紙の本
中国語版と台湾版でも出版されている本
2019/01/30 23:04
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投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
地方移住セミナーでよく耳にする「半農半X」について興味を持ち、本書を読みました。
私の周りは会社員が多いので、10年以上前からこのような考えが提唱され、実践されている方もいることに驚きました。
また、台湾や中国でも「半農半X」の考えが受け入れられているというのも知りませんでした。国内外ともに、これからも広まっていく考えだと思います。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
農業と生活を同体化し暮らしを豊かにする指南書の先駆け的な本。現代社会に行き詰まりを感じている人にヒントを与えてくれる。
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投稿者:Fuji - この投稿者のレビュー一覧を見る
NPO、ボランティア関係者が陥りやすい罠。
自己の行いに圧倒的な自信があり、押し付けがましく、排他的。
好きか嫌いかはわかれる作品。
紙の本
兼業農家が日本の農業を支えています
2016/09/19 16:09
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投稿者:ほとんど積読 - この投稿者のレビュー一覧を見る
半農半Xなんてかこつけなくても、田舎で家を守っている者は、兼業で生活費を稼いで農地を守っています。でも、兼業がなくて出ていく人が多いのが現状です。都会でしっかり稼いで、たくさん退職金もらって田舎の農地を耕してください。
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兼業農家とワークシェアリングを考えるために、以前から関心を持っていたテーマの決定版が出たところだったので、一晩で読了。
非常に共感を持てる取り組みですが、移住で失敗した例や半農でも農業補助金を受けているのかといった疑問、さらには農業一本で勝負する人たちの足かせにならないか心配でもありますので、ぜひご本人を綾部に訪ねてお話を聞きたいと思います。
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10年前に既に、半農半Xという強烈なコンセプトを世に送り出し、その後も実践し続ける塩見さん‼︎
3.11をきっかけに食糧・環境問題に関心を深め、この半農半Xというコンセプト出逢い、昨年から近所に畑を借りて、野菜づくりを始めました。
風に吹かれ、周囲の風景に季節の移ろいを感じながら種をまき、土を耕し、子どもと一緒に収穫し、それをいただく…なんとも幸せな時間と空間を満喫しております。
これからも、農ある生活をベースとしながら、Xを模索し、実践を積み重ねて行きたいと思います。
2003年に刊行、2008年に新書として刊行され、その新書版に加筆修正、新たに6章が加えられ、【決定版】として、今年10月にちくま文庫から出版された。解説はコミュニティデザイナーの山﨑亮さん‼︎
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ずっと気になっていたのだが、やっと読めた。合気道の合宿に向かう電車内で読んでいると、合気道の創始者である植芝盛平開祖が師事された出口王仁三郎の名が出てきて縁のようなものを感じる。農業にはここ10年ほど興味があるのだが、未だベランダ菜園から踏み出せていない。動くべきときがやがて来るだろうと楽観的に考える。
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私は別に農業をやりたいとは思っていないし自給自足できるとも思っていないが、それでもこの「半農半X」という発想には強く惹きつけられる。ご本人の手による原著を読んでみてその理由がわかった。
「半農半X」は、自分のための生き方であるだけでなく、世のため人のための生き方だから。
著者はXは天職のことだという。天職とは、天から与えられた使命のこと。自分がやりたいことと一致すればそんな幸せはないけれど、やりたいことというよりやるべきこと。著者の言葉ではなく共感した言葉として紹介されている。
「与えるというものではないが、人にぜひ渡しておかなければならぬ大切な預かりものが自分の内にある」(シモーヌ・ヴェイユ)(p.167)
「好きなことx得意なことx大事なこと」を天職発見の法則としている。(枝廣淳子)(p.181)
なるほど、この根っこがあるからなんだ。
一方で、ハードル高いなと思い知らされた点もある。著者の塩見さんは、半農半Xの「半」は、左右に半分と思われがちだが違う、上下に半分なのだ、農という土台の上にXが乗っているのだ、という。
おお、確かに、体だけではなく心も養うために必要な農業という主張であった。
あわてて補足すると、土台は家庭菜園で構わないとも言われている。スタートとしては。
別に壁や扉があって「あっち側とこっち側」に別れているわけではなく、グラデーションがあるだけ、ということはわかるので、ハードルという例えがよくないとは思うが、それに楽しむこと自体はまったく否定されていないのもわかっているが、清く正しく生きることを要請されている窮屈さを感じてしまう。
それから、自分探しについて。本書(原著)を読んで誤解が解けたけど、この「半農半XのXを見つけよう」は自分探しととても相性がよくて、雑誌やネットでは「自分の天職を探しに出かけよう」という呼びかけをよく目にした。
内田樹氏が言うように、自分なんて誰も知らない土地へ行って内面を見つめてもみつからない。自分の言動により周りが見出してくれるもの。塩見さんはちゃんとそこをわかっていた、というのは嬉しい発見だった。
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自分は田舎暮らしや地域おこし活動には関心がないので、具体的な事例などは飛ばし読みだったがこの著者が投げかけている疑問。また自然と人間との共生関係。哲学的な思想はすごく興味をひかれた。
そして最近たまたまラピュタを見た。シータが「人間は土から離れて生きてはいけない」とムスカに説得するセリフにハッとした。
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以前に同じような本を紹介しました。「農」は農業、「X(エックス)」は天職という意味で他の仕事のこと。以前に紹介した本はこれを実践している人の紹介がメイン。本書が「半農半X」とは何か、このコンセプトそのものについて語っている内容で、10年ほどまえに出版されたものに、現状を付けくわえた「決定版」となっています。文庫本なので安いです。
著者が住んでいるのは京都・綾部市なので、この地域がよく出てきますが、農業を暮らしに取り入れる人は増えているようです。動機は様々で、食の安全に関心がある人、環境に負荷をかけない生き方をしたい人、人間関係の希薄な都会は子育てには向かないと考えている人、地域活性化の仕事がしたい人、などなど。私は全て当てはまります(笑)
著者はフェリシモでサラリーマン時代を10年ほど過ごすのですが、母親が亡くなった歳を第2の人生のスタートと決めていて、その時が近づくとスパッと退社。生まれ故郷の綾部にUターン。この地を活性化させること、半農半Xという考えを広める活動をしている。私も転職経験がありますが、地域活性化や食糧問題について少しでも役に立ちたい思いから起業についてあれこれ調べていましたが、家庭の事情からそれは叶わず、かといってこの問題から目を背けられないほど勉強してしまったので、日々もんもんとしています(笑)。
このスタイルでいう半農とは、効率よく大量に収穫して売ることを目的とはしていません。家族で手入れできる範囲の田畑を耕し、それをいただくこと、それ以上のことはしない。自分の子供、その子供に残すべきものはお金か、事業か、思想か、生涯か、を真剣に考える著者が紹介している面白い話があります。
貧乏な小作人が苦労して土地を手にし、暮らしがよくなった。もっと土地が欲しいと求めた地で、村長から「明日の日の出から日没まで歩きまわったところを全部自分の土地にしてよい。ただし日没までに出発点まで帰ること」と言われ、全てが欲しいと思った小作人は気がつくと遠くまで歩いていた。日が大分傾いていたのであわてて戻り、息も絶え絶え出発点まで帰った。村長が称賛の声をかけた時、彼は絶命した。彼は穴に埋められた。その穴の大きさだけの土地が彼に必要な土地のすべてだったー
ロシアの文豪トルストイの萬話だそうです。
半農半Xという言葉は思いつかなかったですが、子供の時から自給自足が理想だとし、サラリーマンには向いていない性格なのもあり(とはいっても真面目に働いてますが)、このコンセプトには共感することが多い。そして今年、いよいよ農業します。あとは田舎に仕事があって、畑つき物件があって、子供が遊べるところがあって、保育園や学校があって、嫁の共感があれば決まり!
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帯表
「里山資本主義」に先立つこと10年。
「半農半X」はもう世界の共通語。
藻谷浩介
解説=山崎亮
『半農半Xという生き方』は、二〇〇三年七月、ソニー・マガジンズから単行本として刊行され、二〇〇八年八月、ソニー・マガジンズ新書として刊行された。
本書は新書版に加筆修正し、新たに第六章を加えて【決定版】とした。
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半農半Xとは、人生のライフスタイルの話しで、半分農業、もう半分のXは自分の好きな事や得意な事を伸ばしてお金を得る、と言うスタイルのこと。
自分で食べるものを自分で作る、後は好きなことして稼ぐ。
私もこのライフスタイルがかなりしっくりくる。
自分の耕せる分だけ耕していると、作った野菜は自分の分+アルファとなる。アルファで、友人に分けたり、野菜を交換し合ったり、人と分かち合いが出来る。
農業は始終畑にいなくても良いので、その分を自分のもう一つの人生の目的や使命の為に使う。
農をやるのは、食べる事が目的。生きる為の維持の部分が、そのまま自己の目的になってくる。
もちろん全員がそうなるのは無理だとは思うけど、多くの人が自分と自分たちの家族を賄う為の野菜を自分で作りだす社会は、生きることに根差している社会な気がするし、そういう希望をもたらしてくれる本。
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20160521 定年間近な自分にはいろいろ参考になる。Xは自分が生きがいを感じられる何かで、自分でできること。人生の後半に向けてどう生きるかにもつながるので真剣に探してみるつもりだ。
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●読むキッカケ
・その言葉の意味するところをちゃんと捉えていない自分に気づき、
捉えようと思ったから
●所感
・自分の解釈としては、半農によって生きる上最低限の土壌を確保して安心感を得、
また自然と繋がったり有り難さを自覚したりといった、人としての在り方を整える。
その基盤の上で、創造性社会に還元するような半X的活動をしましょう、という理解。
・このコンセプトは、バランスが良く、多くの人が幸せになれる可能性があるのでは、と思った。
●メモ
・夏目漱石の思想の到達点は、「則天去私」と言われる。
人間の私心を去って公平な天の心に帰する、という意味。
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2003年に単行本が刊行された本の文庫版で、その後の10年間の著者と、著者の考えに賛同する人々の歩みについての報告が増補されています。
著者自身は、環境問題との出会いと、みずからの人生について改めて考えなおしたことがきっかけとなって、エコロジカルな農業をベースにしつつ、社会において自己の個性や長所、役割を生かしていく生き方を模索するようになったと、本書の中で語っています。そして、それまで勤めていた会社を辞め、京都府綾部市に移住して農業をおこなうかたわら、「半農半X」というコンセプトを広めるためのさまざまな活動に従事してきました。本書はそうした活動の記録であり、現代の社会に窮屈さを感じている人々に対する、自由な生き方への誘いとなっています。
「半農半X」というコンセプトそのものは興味深いのですが、思想的な側面については内山節の著作ほど突っ込んだ議論がおこなわれているわけではなく、著者自身の活動報告に当たる叙述が多くて、ちょっと中途半端に終わっている印象を受けてしまいました。著者の実践してきた活動そのものの意義は理解しているつもりですが、あくまで読み物としてのおもしろさという観点からみると、ちょっと期待外れでした。