二つは日本との違ひといふ上では大きなことだらう。
しかし、本當の理由は、大きな歴史の流れそのものだと云つてよいのだと思ふ。
それでは何を云つたことにもならない?
さうかもしれない。
しかし、この小説を讀んでみれば私の感想も理解できやう。
この小説の主人公は、亡びゆく清帝國そのものであり、歴史のうねりそのものなのだ。
2004年11月30日讀了
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3巻は外国列強に阻まれ、不安定にすすむ政治が舞台。独自のスタンスで国を守る李鴻章。西太后に取り入り、私欲を守ろうとする官僚、皇帝とともに改革を目指す文秀や康有為達の対立。為政者と母親の立場に揺れる西太后・・と国の仕組み、それぞれの立場にハラハラ・・。教科書でみた李鴻章がすごく素晴らしい人物でした。
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どうしようもない大きな力で、衰退していく清朝。皆が勝手に動き出してもう滅茶苦茶です。李将軍じゃないけど匙を投げたくなります。続き続き!
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列強諸国に飲み込まれそうな清王朝。王宮では権力闘争が渦巻き、后党と帝党の間で謀略が飛び交う。万朝報の記者へ語る春児の言葉が印象深い。
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ん〜もう!また目の離せない男前に出会ってしまいました。いや、前から出てきてはいたんやけどね。そんな彼の名は李鴻章です★☆イギリスに香港を租借する時の彼の読みの深さ、堪らないよ、とってもカッコイイよ!思わず「ほぉ〜っ」と声を上げてしまったね。いよいよ西太后が政治からお退きになるつもりみたいです。もう次で最終巻、話はどう収拾がつくんでしょうか、楽しみであります。(20060331)
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『中国歴史小説』 取っつきにくさはあるが、読めば止まらない。科挙、宦官、男の死に様を見届ける女、母性愛、夢と希望の昴。4冊とおして、心を打たれて涙が流れた。
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『「そう。そして俺はいま、たしかにこの目で見た。わかるか、ケイ。あれが太陽や月を自在に動かすという進士だ。本物の選良というやつだよ」』
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新聞記者とかが登場すると、妙に近い時代のように思えてくる。
そもそも、この物語に終わりはあるのか?
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中国は清の時代の歴史小説。最初こそ登場人物の多さや、慣れない漢字の多さに抵抗があったが、読むに連れてその面白さにハマッタ。大傑作。「中原の虹」は続編。
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【2006.08.05.Sat】
昴の星の導きにより天下の財宝を全て手に入れるとお告げのもと、貧しき糞拾いの少年春児は都へ上る。科挙の試験を受ける幼馴染の兄貴分文秀と共に。春児は西太后に仕える宦官として、文秀は高級官吏として、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。中国の歴史はほとんど触れたことがない。だが、読後調べてみると、ほとんどが事実に基づいて描かれていることがわかる。浅田次郎の造詣の深さに驚く。広大な土地の物語は、さすがやはり壮大なものである。そして人の一生も限りない広がりを持つ。宿命に縛られる者、覆そうとする者。それこそ4億の民全ての思いが交錯し、それが黄砂となり降り注ぐ。どれが善でどれが悪かではなく、存在そのものが尊い。そんな人々をこの物語の中でたくさん見ることが出来た。
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デパ地下とか歩いててもマントウとかパオヅとか読んじゃうw「先生」は完全にシェンションwそして玲々モエ!(て)