電子書籍
初めて読んだ北欧ミステリー
2022/02/01 20:03
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投稿者:ゆきちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
地理が全然わからないとか名前ー!となりましたが面白かった。
過去の捜査の証拠捏造疑惑で停職処分になった主人公。
独自に再捜査をする主人公を心配し、捜査を手伝う新聞記者の娘。
この2人の関係性と主人公の人間性が凄くいいです。
お酒に溺れたり、暴力的だったり無謀だったりすることもなく真っ当に生活している。
娘と父親の関係性もドライすぎでもベタベタしすぎでもなくいい距離感。
海外のドラマとか大概別々に暮らしてるんですが、一緒に住んでいるのも新鮮でした。
このシリーズは結構刊行されているようですが、日本で翻訳されているのは3冊のみ。
シリーズ全部出してくれないかなぁ。
紙の本
北欧ミステリにしては、ページ数少ない。
2015/10/07 00:54
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的に何年も前からブームが続いております北欧ミステリ、今回の舞台はノルウェー。
結構“スウェーデン慣れ”してきたので北欧ミステリとざっくりとらえてしまいがちになっておりますが、ノルウェーはスウェーデンと近いけどやはり違う国、ということを結果的に思い知らされました・・・登場人物の、な、名前が覚えられない・・・。
ちなみにこちら、二段組ながら400ページ弱。
それでも「<ガラスの鍵>賞」・「マルティン・ベック賞」・「ゴールデン・リボルバー賞」の三冠達成!、ということに驚いた。 この薄さで?! どれだけ(私が読んでいる)他の北欧ミステリ作品が長いか、ということのあらわれですかね。
ヴィリアム・ヴィスティング警部は17年前に解決した誘拐殺人事件の捜査責任者だったが、「有罪の証拠は警察当局の偽造だった」と突然告発され窮地に立たされる。 今は新聞記者となっている娘のリーネは「父がそんなことをするはずがない」と信じ、立場を利用しつつサポート。 いったい誰が証拠を偽造したのか、もし犯人が違う人物ならば真犯人は誰なのか、バッヂを取り上げられたヴィスティングは娘や過去の同僚の協力をひそかに得つつ、再び事件の真相に迫る・・・という話。
“猟犬”とは、犯人を追いかける刑事の執念と、被害者をつけ狙う犯人とを表すダブル・ミーニング。 警察官としては犯人と一緒にしてほしくないだろうけど。
そしてあらすじだけ見るとよくある話っぽいんだけど・・・展開にも微妙に既視感があるんだけど・・・やはり<警察内部の闇>を描くことで現実を照射するからでしょうか、それとも長くなりがちな話をすぱっと短くまとめたのが評価されたのでしょうか、どっちでしょう?
父と娘の関係が利益相反にならないのかドキドキしました。その点、北欧はおおらか?
電子書籍
執念の捜査
2020/07/12 09:43
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去の殺人と現在の事件が、少しずつ交錯していきスリリングです。警察官と新聞記者のコンビが、父と娘なのも斬新な設定でした。
紙の本
よかった
2020/04/17 14:33
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
誘拐殺人事の証拠が偽装されたものであったという事で、責任問題になってしまう。相変わらず、おもしろいです。
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北欧からのサスペンスで、珍しくノルウェーが舞台。文章が滑らかで読みやすく、適宜混ぜられる風景描写やキャラ付けも上手い。一人称の小説だが、面白いのは父と娘それぞれの視点で描かれ、警察官である父が追う17年前の事件にまつわる真相と、記者である娘が追う現在の殺人事件が、やがては(予想通りに)結びついていく構成になっていること。どちら側も丁寧に描いてあるので気持ちよく読める。しかも、北欧ものにしては珍しく?残酷描写も少ない。
そもそもこの訳者がうまいのかもしれない。特に北欧というか英語圏以外の小説の場合、登場人物の名前が憶えにくいので詳しい人物一覧が載っているのもありがたかった。
ただこれがシリーズの8作目というのは意外ながら、過去の作品を読んでなくても(国内出版されてない)違和感なく読めた。9作目も出版されてるようなのでこれも出してほしい。
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ヴィスティング刑事が17年前に指揮した少女誘拐殺人事件で有罪になった犯人が「事件の証拠は捏造されたものだ」と訴えた
ヴィスティング刑事は自宅謹慎となり、過去の資料をあらためることにする
ヴィスティング刑事の娘リーネは新聞記者で雨の日の殺人事件を追いかけている
父は娘を心配し、娘も父を心配する
同時心配状態の主人公をよそに少女の行方がわからなくなる事件が発生するノルウェー
寒いし、雨は降り続けるし、そんなことお構いなしに事件を追う父娘はまさに猟犬
じゃあ、猟犬が咥えて戻ってくる獲物はナニかっつーと少女で猟犬の飼い主、獲物を撃ったのは犯人じゃないですか
っつー、解決してもやるせない北欧警察小説っていうか、非英語圏ミステリー
父も娘の権力の後ろ盾がないからずっと不安な捜査というか思考で追跡、素人が尾行ってことでずいぶんと悶々するふたり
犯人の気味の悪さは気温をマイナス5℃くらいにしてくれるよ
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ノルウェイを舞台にする本書は北欧ミステリー界有数の賞であるガラスの鍵賞の受賞作。
訳者の後書きによれば、シリーズ物の8作目との事ですが、前7作を読まずとも十分楽しめる内容でした。
ストーリーは17年前の女性誘拐及殺人と冤罪疑惑を絡めたもので、犯人とされた男性が釈放されることから始まります。
男性は警官による証拠の捏造を訴えるのですが、その主張には根拠があり、その為、かつてその事件の捜査指揮を取った主人公は停職、そして刑事捜査の対象となってしまいます。
この事態に受け、主人公はかつての捜査資料の中から証拠捏造犯を探しだそうとします。
しかし、17年前と同じく、女性が誘拐される事件が発生し・・・
シリーズ8作目ということもあるのでしょうか。
冤罪と責任追及と言う物騒なテーマの割にどことなく安定感を感じさせてくれる内容となっており、ギスギスした人間関係はフィクションの中でも見たくないという方にもお勧めな内容となっています。
息抜きの読書に如何でしょうか。
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シリーズ八作目というハンデは関係なしにすらすら読めた。訳が秀逸。ブラボーです。
タイトルの『猟犬』は事件に喰らいつくさまを表しているが、そこからイメージするような直情型の主人公ではない。受難の状況下にあっても感情をコントロールし、今できることをやる、大人なプロフェッショナルなのだ。そんな父に協力するのが新聞記者の娘。この父娘の関係が非常によい。家族としての絆は感じるがべたべた感はなく、職務ときっちり線引きしながら調査を遂行してるのも好ましい。
北欧の警察シリーズというと、どうしてもヴァランダー・シリーズと比べてしまうのだが、ヴァランダー・シリーズのような社会的メッセージはなく、警察官としての心情や、捜査に対する取り組みが静かに丁寧に描かれている。これは、本作品を執筆当時、現役の警察官だったという作者の想いが作品に投影されたのかな。謎解き度は低めだし、ご都合主義的展開もちょいちょい目についたが、じっくり作品と向き合える骨太の警察小説に出会えただけで大満足。
久々に翻訳ミステリに読み耽った。やっぱ警察小説は北欧よね。次回作熱望!
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なかなか人の名前が頭に入らなくて、何度も話を戻って読み返しましたが、ストーリーは面白かったです。
犯人も予想がつかず、ぎりぎり最後までその点も興味を持って読めました。
また新しい作品が出たら、読みたいと思います!
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ノルウェーミステリ。
北欧独特の重苦しい感じはなく、非常に読みやすかった。
刑事の父親と新聞記者の娘。この二人の関係が実にドライで、なのに相手を思いやる気持ちがしっかりと根底にあり、ものすごくいい!
お互い自立していて、1対1の人間同士って感じで妙に新鮮。
事件捜査に各々の立場から挑むことで、事件が多面的に描かれる。これも効果的。
事件の真相とかではなくて、きちんと事件を追うミステリ。シリーズ8作目というのが全く気にならなかったし、むしろ続きを! ここまでの7作を!激しく希望。
いや、コレいいよ。
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ノルウェー発の警察小説。
17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決め手となった証拠は偽造されていた。捜査を指揮した刑事ヴィスティングは責任を問われて停職処分を受ける。自分の知らないところで何が行なわれたのか?そして真犯人は誰なのか?世間から白眼視されるなか、新聞記者の娘リーネに助けられながら、ヴィスティングはひとり真相を追う。しかしそのとき、新たな事件が起きていた…。北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞をはじめ、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞の三冠に輝いたノルウェーの傑作警察小説。
途中でヘニング・マンケルのあのシリーズに登場する町が登場。何だかうれしかった。
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17年前の証拠偽造の責任を問われて停職処分になったヴィスティング刑事が新聞記者の娘と共同して真実を暴く物語。休日中や停職中の刑事を主人公にしたミステリというのは、それがシリーズ作品であったりすればなおのこと個性的なストーリーになることが多い。停職により、銃器やバッジを携帯していなかったり、警察署の資料を公的に漁ることができなかったり、底意地の悪い上司の妨害に合ったりするのが定番だからだ。
いわゆる普通の捜査ができずハンディキャップを背負っている刑事である。しかも自分を罪に問う疑惑を、その逆境から自力で救い出さねばならない。主人公であるヴィスティングはノルウェイでは人気のシリーズでありながら、初の邦訳となる。北欧のミステリに掲げられる栄冠『ガラスの鍵賞』を獲らなければぼくらの眼に触れることは未だなかった作家であったことだろう。賞の意味は主に海外ミステリ市場が活発とは言えない日本の餓えた読者にとってはとても大きい。賞さえ取れば出版社は翻訳に漕ぎ出す。
さて本書の構成であるが、反骨の気概たくましいベテラン刑事の孤立した捜査を表し、『ダーティ・ハリー』ばりのオーソドックスを基本とし、さらに連続少女誘拐の過去そして現在とタイムリミット型追跡エンターテインメントとしてまさに王道。さらに主人公の脇を固める娘、恋人、元同僚らと、それぞれの距離感も絡んでくる中で奇をてらわず地道なストーリーテリングに終始する本物志向の好感溢れる索引となっている。
主人公と娘リーネのコンビネーションもよく、とりわけスリリングな活劇の半分以上はリーネとその仲間たちに持って行かれているくらいである。新聞社では娘もまた直属上司との軋轢の中で実力を発揮、仲間たちとともに胸のすく活躍を見せてくれる。
逆境から逆転に向けて様々な困難を跳ね除けて真相に迫り、悪という悪を根こそぎにしてゆこうという、まさに警察小説の鉄板ストーリーであり、ノルウェーという遠い遠い国の中で進んでゆく展開ながら、安心して身を委ねられる重量感を持ち合わせている。スピードと重さと人間たちの魅力とどれを取っても一級品の娯楽小説。これを機にヴェスティング刑事シリーズの翻訳がさらに進むと嬉しいのだが。
また北欧ミステリは今やブランドとも言えるほど信頼性のおける作家・作品の目白押しである。しかしノルウェイはその中でもかなりマイナーな部類だろう。この作品をきっかけにフィヨルドを背景にした珍しいミステリが、続々日本に紹介されることを願ってやまない。
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「ガラスの鍵」賞を受賞した、ノルウェーの警察小説。
手際のいい書きっぷりで、スリリング。
楽しめました。
ヴィリアム・ヴィスティング警部は、警察勤務31年のベテラン。
17年前の事件で証拠捏造があったとある日突然訴えられ、停職になってしまう。
捜査権もない立場で、自らの無実を立証できるのか‥?
娘のリーネは新聞記者になって5年。
ある事件の取材中、父の危機を前もって知り、特種をとろうと必死になっていた。
それぞれに限界はある身だが、真相を突き止めようと協力し、離れていても支えあう父娘。
ヴィスティングは長く連れ添った妻をなくし、その後に思いがけずにスサンネという恋人が出来た。
だが、スサンネは店のほうが大事らしく、こちらはどうも隙間風が吹き出しているよう‥?
17年前の事件というのは、少女失踪事件。
ヴィスティングが初めて捜査の指揮を執った事件だった。
そして、今もまた少女が行方不明となり、その捜査に加わることも出来ない‥
飽きさせずに動きがあり、絡み合う事件が思わぬところから手がかりを見せる。
リーネの応援や旧い仲間との繋がりが、道を切り開いていきます。
作者は1970年生まれの警察官。
2000年に作家デビュー。2012年のこの作品が8作目で、このときまでは警察に勤めていたそう。
北欧のミステリに与えられる最高の賞であるガラスの鍵賞をはじめとする賞を独占した高評価なのも、うなずけます。
ヴィスティングは作者よりも一回りぐらい年上ですね。
理想の警部像なのかな。
この現実味と渋さがなかなか魅力的なシリーズ。
他の作品も読んでみたいです!
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17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決めてとなった証拠は偽造されていた。捜査を指揮したヴェステイングは停職処分を受ける。同じ頃、新聞記者をしてるヴェスティングの娘リーネは殺人事件を追う…。
渋いわー。なんか落ち着いた大人のミステリー。シリーズの途中らしく、登場人物の前の出来事も踏まえて描かれている。ラストが気になるのに、ゆっくり読んだ。
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図書館より。
ブクログで発見、気になって。
ひさしぶりに翻訳モノ読んだな~。警察小説も久しぶり。なかなか続けて読めなかったけど、飽きずに読了。
決して派手ではない。地名も人名も舞台設定も全く馴染みがないながらも読めてしまったことにビックリだよ。
冤罪かと思いきや、実は!面白かった!
でも、国内では翻訳本はこれだけなのかな?シリーズものみたいなので気になるけど、原書は読めないからな~。あと、お手ごろ価格になって欲しい!出ないと買うに買えない...。