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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.9
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/317p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-300251-4
読割 50
紙の本
隠蔽捜査 (隠蔽捜査)
著者 今野 敏 (著)
【吉川英治文学新人賞(第27回)】警察組織を揺るがす大事件に直面したエリート・キャリア。組織を、そして自らを守るために、彼が下した決断は…。霞ケ関の本庁舎でキャリアの孤立...
隠蔽捜査 (隠蔽捜査)
隠蔽捜査(新潮文庫)
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商品説明
【吉川英治文学新人賞(第27回)】警察組織を揺るがす大事件に直面したエリート・キャリア。組織を、そして自らを守るために、彼が下した決断は…。霞ケ関の本庁舎でキャリアの孤立無援な闘いが始まった。警察小説の新天地を拓く書下ろし長編。【「TRC MARC」の商品解説】
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電子書籍
視点の違いが面白い警察小説
2019/01/03 15:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りんごさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こちら、シリーズ1冊目!警察ものだけどキャリア官僚の話。ドラマや小説では悪役的立場がお決まりのポジションだけど…
今野敏さん、初読みでしたが良かったです。
竜崎は東大卒のエリート官僚。警察庁で長官官房の総務課長として忙しい日々を送っていた。
そんな中、ある連続殺人が起きる。被害者にはある共通点が。そして容疑者と思われる人物が浮かんだ時、警察組織は大きく揺れ動く。
そして竜崎自身もある個人的な事件で危機的状況に。果たして竜崎は、そして警察組織はどんな決断をくだすのか。
まず最初の数頁で思ったこと。「何、この竜崎ってやつ!やなやつ!」
「まさか、この人が主人公じゃないよね?…え?まさかの主人公?」
この時点で完全に心掴まれてました。読み進めていくうちに、「あれ?竜崎ってそんなにやなやつではないかも」…「あー、こういう考えか、なかなかやるじゃん!」…「なんか、竜崎、かわいい…」
頁を捲る手が止まりませんでした。
2巻がまた新たな展開になりそうで楽しみ!
シリーズ的にはここからなのかもですね!これは必然的にこの先を追いかけてしまいます。
真面目で変人と言われる竜崎だけど、自分の仕事に対しての誇りと芯の通し方はカッコイイ。かといって頭が固すぎるわけでもない。
すっかり竜崎ファンになってしまいました。
電子書籍
一味違う警察小説
2018/09/14 06:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現場の刑事の活躍ではなく警察庁のキャリア官僚を描くところが普通の警察小説とは一味違っています。
主人公は警察庁長官官房総務課長の竜崎伸也(46)。連続殺人事件のマスコミ対応に追われながら、事件の真相(現職警察官が犯人)に気づき、隠蔽という愚によって警察機構の威信が地に落ちるのを防ぐために奔走します。一方、浪人中の息子がヘロインを吸っている現場を発見してしまい、対応に悩みます。エリート意識は強いものの、建前や原則を守る一本気な姿勢によってかなりの変人扱いを受けていますが、こういう官僚ばかりならばさぞや日本という国もましな国になるであろうと思えるような好人物です。同僚の伊丹刑事部長に小学校の時にいじめられていた恨みを抱き続けているなど大人気ない所もご愛敬ですかね。
庁内の勢力争いや様々な人間関係の縺れなど、現実にどれほど即しているのかは分かりかねますが、臨場感とドラマがあり、中間管理職としての葛藤などがひしひしと伝わってくる素晴らしい筆致です。
竜崎夫人は専業主婦で、最初はなんというか世間体とかそういうのに囚われているタイプの人なのかと思いましたが、なかなか肝の坐った味わい深いキャラで感心してしまいました。
電子書籍
まずはここから!
2015/10/23 13:19
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
キャリア官僚をテーマとした警察小説。
自分の原理原則に従うあまり変人と言われる主人公の竜崎。
豪放でいて実はちょっとナイーブな幼馴染の伊丹。
二人の人物描写が秀逸。ぶれない二人が微笑ましく愛おしい。
人気シリーズの第一作。まずはここから!
電子書籍
隠蔽捜査
2012/12/21 08:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mr.kei - この投稿者のレビュー一覧を見る
なかなか、リアルで引きずり込まれる
紙の本
真っ直ぐすぎて・・ずれている?!
2009/12/04 15:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yuki-chi - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は東大出身の警察庁のキャリア官僚竜崎伸也。
キャリアにしては珍しく??
自己保身より国家の行く末を案じるやつ。
国家公務員だから、国民に奉仕するのが仕事!
家族より国家、国民。
それは国の役人として当たり前のことと仕事に誇りを持ってる。
正論を貫く、原理原則主義。
真っ直ぐすぎて・・ズレている・・!?
国のために命を投げ打つ幕末の志士や
国家建設に躍起となってた明治初期の役人たちを
思い出した。
当代きっての堅物薩摩藩大久保利通や長州藩大村益次郎なんか・・。
とにかく、警察ものの全く新しいタイプの主人公!
テンポのいい文章に引き込まれ、あっという間に読めてしまう。
読後もすっきり爽やかである。
2作目「果断」。
警察庁から大森警察署署長に左遷された竜崎。
立てこもり事件の現場で指揮を取る。
合理的で真っ直ぐな竜崎がめちゃくちゃかっこよく感じられる。
今回も「正論です。ご尤も!」なことしか言わない。
潔いくらいです。
東大出の頭脳もこういうことに使うべきよね・・。
「正しいことを正しいと言える珍しいキャリア」竜崎に拍手!
紙の本
少し変わったキャリアを主人公にしたところがポイント
2007/04/01 23:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書、面白い、面白いと評判でしたが、
評判どおりの好作品!!。素直に面白かったです。
主人公の竜崎は、国家公務員Ⅰ種合格の、所謂キャリアと呼ばれる警察官僚です。
で、現在は、警察庁長官官房総務課長を務めています。
連続殺人事件が、発生。誰よりも早く対応に動く竜崎ですが、
事件の背後には、なにやら別の思惑が、、、。
この小説のポイントは、やはり主人公の設定とその人物造詣です。
大体、ミステリとりわけ警察小説では、捜査畑の人間が、主人公で
この警察内部でもキャリアと呼ばれる人たちは、嫌ぁーな人物に描かれ、敵側、若しくは、
捜査を邪魔する人に、描かれることが、多いです。
本書は、このキャリアを主人公に持ってきて、尚且つ、
この竜崎という人。めちゃめちゃ変わっています。
一般の人から見て、官僚って、変わっている人と捉えがちなのですが、
この竜崎も奥さんからもうすでに変わっていると、言われるのですが、
その変人の集まりの官僚の世界の中でも、どこか、変人で変わっている。
本人は、至ってまじめで、国益や、省益(本書の場合、警察庁なので庁益)官僚とは、
ということを、常に考えながら行動しているのですが、
どこか、なにか、ずれている。
このズレが、フックになって、読者をひきつけている感じです。
私、今野敏さんの作品は、始めてだったのですが、
ネットなんかで色々みてみると今野さんが、ちょっと変わった人を主人公にするのが、
得意みたいですね。
表題のとおり、対面保持のための隠蔽ということが、
キーワードなのですが、自分の正義、大儀、信じるものを
貫く戦いが、警察官僚の世界で描かれている感じですね。
ミステリの謎解きより、そっちのほうが、おもしろかったです。
誰にでもオススメできる、作品です。