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国産ジェット機量産がいかにして可能になったか
2020/02/23 09:02
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投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本で航空関係の製造業者はいくつかいるが、MRJのように順調に事業としてやることは難しい。にもかかわらず、航空業界の新参者であるホンダが新規参入するまでの話を開発者を中心とした取材をもとに描く。ホンダの企業の根幹は無謀なことに挑戦することであり、それを見事に体現したホンダジェット。そこまでの紆余曲折はまるでベンチャー企業の格闘であり、それ以上の素晴らしいのはきちんとビジネスとして成功していることが見事。
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国産ジェット開発の経緯がわかる本!
2016/01/22 20:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
自動車メーカーのホンダがビジネスジェットと呼ばれる小型航空機を独自開発し、間もなく販売に漕ぎつける事はあまり知られていないかもしれません。今後の成長分野として有望視されながら、あまりのリスクの高さから長らく日本から航空機ビジネスに参入するメーカーが現れない中で航空機とは全く縁のなかったホンダが機体だけではなく、エンジンまでも独自に開発し、事業化しました。そのホンダジェットの開発責任者への詳細なインタビューをもとに開発着手から30年にわたるプロジェクトの推移を追います。航空機ビジネスとはどういうものか、なぜ参入障壁が高いのかなどのビジネスの背景や、尾翼の上にエンジンを搭載するという全く新しい機体形状の設計に至る開発秘話など、興味深い内容が満載です。「日本企業に多い調整型のリーダーではなく、全ての技術に精通した一人のリーダーが強力なリーダーシップで進めなければ航空機開は難しい」、「最初からみんなで協力してやりましょうではだめ。『一人でも結構やり遂げられる』ぐらいに思える人が集まって初めて限界を超えて仕事ができる」など、無謀と言われた挑戦をやり遂げた開発責任者の方の言葉は興味深いです。
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自動車メーカーのホンダがビジネスジェットと呼ばれる小型航空機を独自開発し、間もなく販売に漕ぎつける事はあまり知られていないかもしれません。今後の成長分野として有望視されながら、あまりのリスクの高さから長らく日本から航空機ビジネスに参入するメーカーが現れない中で航空機とは全く縁のなかったホンダが機体だけではなく、エンジンまでも独自に開発し、事業化しました。そのホンダジェットの開発責任者への詳細なインタビューをもとに開発着手から30年にわたるプロジェクトの推移を追います。航空機ビジネスとはどういうものか、なぜ参入障壁が高いのかなどのビジネスの背景や、尾翼の上にエンジンを搭載するという全く新しい機体形状の設計に至る開発秘話など、興味深い内容が満載です。「日本企業に多い調整型のリーダーではなく、全ての技術に精通した一人のリーダーが強力なリーダーシップで進めなければ航空機開は難しい」、「最初からみんなで協力してやりましょうではだめ。『一人でも結構やり遂げられる』ぐらいに思える人が集まって初めて限界を超えて仕事ができる」など、無謀と言われた挑戦をやり遂げた開発責任者の方の言葉は興味深いです。
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長年の開発期間を経て、今年から製造が始まったホンダジェットの開発者を追ったノンフィクション。
先日、型式証明(設計承認)を取得したホンダジェットだが、その開発には紆余曲折があったようだ。著者は、ホンダジェットを開発したリーダー藤野氏へのインタビューを通じて、彼の飛行機への情熱と、いかにこの機体を開発しビジネスとして成立させたかを明らかにしていく。
ホンダジェットを知ったのは約10年ほど前で、自動車会社が飛行機を作ることに多少違和感を感じたことがある。自動車とは違って、飛行機は高いリスクが伴うビジネスであり参入障壁も高い。ホンダジェットも2003年に試作機を作って、量産の型式証明を取るまでに10年以上掛っており、大変な時間と労力を掛けないと商売にならない。そのような状況でも柔軟な発想で過去の常識に拘らず、情熱を絶やさず地道に独自のアイデアを具現化した藤野氏の業績は素晴らしいと思う。
読んでみて感じたことは、一人の人間が自分の夢や目標を実現させるには、時間と情熱が必要ということだ。特にこのような大きな製品を作る仕事には人間関係も重要で、自信と関係者との信頼関係がなければ難しい。日本・国産という枠組みに捉われず、様々な人達と協調して夢を実現させた彼の今後の展開に期待したいと思う。
この本では、航空機開発の技術についても紹介しているが、補足する写真や説明図等が全く無く(本文の写真は、藤野氏のスケッチだけ)素人にはやや判り難い。また開発経緯も似たような記述の繰り返しも多くて、もう少し構成を工夫して欲しかった。それでも航空機開発やビジネスの難しさを知るには充分な内容で、飛行機好きにはとても楽しめる本だと思う。
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ホンダという素晴らしい会社を実感した1冊。
藤野社長の未知な飛行機を開発する執念を十分に感じることができました。
自動車メーカーだからこそ奇抜な飛行機を造れたこともすごいですが、「ホンダジェット」を実現できるホンダのような会社が日本の技術をリードしているんですね。
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まったく新しい事業としてジェット機をつくるという
けっこう壮大なものがたり。
うまくいってよかった。
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ホンダジェットの開発の軌跡と奇跡の経過を、元IHIのジェットエンジン開発者であった著者が丹念に追った技術系ノンフィクションの傑作。
メーカーにいる人なら読んで損は無い、というか読むべき。
新規事業がうまくいった事例というよりも、既存企業で新規事業がうまくいくのはこれだけの人間と才能と運に巡りあわなければ難しいというのが感想ではあります。
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ATP アドバンストターボプロップファンエンジン
福井威夫 父 福井静夫 海軍技術少佐 大和の設計 収集していた膨大んあ資料 海事歴史科学館に寄贈
ワシントン スミソニアン博物館 赤い初代civicがある
藤野道格(みちまさ)氏よく見に行った
YS-11 開発リーダ 東條輝雄 東条英機元首相の次男
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ホンダジェット開発に関する軌跡。
エンジンだけでなく全部作ろうとしたのは、やはりHONDAのDNAなのだろうか。
成功してほしい。
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ライモンド・ローウィの言葉:「口紅から機関車まで」に記された次の言葉。無駄な装飾を排除して物の持つ実用的構成に美を見出す、いわば力学的均整に美があり、物そのものの生きるべき姿の中に直接に美の本質を発見する。そのために無駄なものは思い切って排除する
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ホンダジェット開発の 30年を、開発リーダー藤野道格へのインタビューを中心に構成したノンフィクション。ご存じの通りホンダジェットの開発、事業化は、今どきの日本では珍しい Project-X 風の成功譚で、これが一冊の本の形で読めるのは素晴しい。
著者は自身もジェットエンジン設計の経験があり、航空関係で多くの著書がある前田孝則。2008年には「なぜ日本は50年間も旅客機をつくれなかったのか」という本も上梓しているくらいなので、ホンダジェットが FAA の型式認定を受け、量産機として空を飛ぶ姿は著者にとっても感無量であったろう。
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年始の課題図書その2、やっと読了。文庫化でコンパクトになったけど、航空産業の基礎からホンダの経営哲学、ホンダジェットの特徴解説まで多岐に渡っていてなかなかのボリューム。
スケールでは遠く及ばないけど、ぼくも異業種から「ひとの命を預かるような」商品の開発に関わっていて、許認可の取得からテクニカルなジャッジ、マーケティングまで関わる分野がやたら広いのも似た境遇に思うところは多い。本書によれば、ホンダジェットの成功の秘訣は
・日本でやらず、本場に最初から行ったこと
・トップが端から端まで技術を熟知したうえで直接ジャッジして、コンセプトを貫いたこと
・ひとりでなんでも抱えるのを単に悪しとせず、ひとりでもそれなりにできる、人を5人集めてやっと仕事になる、という感覚で取り組んだこと
だそうで、1つ目はさておき、2つ目と3つ目はまさにそうだと思う。
そういう人材を育成していける企業としての求心力、魅力がホンダにあって、かつ本田宗一郎の夢が飛行機だった、というのが最終的にMRJに比べて差がついたポイントかもしれないけど、器用貧乏と言われて早15年、とことん突き詰めて、いまやっている事業を仕上げようと思った一冊でした。ホンダジェットは30年がかりだから、あと15年はあるな…
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こんな良い会社は珍しいのか、会社を動かすだけの力があったマネージャーなのか。
最近のホンダ、頑張れ!
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HONDAジェットの開発ストーリー。
あの独特なフォルムは、力学的な根拠に裏打ちされたスケッチから生み出されたことなど、本当にすごいと感じた。
印象に残ったフレーズは以下のとおり。
・一番の目的は、今あるビジネスジェット機のマーケットシェアを奪うことではない。これまでのマーケットをより広げて、小型ビジネスジェット機をより広く普及させていくこと。
・美しき良きデザインは、機能性に沿ったもの
・我々のゴールは常に、お客様に新しい価値を提供することで、ホンダジェットはこの目的に沿った新しいチャレンジの一つ
・商品として一番大切なことは、最初からできるだけ良いものを出して、ちゃんとお客様の信頼を得ることが極めて重要
・一番重要なことは、リーダーが全体を一つの概念(基準)でコントロールして、リーズナブルな(理にかなった)方向に全員をリードしていくこと
・ホンダはパーソナルモビリティのカンパニー
自動車というより、モビリティを追求する会社
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MRJ・MSJの開発が頓挫する一方で大きく成功したホンダジェット。ホンダの航空機開発へのモチベーションの歴史とホンダジェット開発の大まかな流れを学ぶことができる本著。ただ、「有能な開発担当」「他業種からの航空機開発へのチャレンジを許したホンダの度量」「GEとのアライアンスの成功」など、そのまま真似して二番煎じができるものではないし、またどこか歯車が一つでもかけていたら大きな失敗に終わったように感じた。成功例のモデルとすることはできないが、成功するためにチャレンジすべきことを学ぶことはできるように思った。IHI/MHI/KHIでも成しえなかった民間航空機のフィールドで、画期的な成功を収めたホンダジェット。今後の活躍を切に願います。