トルテカ神の聖宝を発見せよ!(上)
著者 [著]クライブ・カッスラー , ラッセル・ブレイク , [訳]棚橋志行
世界的に名だたるトレジャーハンター、ファーゴ夫妻。二人は地球温暖化の氷河への影響を調べるため、北極圏へ調査に訪れた。作業は順調に進んでいたが、ある地点で磁気探知機が激しい...
トルテカ神の聖宝を発見せよ!(上)
商品説明
世界的に名だたるトレジャーハンター、ファーゴ夫妻。
二人は地球温暖化の氷河への影響を調べるため、北極圏へ調査に訪れた。作業は順調に進んでいたが、ある地点で磁気探知機が激しい反応を示した。氷の下に、自然ではありえない巨大な人工物があるのだ。氷の層を掘り進むうち、木造の物体が見えてくる。
やがて目の前に全貌を現わしたものは、中世の北欧ヴァイキングが使っていたロングシップと呼ばれる木造船だった。しかも長いあいだ氷の中にあったため、船はほぼ完全な状態で保存されていた!
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謎だ、お宝だ、冒険小説ダッ
2022/02/13 17:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ大陸にコロンブスよりもバイキングが先に到達していたという話なのだが、詳しい記録があるわけではない。そこにカナダの氷河の奥に当時のバイキング船が閉じ込められていたのが発見され、さらにその船から中米との交易を示す品が発見される。
主人公は夫婦で古代遺跡の調査を専門に行っていて、この発見者になるのだが、そうすれば当然、マヤ、アステカ、トルテカの遺跡にバイキングの痕跡がないかに興味が湧く。そして今度はメキシコに飛ぶが、さまざまな困難と妨害が湧いてくる。
この夫婦はすでに経済的成功を得ており、なかば趣味で遺跡調査をしているのだが、とにかく資金が潤沢というのが強い。どこの国でも研究分野、特に歴史分野などは予算が少なくてかつかつでやってるわけだが、そこにこの二人が乗り込んでくると、最新式の機材をどんどん持ち込んでくるし、移動はプライベートジェットだし、研究所に必要な費用もがっぽりと寄付を申し出てくれて、大規模な発掘の許可申請もすんなり通るしで、みんなやる気百倍である。
日本の研究ものだと、往々にして少ない予算をいかに工夫でカバーするかとか、頭の硬いお役所の偉い人をどう説得するかといったことがスリルになり、またそこにリアリティを感じたりするのだが、アメリカ的に人類の叡智を総合して突き進む方がやっぱりスカッと度は高い。とはいえ、最新の設備を揃え、優秀なスタッフとITをフル活用し、天才的なヒラメキがあったとしても、古代遺跡の発掘がそうそう一発で成果を上げれるものかはよくわからない。歴史的には確かにそこにあったのだとしても、現代まで残っているかどうかも運次第なのだろうけど、それを承知で世界の謎に挑むチャレンジャーでもある。
彼らの妨害者は、また悪い奴で、美術品や工芸品の盗品マーケットのプロモーターで、主人公たちの実績に目を付けて、その成果を掠め取ろうと付け狙っている。それがメキシコが舞台となれば地元マフィアと結託して相当荒っぽいこともやってくるのだが、それも実力で対抗してしまう。テクノスリラーの定番である、どこかの政府の陰謀といったこともないので、そこは純粋に当事者同士の技比べでもある。そして世界各地での調査の現地は過酷な環境なのだけど、一転して宿泊ホテルは超一流、素敵なドレスで最高のディナーとワインを楽しんだり、場面場面がいちいちゴージャスで、イギリス貴族階級による伝統的な冒険物語を、現代に再現したかのようだ。哀愁とか諧謔といった情念とは無縁に、颯爽として世界と対決するのが魅力だろう。なにしろこの世界に謎は無尽蔵にあるのだ。
ファーゴ夫妻シリーズ
2017/04/09 14:09
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
カスラーの本はダークピットシリーズが好きですがファーゴ夫妻のシリーズを読んでみました。ダークピットのようなヒーローはいないが、物語の展開は世界の文化財を探すという探検がお身白いです。今回はトルティカ王がバイキングだったという話が面白かったです。