紙の本
おはぐろとんぼ
2021/11/16 09:16
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投稿者:yukko - この投稿者のレビュー一覧を見る
これこれ 私が宇江佐真理さんに求めていたのはこういう本でした
ちゃんと出会えて良かった
紙の本
大好きなお話ばかりです。
2018/10/31 09:44
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも素敵なお話で、心にじわーんと染み入りますが、中でも「おはぐろとんぼ」がいちばん好きです。
もちろんこれは小説に過ぎませんが、名前の残らない庶民の中にこういう愛情通う日常がたくさんあったのだろうと思いを馳せています。
紙の本
作者が亡くなり残念です
2018/07/12 08:37
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投稿者:紫式部 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつまでも手元に置いておきたくて注文しました。
最初は図書館の本でした。なんであんなに感動したのか今ではわかりませんが
その時はそうでしたとしかいえません。
電子書籍
しみじみいいお話6編
2017/01/07 21:23
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまたしみじみと「良い」お話が6編。江戸を巡る堀ごとにお話が構成されている。一番気に入ったのは『御厩河岸のむこう』。おゆりに念願の弟が生まれた。勇助はちょっと変わっていて、前世も覚えているし、未来を見ることもできる。なぜなら、自分は「のの様」だからだという。そんな弟でも可愛くて仕方がない。勇助の発する言葉、いいこともあれば悲しいこともある。結末はほろり。でもいつでも見守られているという安心感でおゆりは幸せに生きることができる。世の中に「絶対」なんてないと思うけれど、この姉弟の絆だけは「絶対」だと思う。
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江戸下町に生きる様々な人々が、それぞれに抱える事情を隠しながら、一生懸命生きる6つの短編集です。
それぞれが、自分の幸せより、身近な親や子、そして兄弟たちを想う姿に、なんとも言えない優しさと切なさを感じます。
表題作の、「おはぐろとんぼ」は、板前だった父親の姿を見て育った娘・おせんが、同じ料理人となった姿を描いています。
どんなに腕の立つ料理人であっても、女性は板前になれない時代です。
そんな彼女の元に現れた子連れの上方板前さん。
子ども目線の言葉が、なんとも切なく微笑ましかったです。
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堀を題材にした作品集。どちらかと言えばあまり豊かではない人々の小さな幸せや、ちょっと悲しいお話。読みやすく、風景が目に浮かびそうな、宇江佐さんらしい作品集でした。
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言わなくていいことを言ってしまったり、言わなきゃいけないことを言えなかったり。
訊きたいことが訊けなかったり、聞きたくもないことを聞いてしまったり。
そんなことをくりかえしながら、みんな日々を一所懸命生きているんだな。
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江戸下町が舞台の、義理と人情味あふれる物語6つ。死んでも死んでもお姉さんの家族となって見守る弟の深い情にほろり、お金にだらしのないどうしようもない兄にやきもきする家族と、切ろうとも切れない弟のはがゆい優しさにほろり。鶴瓶主演の映画『おとうと』を思い出しました。
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かつて江戸の街のあっちこっちにあった「堀」にまつわる人情噺の短編集。宇江佐センセはホントは江戸のヒトに違いない!と思うほどの、相変わらずの風景描写の濃さ。こういうモノを書かせたら、まず間違いないですね。キーワードは、血はつながってないけどそれ以上のつながりを感じさせる家族。かな?
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短編集ですが、どれもこれもハズレがなかった。
しみじみとよかった。
不幸なお話ではないけど、ほろほろ泣けました。
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人情にほろっとくる。この作者のお話は滋味深い感じがしてほっとします。
短編のそれぞれがどこかの堀近くでのお話し。
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L 江戸の堀にからめた短編集
ため息はつかない…伯母おますに育てられ、薬種屋の手代となった豊吉に薬種屋の次女おふみとの縁談が持ち込まれる。
裾継…吉原の番頭新造だったおなわはこどもやの彦蔵の後添えになった。おなわと先妻の娘おふさとの関係。おなわの気持ちの持ちよう。
おはぐろとんぼ…板前だった父の影響で料理人をつとめるおせん。女板前を認めない料理人の世界におせんはやりきれなさを感じつつも独り身を通そうと決めていたそこへ現れた上方の板前銀助。
日向雪…百姓兄弟のうち竹蔵は兄弟に金の無心をするやっかいもの。竹蔵の行動に弟の梅吉は。
御厩河岸の向こう…おゆりの弟勇助には前世の記憶と先見の力があった。
隠善資正の娘…吟味方同心の隠善は16年前に行方不明となっている娘千歳はどこかで生きていると思っていた。ある事件で知り合った縄暖簾につとめる女おみよは先妻に似ていた。
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「掘」を絡めた6つのおはなしたち。どれも江戸の日常を懸命にいきる人たちのおはなしで、読んでいて気持ちが良かった。
表題作の「おはぐろとんぼ」が一番スキ。
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江戸時代のじんわり人情物語短編集。
『ため息はつかない』
子供の頃両親を亡くし、叔母に引き取られた豊吉だが、クセのある叔母を煙たく思っていた。
ある日豊吉に縁談の話が来る。
母と子の情が染みるが、豊吉の縁談相手がユーモラスで楽しい。
『裾継』
遊女屋の女将が主人公。
妻に駆け落ちされた男の後妻となったが、継子とうまくいかなくなった上、夫に浮気疑惑が持ち上がる。
『おはぐろとんぼ』
父の働く料理茶屋で幼い頃から厨房に親しみ、父の死後も女ながら料理人として働く主人公。
大阪からやってきた料理人を最初は煙たく思っていたが、だんだん親しくなっていく話。
割かしベタな恋愛話だけどこういうの好き。
『日向雪』
金に汚く、たかることしか考えていない兄を煙たく思っている主人公。
兄が金を必要とする理由を知り、そこから人を愛する尊さを学ぶ。
あまりに兄がクズすぎてイライラした。
愛だからっていいのかここまで、というイライラが募り、感動にいたらず。
『御厨河岸の向こう』
不思議な力を持つ弟と姉の半生。
ストーリーは一番平坦だったけど姉弟の関係性の描き方が優しくてよかった。
『隠善資正の娘』
かつて妻を殺害され娘が行方不明となった主人公が、
娘が生きていれば同じ年頃の、妻とよく似た女を見つける。
時代劇的大団円。
どれも50ページ程度なのでサラサラと進む。
展開やオチはベタでどんでん返しや驚く仕掛けはないものの、じんわりしみるいい話。
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江戸を舞台にした短編集。
死がず~っと今よりも身近にあった時代の物語。
肉親の死がもたらす厳しさ、義理の関係のあれこれが描かれたりもします。
そうして、凛として生きようとするひたむきさや昔ながらの「情」が、じんわり伝わってきます。