「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
行動的な作家だった開高健はジャンルを超えた優れた作品を著すだけでなく、企業文化のプロデューサーとしても活躍した。長年の交流をもとに、意外に語られることの少ない作家の本質に迫る評伝。〔「評伝開高健」(ちくま文庫 2020年刊)に改題,加筆訂正〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小玉 武
- 略歴
- 〈小玉武〉1938年東京生まれ。小川未明文学賞委員会会長、日本文藝家協会会員。「『洋酒天国』とその時代」で織田作之助賞受賞。ほかの著書に「美酒と黄昏」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ずばり、開高健
2017/05/25 05:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の小玉武氏がサントリーの宣伝部に入った時の上司は、あの山口瞳だったそうである。そのつながりで『係長・山口瞳の<処世術>』という作品を書いた。
当時のサントリー宣伝部には「あの」と呼んでいい大物たちが出入りしていて、今回の作品の主人公である開高健ももちろんその一人だし、この本のカバー絵の柳原良平もそうだ。
開高健がサントリーの前身壽屋に入社したのが昭和29年で、『裸の王様』で芥川賞を受賞したのが昭和33年、その年には退社して嘱託となっている。
だから、開高とサントリーの実質的(契約的といった方がいいか)関係は短いが、佐治敬三との関係を含め、因縁深いことは間違いない。
だから開高が平成元年58歳という短い生涯を閉じるまで、そのあとのことも小玉氏は伴走者のようにしてあった。
この作品は開高の評伝として読み応え十分の小玉氏の労作だが、単に評伝としてではなく、開高の代表作でもある『夏の闇』をどう読み解いていくかといった作品論も合わせもったものになっている。
中でも興味深いのは開高の「悪妻」という評判の高い牧羊子のことで、小玉氏は牧のことを「地球の時間は、自分を中心に回っている」と考えていたのではないかと書きつつも、けっして非難も批判もしていない。
むしろ、開高の人生の節目に牧が果たした役割が大きいことを書きたかったのではないかと思える。
開高の代表作のひとつである『オーパ!』が今から振り返ればすでに「晩年」の作品だとした記述に胸を打たれた。
開高健はもっと、評価されても、いい。
紙の本
開高開港
2021/03/29 23:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ともかく、開高の作品からは、ただの豪放磊落ではとても書けないであろう「ただ者ではない」感が伝わってくる(文学
ど素人がえらそうな表現で申し訳ない)。それは『夏の闇』のような小説だけではなく、『開口閉口』のようなエッセイ集