- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2017/07/20
- 出版社: 白水社
- ISBN:978-4-560-08456-4
地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関東(3)京成・京急・相鉄
著者 今尾恵介(著)
【電子書籍化にあたり、地図・図版をカラー化しました】鉄道や軌道の許認可に関する戦前の公文書、鉄道省文書の一枚一枚からは、事業成功を夢みる鉄道会社の担当者や地域の期待と合わ...
地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関東(3)京成・京急・相鉄
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商品説明
【電子書籍化にあたり、地図・図版をカラー化しました】
鉄道や軌道の許認可に関する戦前の公文書、鉄道省文書の一枚一枚からは、事業成功を夢みる鉄道会社の担当者や地域の期待と合わせて、建設反対運動や戦時下で資材不足に喘ぐ姿も浮かび上がる。そこにはふつうの会社員や公務員、そして一般の沿線住民の声があふれている。
成田山新勝寺の参拝電車として計画された京成電鉄は、東京・上野への乗り入れを目指すなか、どこに駅を設置し、路線をどこに通すかで、参道の商店や地元町内会の反対運動への対応を迫られた。
関東初の電車としてスタートした京浜急行電鉄は、関東大震災で東京を上回る家屋が倒壊した横浜への乗り入れが大きな課題となる。また、戦時下の対日石油禁輸の影響で沿線の駅をいくつも廃止する一方で、軍関係の人員輸送のため新たな路線を建設していく。
神中鉄道、のちの相模鉄道は関東大震災の「復興特需」で砂利の採取・輸送事業が隆盛を極めたこの時代に、砂利の需要地である横浜までの延伸を目指す。その後は市街地が郊外に広がり、沿線の工場が激増していくなかで砂利より乗客が主となっていく。
関東の大手私鉄の歩みを、各時代の地形図と合わせて眺めることで、近代日本の姿が垣間見えてくる。関東編全三巻完結。
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地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み関東3
2015/11/20 22:12
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨今、極めて粗製乱造、1頁の1行目から誤りのある大手出版社発行の書籍も散見される中、このシリーズはその対極にある。すでに関東1、2が出版され、シリーズの3冊目である。いずれも明治以降の鉄道事業者が監督官庁(鉄道院・鉄道省)に提出した公文書に基づいて、私鉄路線の形成の過程が取りまとめられたものである。著者は、国立公文書館所蔵のカナ混じりの極めて読みずらい公文書を仔細に調べ上げ、公文書の記載誤りにまで言及している。著者の執念・熱意ががひしひしと伝わってくるシリーズである。今後、大阪・名古屋地区の私鉄についても続刊が出ることを心待ちにしている。