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商品説明
「三茶日記」のツボちゃんが帰ってきた! 活字と街を散歩する、古くて新しい究極のブック・クルージング・ダイアリー。『本の雑誌』2001年10月号〜2006年1月号までの連載記事を集成。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
世の中には、こんなに沢山の本を買い、読む人がいるんだと感心。でも、その動機はなんでしょう。もしかして早稲田大学文学部の伝統?
2006/12/02 18:25
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
娘が早速目をつけ「ちくま新書風」と言ってしまった装丁は多田進、帯イラストは、本の雑誌社といえばこの人、沢野ひとし画伯です。
2001年7月から2005年10月にかけての本日記で、bk-1には「『本の雑誌』2001年10月号〜2006年1月号までの連載記事を集成」とあります。引き算をすると、原稿が出来るのと号の間に3ヶ月のタイムラグがあることが分かります。そうか、その月のホットな読書記事が載ってるわけじゃあないんだ、ホントかしら、今度立ち読みで確かめよっと・・・
で、本の雑誌社の紹介文は
“そこに本があるからさ。”
『三茶日記』に続く坪内流読書日記・最新編!
『三茶日記』のツボちゃんが帰ってきた!
三軒茶屋、渋谷、神保町。東京の街を今日もゆく。
圧倒的な知識量をもった「ツボちゃん」。その魅力がぎっしりつまった1冊です。古くて新しい、究極のブック・クルージング・ダイアリー。ぜひお楽しみください。
だそうです。
ともかく凄いです。こういった読書をする人が、漁書をする人がいるんだ、ということを知ったのは驚きでした。勿論、坪内祐三は文筆業者ですから、できることなんでしょうが、それにしても凄いです。
実は、私、この本の前篇にあたる『三茶日記』を何故か読んでいません。大体、坪内の本にしても坪内祐三『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』(新潮社2005)しか読んでいなくて、その時こう書いています。
「で、印象ですが、まずお金持ちなんだな、っていうことが第一です。はっきり言えば信じられない。あくまで本に関してなんですが、小学生の低学年のことから欲しいものは何でも買っています。漫画誌だけなら分かりますが、興味さえ持てばスポーツ誌も買います。そのために何かを削る、といった気配もありません。(中略)
で、デブでしょ。頭よくても、付き合いたくはないなあ、今なら秋葉系なんだろうなあ、それの本版。でも、その異常さは大学時代に対外的な評価となって実を結ぶんですから、単なるオタクではありません。それにしても、この本では婉曲にしか触れられることのない家庭環境。ミステリじゃないんですから、冒頭にそこらはきちっと書くべきじゃあないですかね、父親の職業とか家のこと・・・」
で、この印象は今回も変わらないんですが、この本で初めてお父さんのことが出てきます。ま、私が読んでいない著作に書いてある可能性があるんですが、232頁に「父・坪内嘉雄(元ダイヤモンド社社長)」とあります。家に本が溢れているのも、またお金持ちであるのも納得がいきます。ともかく、読むより買う姿のほうが多いのですから。
でも、ここまで古い本が好きなのは何故なんだろう、と新しくてきれいな本が好きな私には殆ど理解不能なんです。ただ単に仕事用、というだけじゃあないようです。
しかも、書名を聞いたことのないようなものが沢山。椎名さんの読書にも驚くのですが、それはジャンルが特殊だからです。シーナさんは生物学や探検関係の本を読む。でも、ツボちゃんは違う。文学関係が基本です。でも、その殆どを私はしらない。文学部ではそういうことを習うんでしょうか。それとも、『東京人』などの編集を通じて知識を深めた?
その体型にも似ない攻撃性と、漁書のヒミツ、知りたいような、知りたくないような・・・
あ、そうそう、ツボちゃんの文章、もう一つ読んでいました。小林信彦『丘の一族 小林信彦自選作品集』の解説がそれです。とても詳細なもので、小林の作品集には納得しませんでしたが、解説に感心しました、はい。