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商品説明
三つ葉のクローバーのように心を結び合う。まゆみ・アミ・テト。三人の前に繰り返し現れる茶色い瞳の青年はだれ?白髪の老人がじっとそそいでくるまなざしの意味は?かつて若者が身を投げた塔の窓に映る謎の影、寮母が語る遠い日の心ときめく思い出。女の子たちが出会ういくつもの物語の網目には、ちいさな危機もひそんでいた…。小学校上級以上。【「BOOK」データベースの商品解説】
海の見える坂の街。三つ葉のクローバーのように心を結び合う、まゆ子・アミ・テト。彼女たちが出会ういくつもの物語の網目には、小さな危機もひそんでいた…。少女たちがつむいでゆく、きらきらとした日々のタペストリー。【「TRC MARC」の商品解説】
海の見える坂の街で、多感な三人の女の子が過ごすきらきらとして濃密な時間。幾度も目の前に現れる茶色い瞳の青年はだれ?じっとまなざしを注いでくる老人の正体は?かつて青年が身を投げた「塔の家」に映る謎の影や、時を超えて響きあう『小公女』への思いが物語を彩ります。命にあふれて弾けるようで、純粋なものやきれいなものに一途に惹かれ、そうしてちょっと危うい……そんな年頃を生き生きと描ききった力作長編童話です。【商品解説】
著者紹介
高楼 方子
- 略歴
- 〈高楼方子〉1955年函館市生まれ。東京女子大学文理学部卒業。「へんてこもりにいこうよ」「いたずらおばあさん」で路傍の石幼少年文学賞、「キロコちゃんとみどりのくつ」で児童福祉文化賞を受賞。
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紙の本
レトロなお話
2016/11/18 23:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふとしたことから仲良くなった、3人の女の子とそれを見守る老人の不思議な交流の物語。
高楼さんのお話には携帯とかスマホは全く出てこないんですが、それがなんとも言えないレトロ感を醸し出しています。
魂は自由なのだなと思えるお話でした。
紙の本
老兵は、消えゆくのみ
2016/10/02 06:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
話としては、面白いんだけど、読んでいて、いつか地雷に当たるなって感じがする。まあ、最後近くなんだろうけど、この手の緊張感は、ストーリーを楽しむのとは違う世界ですね。スリルが目的で、本を読む人もいるでしょうから、これもアリでしょうが...。
で、「高度成長時代」に、怖い顔をして働いてきたおじいさんが、最期に幸せだった昔を思い出すって話だけど、じゃあ、おじいさんの人生ってなんだったの、って感じです。なんで、若い時の幸せをそのまま育てなかったんでしょう?きっと、「オトナ」の世界を選んだんですね。
紙の本
本は装幀だけじゃあだめなんです、中身がなくちゃあ。ワクワクしない青春物語なんて読みたく、ないやい!
2007/10/16 16:27
14人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
もしかしたらこの人の作品、読んだことがあるかも、って思いメモを探したのですが見つかりません。ただ、ネット検索したことで『時計坂の家』か『十一月の扉』を読んだことを思い出しました。今度の本もですが、素適なタイトルだなと思いましたし、装幀も今回同様、上品で知らないうちに手が出ていた、そんな感じです。
ただし、よかったのはそこまでで、内容がそれについてきていなかったな、というのが当時の読後感でした。それだけは覚えています。装丁・装画・カット 平澤朋子とありますから、この素晴らしいブックデザインは統一性で群を抜いている、といっていいでしょう。いかにも児童書らしい版型と紙質で期待を抱かせます。
で、『緑の模様画』ですが、一種の学園ものといっていいでしょう。中心にいるのは今度中学生になる三人の少女です。一人は川島まゆ子です。彼女は小学校の最後のひと月を、なぜか学校に行く気を無くし、とうとう、卒業式に出ずに終わります。久しぶりに散歩に出かける時、母親のユッコさんに頼まれ、母親の大学の一年先輩である根津さんのところに本を返しにいくことになります。
ミズネズこと根津さんは、今は『丘の上女子学園』の寮の舎監となって、寮に住み込んでいます。彼女にはテトこと汀子という、今年から学園の中学生となる娘がいます。寮のゲストルームには、正式な入寮までをそこで過ごすアミこと本田アミがいます。彼女は両親が別々のところに転勤したため寮生として学園生活を送ることになっています。
まゆ子とアミ、テトは同い年ですが、まゆ子は学園に進学をするわけではありません。母親の使いとして学園にいったことで二人と出会い、学園に起きる不思議に巻き込まれていきます。三人がバスで出会った白髪の老人。テトが見つけた『クローバーの茂み』。制服の販売員、花屋の店員、観覧車のもぎりなどと姿を変えて現れる青年。
そして「昔、その家に住んでいた人が、この寮にいた、すごくきれいな高等部の人に失恋して、塔の窓から身を投げて死んだ。それ以来、空き家のはずの塔の窓に光が灯って、死んだ男の人の影がぼうっと見えることがある」という、寮の二階から見える塔にまつわる言い伝え。
登場人物たちが『小公女』に出てくるアーメンガード、メルチセデックなどに似ているという会話がありますが、特にそれに影響をされているというわけでもなさそうです。ただ、まゆ子を同じ学校に進学させなかったために学園ものとしての凝集力がなく、どこか散漫な印象を与えます。引きこもりに近かったまゆ子という設定も殆どいきていません。
謎というのもすぐに見当がつくので、これもイマイチ。でも最も大きかったのは、ほぼ同時期に出た桜庭一樹の『青年のための読書クラブ』の存在かもしれません。主人公が中学生ではなく高校生という違いだけではない痛快さと時代感覚、青春の愉悦感あふれる桜庭作品の前では平均的な物語では色あせてしまう。
いえいえ、幻想的でダークな雰囲気でいえば数多くの恩田陸の学園ものがあります。児童書だから、比較するのは児童書、ではありません。私のような読者にとってはジャンルも時代も関係なし。面白いものだけが生残る。だから、私は娘二人に高楼の本ではなく桜庭一樹の『青年のための読書クラブ』を読ませることにしました。そういうものです。