紙の本
荻耿介氏のウパニシャッドからショーペンハウアー、そして現代へと繋がる壮大な物語です!
2020/08/16 10:28
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『松林図屏風』、『炎帝花山』、『覚悟の眼』といった話題作を次々に発表されている萩耿介(はぎこうすけ)氏の作品です。同書は、インドで消息を絶った兄が残した「智慧の書」を中心に展開されるストーリーです。不思議な力を放つその書に導かれ、隆は自らもインドへと旅立ちます。ウパニシャッドからショーペンハウアー、そして現代へと、ムガル帝国の皇子や革命期フランスの学者が時空を超えて結実させた哲学の神髄に迫った壮大な物語です。同書は、もともと『不滅の書』として刊行されたものを改題したものです。ぜひ、この荻氏の壮大な小説世界を楽しんでいただきたいと思います。
電子書籍
難しかったがおもしろかった
2018/11/05 23:50
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投稿者:黄梔香 - この投稿者のレビュー一覧を見る
うまく言葉で感想が述べられないが、わからないながらもウパニシャッドに記されていたことが少し“感じられる”ような気がする小説だった。すとんと腑に落ちるというのではなく、じんわりと染み込んでくるような感じ。
紙の本
伊坂幸太郎?
2016/05/21 01:30
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投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
各エピソードは意外と面白く、筆者の力量を感じた。しかし、なぜフランス革命とムガール帝国?しかもメジャーからはややずれた人選。伊坂幸太郎のテイストを感じた。三つのエピソードに明快なつながりが見えないので評点は下げたが、読後感と満足度はなぜか高い。不思議な小説。
紙の本
男性向き?
2017/07/10 04:04
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投稿者:ろぺ - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店のポップに惹かれて読んでみようと思ったのですが、哲学は興味はあるものの得意ではないので話の展開に付いていくのが精一杯でした。そして、視点が男性な気がしてだんだん、正直面白くなくなってしまいました。
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不思議の国のインド
2016/06/02 20:49
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
言葉は人間の精髄である、年を重ねるごとに頑なになる自分をどうすることもできない。絡まった人生を解きほぐすために不思議な旅をするお話。
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ヒンドゥー教の聖典のひとつ『ウパニシャッド』にまつわる、様々な時代の物語。
史実がベースされていて、とても面白い。
もともとサンスクリット語で書かれた『ウパニシャッド』だが、17世紀にムガル帝国の皇帝ジャハーンがペルシア語に翻訳。
また18世紀のフランスの東洋学者デュペロンは、ペルシャ語で書かれ『ウパニシャッド』をフランス語に翻訳する。
そして少年時代のショーペンハウアーはそのフランス語訳を読む……。(ショーペンハウアーは『ウパニシャッド』に多大な影響を受けたとされている)
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memo
91
「金はなくても知恵はあります」「知恵はどこからくる」「言葉です」
287
「聖者の内面の歴史は魂の相剋と試練に満ち満ちている」
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静かなる智を感じ、心は異国にいても落ち着く感じがする。
辛い歴史と言うテーマを、重すぎもせず、軽くもなく調度良い重さで描いており、何か読んでいてキリッとする清々しさ。
日本、インド、フランスを舞台にし、さらに時代もフランス革命から現在まで、こんなスケールの小説を書ける作家がいたと言うことに驚く。
死んだ兄が持っていた「智恵の書」を巡りフランスへ、インドへ時間を遡って語られる物語。
何だろう、臨場感を感じる。描写が優れていと感じる訳でもない、私がフランス、インドも行ったことが有るからか、いや多分違う。何かこんな文章に力を感じることは初めてかも。不思議。宗教が持つ荘厳さか?冒険心もくすぐられらル。吸引力を感じる。何か宗教体験をした様な感じ。
「異国の小雨」でマルマリスを思い出したな。臆病で志が無く言い訳ばかりで生きていた頃、今は違うのだろうか?そんなに生き方が変わるものだろうか?とふと思った。
【マリーアントワネットについて調べてみた】
フランス革命戦争が勃発すると、マリー・アントワネットが敵軍にフランス軍の作戦を漏らしているとの噂が立ち幽閉される。
革命裁判は夫ルイ16世に死刑判決を下し、ギロチンでの斬首刑とされその後マリーアントワネットもコンコルド広場にてってギロチン送りに処せられることとなった。
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の発言は、彼女の言葉ではない。この発言をはじめとする彼女に対する悪評は、そのほとんどが中傷やデマだということが判明している。ただし、彼女がヴェルサイユの品位の低下を招いたこと、また無類の浪費家でギャンブルにふけったことは事実であり、彼女個人や王権そのものへの反対者たちによって、それらの失態が多大に誇張されてパリに意図的に流され、彼女や王権に対する悪意と憎悪がことさら生み出された。
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これは中々不思議な構成と描写で堪能させていただきました。なかなかこういう物語には出会わないので久々の星4。他の作品も是非読んでみたくなります
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兄の残した一冊の書物と、その兄の記憶に導かれて、主人公は日常から、休暇を取ってインドへ向かいます。そこでその書物の記憶の一部に触れることになります。ただそれは、その書物がたどってきた記憶のほんの一部にすぎないことを読者は知っています。本書の大半を使って描かれたその書物とまつわる人々。それと彼がインドで出会う記憶の意味と。その歴史の流れの壮大さには感動し、久しぶりに続きが気になって、途中で読むのを止めらませんでした。ただただ面白かったです。
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パートごとで考えると面白いが、全体通してみるとよく理解できない部分が多かった。結局のところ「知慧」に対する信頼、探求心と、宗教に対する信仰の源泉は変わらないようにも思う。
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面白かったんやけどな。
個々の話は大変面白かった。臨場感というか、その時代の生き様が伝わってくるし、ショーペンハウアーの出てくるとことか良い場面やったと思う。シコーも切なかった。
ただし。
全体的な繋がりがよく分からんかった。
三つの話が全く違うから、最後でピタッっと繋がるのかと思って読み進めたけど、そんなこともなく、不完全燃焼な感じ。
極論デュペロンのとこ要らんかったぐらいの感じちゃうか。(一冊の本として全体的に見ての話。智慧の書に関するショートストーリーとしては素晴らしい)
最初から「智慧の書にまつわるショートストーリー集」として出せば、個々の話も微かに繋がってて、良い出来やなぁって感想を持ったと思う。
なのに、「智慧の書に関する壮大な物語」言うて売り出してるから、個々の物語の繋がりの薄弱さに対して疑問符が付いてしまった。
智慧の書に導かれ、兄を追ってインドに行くっていうのがメインなんや、という認識をさせる帯書きやったけど、それはそこまでインパクトのある配分では無かったような気もする。
読み方が浅いのかもしれんが。
あと、表紙の写真はインド象じゃなくてアフリカ象だ。モヤっとする。
いろいろ言うたけど、面白かったんやけど。
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読んでいると、この場ではない、不思議な空間の中にいるような気持ちになってくる。
小説なのに哲学書を読んでいるような気持ちになったり、小説を読んでいる気持ちに戻ったり。
面白い、という一言で表してしまうのはもったいない。
161006
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「智慧の書」という書物も追って印度で消息を絶った兄の後を追って、「智慧の書」とは何で、兄に何があったのかを探しに行く青年の物語。
だけど自己啓発本チックな感がある。
また智慧の書を引き継いでいくローマ、イスラムペルシャそしてインドの各時代の人々の葛藤や情熱が描かれている。
しかし最後まで智慧の書が何であったかはよくわからないまま。。
ちょっとすっきりしませんでした。
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わたしには難しかったです。
最後の話はそれなりに興味をもって読み進められましたが、全体的に好みではなかったです。
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思考を深める人は、世間とは隔絶されてしまうのかもしれない。いい、わるいはない。いかに生きるか。選択するのでもない。ただ、そうあるのだろう。