紙の本
新しい視点
2017/11/08 14:47
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投稿者:たじま - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語ロックの起源のひとつとしてサザンオールスターズを正面から取り上げた視点が新しい。個々の曲の評価はかなり個人的嗜好に偏っている気もするが、それはそれでひとつの見識とも言える。
紙の本
『サザンオールスターズ 1978-1985』
2017/07/21 19:58
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1978年のデビューから1985年の『KAMAKURA』にいたるサザンオールスターズの初期の功績を編年体で解説
時代の音楽状況からアルバムの構成、楽曲の解説まで全編これ“サザン愛”につらぬかれた“胸さわぎの音楽評論”
日本のロック界の主流をなす「はっぴいえんど中心史観」「『大卒ロック』偏重主義」という色眼鏡をはずしサザンの魅力に迫る
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投稿者:KKキング - この投稿者のレビュー一覧を見る
桑田佳祐の、時期による作風の傾向はあるかもしれないが、なぜこの時期にだけ絞ったのかは謎。これでは桑田の才能がまったく捉えられない。偶然にも、新しいサイダーのCMはまさに「初期」を思わせる楽曲ではあるが。
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初期のサザンは本当にいい。特に再結成するあたりまでのは特に。そんな初期のサザンを取り上げた本。KAMAKURAのMelodyが特にいいという点はとても共感する。結構覚めた目でも評価していて、かならずしも頷ける意見は半分ないとしても、好感が持てる。ギターコードはよくわからないが。
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「ひよっこ」って初めて録画をしてまで見た朝ドラでしたが、テーマソングの桑田佳祐の声が高度経済成長期の多幸感を包み込んでいて、まさに「国民的歌手」という存在感を発揮してたと思います。だけど初めてサザンをテレビで見た時、彼はジムショーツで舞台を駆けまわっていて、そのインパクトは「勝手にシンドバット」という楽曲に負けず劣らず強大で「特異なもの」を見たということを覚えています。そんな「特異点」がなぜ「国民的」になったのかを、まるでビッグバンから宇宙の基本構造が出来るまでの「最初の1秒」を解説するかのように1985年までの初期のアルバムを詳細に論評し、しかも筆者のライフヒストリーと重ね合わせていく、という「思い入れ」と「なるほど」がたっぷりの本です。今まで歌謡曲というジャンルが崩壊していく流れの中でニューミュージックが生まれJ-POPに乗り替わられていく、という漠然とした音楽歴史観を持っていたのですが、そういう構造を超えたロックの土着化みたいな作業がサザンの作業だったのか、としみじみ。そういう意味では山下達郎と桑田佳祐は違うコース同じ目標で走り続けている?と思いました。
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<目次>
第1章 1978年~サザンオールスターズ、世に出る
第2章 1979年~サザンオールスターズ、世にはばかる
第3章 1980年~サザンオールスターズ、迷う
第4章 1981年~サザンオールスターズ、突き詰める
第5章 1982年~サザンオールスターズ、開き直る
第6章 1983年~サザンオールスターズ、一皮むける
第7章 1984年~サザンオールスターズ、極まる
第8章 1985年~サザンオールスターズ、舞い散る
終章 2011年以降~サザンオールスターズ、帰ってくる
<内容>
サザンフリークによる初期のサザンオールスターズの楽曲批評。サザンは好きではあるが、音に詳しい訳でもなく、歌詞に敏感に食いついたわけでもない(どっちかというと歌詞に方がわかると思うが)ので、なるほどと読んだ。桑田佳祐のことだから、内心傷ついていても、表面はそのままなんだろうな…と感じた。音の志向もそうなのかな?という感じ。
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これは買ってしまいます。大ファンとしては気になってしまうんだな~。目にしてしまった以上、素通りできない。内容もなかなかで、あまり知らなかった事実とかも書かれていて、結構楽しめました。というか、興味深くて一気に読み通しちゃいました。KAMAKURAまでで10曲となると… 勝手にシンドバッド、思い過ごしも~、C調言葉~、いなせな~、栞のテーマ、ミスブランニューデイ、夕方HOLD~、東京シャッフル、マチルダBABY、海、番外で夕陽に別れを~、かな~。今の気分で、とりあえずだっと選んだらこんな感じ。ちなみに自分は楽器が出来ないんで、楽曲の良し悪しの判断は、専らボーカルラインの魅力に拠ります。あと、ここまではリアルタイムに体験していないサザンなんで、全部後追いで聴いて好きになった結果がこれ。いやそれにしても改めて思ったのは、サザンと同じ時代を生きられて良かったです、ってことでした。
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サザンは自分にとっての青春のテーマソング。スージー鈴木の意見に時に頷いたり、怒りを表したり忙しい読書だった。音楽的なテクニックは別にして、音楽と思い出は結びついていて、人それぞれおもいいれが違うのは当然。ただ著者が書くように、洋楽、特にビートルズの影響が大きいのは否めない。
「KAMAKURA」を聞くと、「white album」を次には聞きたくなる。
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「国民的」などという窮屈な形容詞がつく前、デビューから「KAMAKURA」までのサザンの楽曲と活動について著者の思いが詰まった一冊。当時の音楽シーンを織り込みながらの評論は丁寧で、アーティストや事件に関する注釈は「ニューミュージック」を知らない読者にとって親切なだけでなく、リアルタイムで聞いてきたファンにとっては当時の情景が懐かしく甦る。
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サザンオールスターズ読本。
私も高校~大学時代がサザンの全盛期だったから当時の熱気が凄く判る。
キワモノバンド扱いだったデビュー曲、同じ路線で来たセカンドシングル、そして困惑の極みに人々を陥れた名曲「愛しのエリー」。
確か当時、ザ・ベストテンで初登場から1位になるまで2ヶ月近くを要しハズ。こんな曲、作れるんだ、と思ったものだった。
ツイストがライバルと見做されていてザ・ベストテンに二組揃うと必ずバカ騒ぎ。アリスはテニスウェアで歌い、サザンは短パン一丁で歌う。
今思えばみんな恥ずかしい恰好で歌っていた。
「勝手にシンドバット」は名曲である、は大賛成。「メロディ」が名曲である、は筆者の思い入れ過ぎか?
私の一押しは「栞のテーマ」である。娘を「栞」と名付けようかと思ったくらいだ。残念ながら当時は「栞」は人名漢字ではなかったので断念したが。
「ステレオ太陽族」は初期の傑作だと思っていたが著者によるとダメらしい。「綺麗」が傑作なんだそうだ。う~む、判らん。
各アルバムの全曲紹介があり、どれも懐かしく読むことが出来た。
LPは持っていが、CDに移り変わっていく時期に全部捨ててしまいCDを買い直すほどの楽曲でも無い、というのが今の私のサザンの位置づけだ。
「KAMAKURA」だけ何故かカセットで買ったので今も手元にある。そしてCDで買った「夏のYeah!」だけが今の手持ちのサザンである。思い入れで書く音楽評論は熱くていいね。
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デビュー曲「勝手にシンドバッド」から
アルバム「KAMAKURA」までの"初期サザン"が、
日本の音楽史に与えた影響と、
サザンの軌跡を年代ごとに分析しまとめた本。
私はサザンのデビューを見た世代ではないし、
本書で挙げられているアルバムや名曲たちをリアルタイムで聴いてきたわけではないが、
だからこそ、この本を読むことで当時の時代の波というか、熱を感じることができた。
流行り廃りが目まぐるしいなかで、40年近く経った今も色褪せない「勝手にシンドバッド」は、本当に、すばらしいという言葉では足りない、言い尽くせないほどの名曲だなぁと。
著者の評価には共感するところも、うーんと思うところもありますが、読んでいて面白かったです。こういう見方(聴き方)があるんだ、と思いました。
桑田さんの歌詞のすごさについての考察がとくによかった。
本書で出てきた曲で個人的にベストテン作るなら、「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」「思い過ごしも恋のうち」「ラチエン通りのシスター」「C調言葉に御用心」「海」「シャ・ラ・ラ」「私はピアノ」「夏をあきらめて」「Bye Bye My Love」かなぁ。
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新書のあとがきを読んで涙が出るなんて、あるんやろうか。
いやぁ、やられました。
デビューから二枚組アルバム『KAMAKURA』を経て活動休止に至るまでの初期サザンを一年ごとに分けて追う。
全曲批評してた中山康樹さんの『クワタを聴け』よりも当時の空気感や比較分析、当時の日本の状況・空気感、そしてサザンを愛する主観が上手くミックスされていて、非常に面白かった!
サザンのことあんまり知らなかったり、僕のように『KAMAKURA』をリアルタイムで聞いたこと無い世代(1986年です。)にこそオススメしたい。
いきなり売れ過ぎたからこそ過少評価されてしまう、その「初期の総括」をしていくと、NHKの会長がしたような(若い広場に対する)「調べたけど歌詞いみがわかんない」的な発言はしなくなるんやと思う。
なるほど、「はっぴいえんど史観」とはうまいこと言うたもんですな。
ものすごく読みやすいです!
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サザンオールスターズはなぜ国民的バンドとなり得たのか。彼らの1978年デビューから初めての長期活動休止となる1985年までの初期サザンを分析する。
まずはデビュー曲「勝手にシンドバッド」で世間に衝撃を与える。何を言っているのかわからない桑田節とホントに意味がわからない「胸さわぎの腰つき」。このツカミで世間の関心をガッチリつかんだサザンは、テレビから距離をおいていた当時のミュージシャンとは一線を画し、テレビ業界を中心に活躍する。まさに「Workin' for TV」バンド。
紅白歌合戦や桑田・原の結婚式中継など、テレビで消費されるが、これぞというヒット曲は生まれず。しかし、桑田佳祐とサザンの進化は止まることがない。そして、名曲「メロディ」で初期サザンはピークを迎える。ここまでデビューして8年。ビートルズなら解散した年数だが、サザンは再び復活する。
1978年から1985年はサザンにとって国民的バンドになるための助走期間だった。
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サザンがデビューした1978年から「Melody」含むアルバム「KAMAKURA」が出た1985年までを初期サザンとして括り、一年ごとに動きを追ったドキュメントタッチの作品。
私にとっても、小学校5年から高校3年生までの青春時代。本書で紹介されるサザンの曲は、いろんな思い出に結び付いています。こういうバンドが同時代にいてくれたことに本当に感謝です。
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私は唱歌、童謡、軍歌、歌謡曲(懐メロ)が好きで、ロックは殆ど聞きませんが、30前後の頃のサザンオールスターズの歌には強烈な印象を抱いたことを覚えています。「勝手にシンドバッド」(1978)、「いとしのエリ―」(1979)、「チャコの海岸物語」(1982)・・・。胸騒ぎの腰つき、意味はわからないですが~(^-^) 夏、海、湘南・・・、フル活用でしたね。スージー鈴木 著「サザンオールスターズ 1978-1985」、2017.7発行です。