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投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「年齢を重ねること」が晴明と博雅の話題にのぼるシーンが多いです。二人とも、年齢を重ねることを肯定する理由を探しているように感じました。呪を使う集中力や笛を吹く肺活量が低下している自覚があるのかもしれません。加齢の現実に傷つきながらも、受け入れようと努めているようで可愛らしいです。
電子書籍
ほっとする
2016/09/02 22:09
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投稿者:bookworm - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師のシリーズで、都以外の物語もたくさん収録されている。どこかで聞いたようで懐かしいような、でもはらはらして続きをワクワクと読んでしまった。読んでいてなんだかほっとした。
紙の本
夜のイメージが漂う。
2016/07/01 19:42
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
星を見るのが好きで好きでたまらない中納言の巻き起こす出来事を描いた「仰ぎ中納言」、蘆屋道満がメインの「山神の贄」「筏往生」のせいか、タイトルのせいか、夜のイメージが漂う。
一番印象に残ったのは「花の下に立つ女」。短いがうまい。
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珍しく道満がメインのエピソードの多い一冊。
なんのかんの言って「実はイイヒト」な道満。
本人は不本意じゃないのかなぁ、とかおもってしまうが、本当の道満のことは誰も知らないのだった。
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今回、しっかり酒を傍らに用意して読了!
俳句の季語のように、季節の描写がすごくお気に入りのこのシリーズ。
今の季節に応じてふさわしい短編を選んで読むのも面白そうなだと思い立ち、清明宅の庭で博雅と清明が飲んでいるシーンから始まる短編には、季節を備忘として書くことにした。
備忘がないのは芦屋道満が主役の話。私はこのシリーズの芦屋道満が結構好き。最初はもう人としての道を外れた無情な清明の敵役というイメージだったけど、夢枕さんが描く道満は、この世ではない世界にどっぷりと浸りながらも、人情や優しさを残していて、悪とは言い切れない。
今回はそんな道満の人間っぽさが垣間見えるところが切なく、寂しく、愛おしく感じられる話が多かった。
あとがきに書いてあった『陰陽師』の姉妹編『おにのさうし』も読んでみよう。
二子針 *桜が満開の春*
都と天皇は一心同体。
仰ぎ中納言 *梅雨の合間*
井戸に映った星を飲んでしまうなんて!
摩訶不思議だけど素敵な話。
山神の贄
道満だけでなく、理不尽と思っていた山神が意外にも人間の情を理解してくれたところが嬉しく、心震える。
悲しいけど、良かったのかなと思える結末。
筏往生
人間は欲深く。神は時に無情であるかな。
度南往来 *秋と冬の合間*
地獄の閻魔大王のもとへ行って無事に帰ってきた男の話
。よくある説話集の展開。信心を忘れないことが肝心である。的な。
淡々と描かれているが、頭で映像化が耐えられない(笑)
痛や、痛や。。。
むばら目中納言 *春の雪の日*
最初と最後の清明と博雅の会話が好き。
人が生きていくのは難しい。
花の下に立つ女 *桜散る春*
この話が一番好き。
またしても人非ざるものにもモテモテな博雅殿。
屏風道士 *桜が終わり芽吹いた青葉が見える春*
この話も好き。切ない話だけど、結末が風流だなぁと
その良さを理解して喜んだ藤原兼家にも好感。
産養の磐
道満の心の弱い部分が見えた気がした。
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生命ではなく,道満が出てくる話が三つ~地震の後,帝の具合が悪く,清明は地に8尺の錫杖を立て,紫宸殿の太い柱に8寸の釘を打って,都と帝は双子なので鍼を打ったと云う。星を飲んでしまった中納言は未来を見通す力を得て,狢がそれを悪用しようとするのを阻止。相撲取りを東北で集めた美声の持ち主が青い大猪の眷属とされ,妻も道満に勧められるままに琵琶を弾き,夫と再会した後,撥で喉を掻き斬り,山神の眷属となった。山寺の和尚が松の木の上で極楽行きの筏を待つと聞いた猟師も翌年自分も乗せて貰おうとしたが,樹から落ちて死んだ。それを見殺しにした和尚も極楽へは行けなかった。膳弘国が亡くなって清明も葬式に出たが,観音経を置いて埋葬するなと云ってきたが,果たして広国は復活し,妻と父に会って,戻る時に童子に助けられたと云うが,それは観音経の化身だった。中納言柏木季正は破れ寺に住む四徳法師が孔雀明王に祈って悪い部分を直すと云うが,怪しく,雪に残った足跡を辿ると,筺からされこうべを取り出していたが,それは前世,山中で亡くなった比叡山の僧のものだった。博雅が桜樹の下で笛を吹くと現れる姫は悲しい顔をしていて,清明が出掛けた後,桜が切り倒されが事を知って悲しむが,清明は枝を貰い受け,根が付いて,博雅の庭に女童が出現した。兼家が手に入れた屏風絵を修復しようと唐渡りの道士を招くと,扉を書いて絵の中に閉じこもってしまい,清明は窓を書いて博雅と酒を持って話をしに行き,連れ戻して絵を完成させることが出来た。諏訪から腹の子の父を慕って上京しようとする若い女は大磐のしたで餅と酒を貰ってしまい,狼への供物と知って生け贄にされそうになるが,道満が救ってくれ,竹串で左目を潰して撃退する~ 田舎の話を入れようとするが,清明と博雅を旅に出すのが面倒で,道満を登場させる
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蘆屋道満がよく出る巻でした。
旅先に出れば、道満あり。
山神の贄の話が印象に強く残っている。
まるで蟲師だ。
晴明と博雅の仲良しっぷりは相変わらず読んでいて、にまにまさせられました。
晴明がもっと活躍する話が読みたい。
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毎度おなじみ、晴明と博雅と四季折々、諸行無常、いちゃいちゃ。
安定の面白さ。
今作は珍しく、芦屋道満が好きになるシリーズあり。
あとがきにて、このシリーズももう30年近く続けられていると知る・・・凄いな。
博雅の「季節が過ぎるたびひとつ歳をとる・・・」みたいな台詞がゲシュタルト崩壊するからっ!
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陰陽師 蛍火の巻。
蘆屋道満が登場する話が多かった。
京の都以外の場所を舞台にした話を書きたくて、とのこと。
実は結構、道満、好き。
ある意味、ツンデレなところが。
これで見目麗しいおじさまだったら、道満ファンになるところ。
「仏のするところじゃからな・・・」は好きな場面の一つだ。
そして、相変わらずの清明と博雅のイチャイチャぶりが、とても良い。
博雅の言葉にはにかむ清明とか、ね。
変わらず、ずっと続いて欲しいシリーズです。
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不動の安定感!しかも今回はベーコンレタス臭まで濃厚に漂ってるし(笑)獏ちゃんののりのり感がたまらないww
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うーん。全体的に小粒な感じがした。
今回は蘆屋道満が主人公の話が多かったのだが、
個人的には博雅が主人公の話が好きなので
そのせいかもしれない。
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陰陽師シリーズ。
長寿シリーズだけど、最初から全然雰囲気が変わらないのってすごい。晴明と博雅のやり取りから始まるのもいつものことだけど、マンネリで飽きたと思わず、むしろ冒頭のその場面を期待を込めて待ち構えているほど。そんな中、今作は道満が主役の話も目立った。後で作者のあとがきを読むと、なるほどなぁって感じ。晴明、博雅が大好きなのはもちろんだけど、このシリーズの道満の立ち位置、本当に大好き。完全なる正義ではないけど、悪でもない。単なる酒好き?このシリーズを読むまでの道満のイメージを良い意味で見事に覆してくれた。
お話としては「仰ぎ中納言」が一番好み。素敵過ぎな展開だった。
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『陰陽師』シリーズも14冊目か…。
足かけ30年書き続けられているんだそうですが、自分自身、30年間読み続けている作家さんはこの人くらいかも知れません。
いつもの晴明・博雅コンビもいいけれど、今回は蘆屋道満がいい活躍をしていました。
あまりマンネリ感も無く、面白く読むことができました。
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2013〜14年に「オール讀物」に掲載された7話の単行本化で、シリーズ13作目。
珍しく清明も雅博もも登場せず、都以外で蘆屋道満が人を助ける話が多い。
「山上の贄」常陸と陸奥の境の焼山の関で命を落とした夫に会うため都から一人で来た女の危機を救い、夫に会わせるために山の神である大青猪子の青物主を呼び出して眷属となっている夫の霊に会わせるが、夜が明けて夫が去ると女は命を絶ち、青物主は女も眷属に加える。不思議と心に残る話。
「花の下に立つ女」雅博が六条河原院の桜の前で笛を吹いていると毎夜女が悲しそうにただ立っていた。その桜が切られることになったと雅博が晴明のもとを訪れると、晴明は桜の枝を庭に挿しており、根がついて雅博の屋敷に移して花をつけて、笛を吹くと童女が現れて頭を下げて微笑した。
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相変わらずの安定感ではあるが、物語の前後関係が全く分からず、いったい何度の桜の花をめでるシーンがあるのだろうと思われるが、主人公たちが年を経た感もないので、ここまで来ると、もはやサザエさん状態なので、どこまで続くかわからないが、他のシリーズとは違って完結しない物語として、ゆるゆると書き続けていただきたい。最後までお付き合いしたい。