「普通がいい」という病
著者 著:泉谷閑示
頭とこころのバランスを取り戻すヒント満載。私たちはあまりにも「~しなくてはいけない」という言葉に縛られていないだろうか? 常識と思っていた言葉の手垢を落とし、「自分らしく...
「普通がいい」という病
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商品説明
頭とこころのバランスを取り戻すヒント満載。私たちはあまりにも「~しなくてはいけない」という言葉に縛られていないだろうか? 常識と思っていた言葉の手垢を落とし、「自分らしく生きる」ための10講。(講談社現代新書)
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たくさんの日本人に読まれることを期待して
2010/04/12 00:52
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:minkoro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボリュームはたいしたことないですが、ここ数年で一番ずば抜けて良書だと感じたのでレビューを書きます。
ところどころ若干抽象的ではありましたが、彼の文章は、物事はシンプルにであることを見事に証明していると思います。
内容は人生論のような大きなテーマなんですが、非常に読みやすく
でも非常に奥深く、でもシンプル、なのにすごくためになる、そんな本です。
著者のいう「頭」と「心」の不一致は、性格や慣習のせいもあると思いますが特に日本人に多いと思います。
我慢することは強いことでしょか?
わがままを言うことは甘ちゃんなのでしょうか?
普段何気ないことに違和感を感じることはあると思いますが、
それが「心」から来る「ヘルプ!」のサインなのかもしれません。
私個人としては、まず小学校から積み重ねられた「日本人的」常識を疑ってみようと思いました。
けっして大げさではなく、すべての人におススメできる歴史的名著です。
ある程度、人生で色々な苦を味わった人が読むと、より深く読める本
2020/12/27 14:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり昔に「小さな親切」と言う言葉が、流行した頃に、それを、少し冷笑して『小さな親切、大きなお世話』と言うのがあったらしい。 だが、現実問題として、その二つの「境目」をどう判断するか???ーーーは、ちゃんとマジメに考えると、相当大変なことになる。ーーーーーだから「普通」は、クスッと笑って、パタッと問題のフタを閉じちゃう。ーーーーしかし、この本は違う、フタを開け放って、浦島太郎の様に爺様になろうとも、その「境目」を探すーーー「探す者は見出す」で。 そうやって、じっくり読むと、深い味わいが出てくる、そんな本。
また、こう言うと憎まれると思うが、あえて、今「コロナ災害」で、世の中が「普通ではなくなった」と感じる時、「普通を、ふつうに感じてた時」には、感じられなかった『普通って、意外と高度なものだったなぁ〜!』と言うボディーブローの様に感じる今、読んでみるのも悪くない。
普通への思い込み
2024/07/21 23:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わと - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通になろうとする理由について、不眠について、孤独について、などが書かれています。普通に対しての思いこみが解けた気がします。
精神科医による、現代精神医療への疑問と提案
2006/11/15 23:56
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コマツバラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店に行くと多くの精神科医の書いた本が並んでいる。「早期治療が大切」「薬を飲みましょう」これらの文言で息苦しなるのは、「私の言う事を聞かないと大変なことになる」というメッセージを読み取るからか。
泉谷は、現在の精神医療ブームに、精神科医として疑問を投げかける。異常とは何か。病とは何か。泉谷は、治療とは「悩みをなくして楽になる事」ではなく、「悩む力をつけること」だとする。患者は自分の悩みを奥深く隠してしまったり、自分を痛めつけることしかできなかたりする。悩む事を恐れず、自分と向き合うプロセスをサポートするのだという。
泉谷は具体的なアドバイスや治療方法を示さない。治療者自身が、自分と深く向き合い、その姿をみせることで援助するという。自分と向き合う中で、自分が「普通」ではないと感じるかもしれない。その時に、「普通でなくてもいい」と言葉をかけるのではなく、治療者自身が「普通」でないという孤独に耐える実践者として、その身を晒す事を提言している。
泉谷の文章は平易だが確信に満ちている。泉谷自身が、医業を中断してのフランス留学という「普通」でない道を歩み、その自分を肯定的に捉えている実践のあらわれかもしれない。治療実績ではなく、「私は私の人生を悔いなく生きている」という静かな自信が、心地よく読み手に伝わる。
ただ、多様な引用文に比べると、泉谷の文章は冗長に感じた。名文に拮抗する強度を持てば、もっと泉谷生き様が浮かび上がる鮮明な文章になるのではないか。抽象的な説明での未整理な部分も目に付いた。
やはり定型(健常者)には理解されないか
2020/06/28 16:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通でない当事者としてはこの特性を認めて欲しい訳ではないのですね。むしろ普通になりたいのです。
言うなれば、ゲームで言われる「ステ振り」(ステータス振り分け)というヤツでしょうか。
各値の総和はごく少数の非凡人を除けば、大体の値に収まるように思います。問題は各項目のバランスですね。
“普通の人”なら体力や知力等に目立ったバラつきはないかも知れません。
しかし総和が普通の人よりも低い上、突出した部分すらも普通の人より同等か少し高い程度、それを職業にできる訳でもありません。
これを個性と美化するのは簡単ですが、運動はできない家事はできないネクタイは結べない靴紐は結べない…。
「普通は出来るだろう」「こんなのも出来ないの?」「なまけ者」と冷たくあしらわれるのが精々。
やり方が分からないのに誰も教えてくれない、大半の人は何となく、無意識でやっているから教えようもないそうですね。
読後に本書が意外に高評価なのを見て、やはり世の中の大半は健常者でできていて隔たりは果てしない…と絶望したところですw
それでも持って生まれたものを武器に戦うしかない。
「人生とは戦いである」と評した偉人もいますが、しかし戦う術を持たない、戦い方が分からない人は多いものです。
お時間があれば兼本浩祐著『発達障害の内側から見た世界』、町田康『宿屋めぐり』もご覧頂くと面白いかも。
日本人は……
2022/09/17 04:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人ってこういう人が多いと思います。普通がいい、…という人が。だから、他人と違うことをしたら、叩かれるんですよね……頭と心の不一致は、その人の性格や慣習のせいもあるのでしょうけど……