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紙の本
パラダイムとは何か クーンの科学史革命 (講談社学術文庫)
著者 野家 啓一 (著)
〔「現代思想の冒険者たち 24 クーン」(1998年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】トーマス・クーンという名前を知らない人でも、また科学史や科学哲学などの分...
パラダイムとは何か クーンの科学史革命 (講談社学術文庫)
パラダイムとは何か クーンの科学史革命
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商品説明
〔「現代思想の冒険者たち 24 クーン」(1998年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
トーマス・クーンという名前を知らない人でも、また科学史や科学哲学などの分野に縁のない人でも、「パラダイム」という言葉なら聞いたことがあるに違いありません。
いまや日常語として「物の見方」「考え方の枠組み」の意味で使われているこの言葉は、もともと1962年刊『科学革命の構造』というクーンの著書の中で語られたもので、「一定の期間、研究者の共同体にモデルとなる問題や解法を提供する一般的に認められた科学的業績」を意味していました。
この概念は、それまでの「科学革命は17世紀に起きた1回きりの大事件」という科学史の常識を覆す衝撃的なもので、「<科学>を殺した」といわれたほど、大きな影響を及ぼしました。
パラダイム・シフトは歴史上何回も起こり、それは社会・文化の歴史と密接な関係があるとするクーンの見方は、フーコーが人文科学的知の布置の変化を考古学的方法によって解き明かしたと同じスタンスで、「知」の連続的進歩という通念を痛撃しています。
本書は二十世紀終盤の最大のキーワードとも言うべき「パラダイム」の考え方を面白く、わかりやすく説くものです。
●主な内容
第1章 <科学>殺人事件
第2章 科学のアイデンティティ
第3章 偶像破壊者クーンの登場
第4章 『科学革命の構造』の構造
第5章 パラダイム論争
第6章 パラダイム論争の行方
【原本】
『現代思想の冒険者たち クーン パラダイム』1998年 講談社【商品解説】
目次
- 第1章 <科学>殺人事件
- 第2章 科学のアイデンティティ
- 第3章 偶像破壊者クーンの登場
- 第4章 『科学革命の構造』の構造
- 第5章 パラダイム論争――<科学>殺人事件の法廷
- 第6章 パラダイム論争の行方
著者紹介
野家 啓一
- 略歴
- 1949年生まれ。東北大学名誉教授。専攻は科学哲学。著書に、『言語行為の現象学』『無根拠からの出発』『科学の解釈学』『物語の哲学』『科学の哲学』『歴史を哲学する』など、訳書にローティ『哲学と自然の鏡』、マッハ『時間と空間』などがある。
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当時の通念を覆したトーマス・クーンの「パラダイム転換」という考え方を詳細に解説していきます!
2020/03/12 09:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、科学の進歩は連続的進歩ではなく、パラダイムの転換によって起こるとする驚くべき考え方について分かりやすく解説した一冊です。私たちは、よく「パラダイム」とか「パラダイムの転換」という言葉を使いますが、実は、これはトーマス・クーンがその著書『科学革命の構造』の中で、「研究者の共同体にモデルとなる問題や解法を提供する一般的に認められた科学的業績」という意味で初めて用いた用語だと説明されています。そして、彼は、この用語によって、従来の「知の連続的進歩」という通念を完全に覆したとも述べられています。同書では、このクーンが使った「パラダイム」という用語をもとに、彼の通念破りの考え方について再考していきます。内容構成も、「第1章 <科学>殺人事件」、「第2章 科学のアイデンティティ」、「第3章 偶像破壊者クーンの登場」、「第4章 『科学革命の構造』の構造」、「第5章 パラダイム論争――<科学>殺人事件の法廷」、「第6章 パラダイム論争の行方」と、とても興味深いものとなっています。