紙の本
あの国の広さ
2018/02/20 14:04
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投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つの作品に二ページ半。短い文面の中に、映画の背景を知ることが出来る情報が詰まっている。アメリカで公開されたメジャー作品から、インディペンデント作品、ドキュメンタリー作品の中から「今のアメリカの現状」の原因が見えてくる。本書を読むとアメリカは広大な土地に「最先端」「富裕層」があると思えば、かたや「西部開拓」「最貧困」がある。その中で必死に生きる人々が映画の中から見えてくる。映画は国、民族、種族、性別を区別しないと本当だと思う。表紙の歴代大統領も困惑姿がいい。
紙の本
ストレオタイプに人種を語るな
2022/02/13 22:07
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ、ウサギに可愛いねと言ってはいけないのか、ステレオタイプに人種を分別してはいけないということか、当時、トランプはこう叫んでいたらいい「メキシコ系はレイプ犯」ばかりだと
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一口に映画と言っても。
2020/07/25 14:46
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画は娯楽作品だけではなく、ドキュメンタリーも社会派もある。アメリカ合衆国の『不都合な真実』を描く勇気ある作品が紹介されている。どの国家も矛盾や問題を抱えているが、アメリカの闇は深い。
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さすがにドキュメンタリーや社会派な感じの映画が多くて、ほとんど見ていない感じだったけれど、読むだけでおもしろいし、本当に、今のアメリカがわかる気がして、ためになった。
印象にとくに残っているのが「JUNO」とか。見ていないのだけれど、妊娠した少女が子どもを産むほのぼのコメディだと思ってたけど、言われてみれば、フェミニズムに反するかも、と。中絶反対派やキリスト教右派が絶賛したという。。。
見てみたい映画も増えた。「アメリカンハッスル」とか「ダラスバイヤーズクラブ」とか「ミルク」とか「大統領の執事の涙」とか。
著者の町山氏は中年になってからアメリカに住んだってことだけど、なんでこんなにアメリカのことがわかるんだろう、って素朴な疑問。もちろんものすごく勉強もして、ものすごく取材とか仕事もされているから当然なんだろうけれども。
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本の紹介の欄に『トランボ ハリウッドで最も嫌われた男』『ズートピア』『ハドソン川の奇跡』『スノーデン』『ワンダーウーマン』などの最近の話題作が上っているからといって、この10年間の米国映画全体を論じていると思って買ってはいけない。私は、年間100作以上を映画館で観る自他ともに認める映画ファンではあるが、私が観た覚えがあったのは、100本のうちたった33作だった。しかも、題名さえ初めて知ったのが半数以上だった。このうち半数以上は、果たしてレンタルビデオ屋で見つけることができるかどうかの正真正銘マイナーなインディペンデント系やドキュメンタリーである。
しかし、面白い。
私はそれなりに批判精神を持って、映画作品を見てきたと思っているが、それでも有名作品ひとつたりとも、「そんなことは端から知っている指摘さ」というのがなかった。どこかしら、驚くような事実が書かれているのである。
直近で観た「ワンダーウーマン」の原作者は嘘発見器の発明者だから「真実の投げ縄」を持っていたのとか、「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」にはマクドナルドは一切協力していないにも関わらず、あのロゴが堂々と出てくるのはフェアユースという制度のお陰とか、「スポットライト」の最後の説明では曖昧になっていた神父たちへの社会的制裁の内容が十分なものだったこともやっとわかった。ずっと意味わからなかった「フロスト×ニクソン」の意図していたことがやっと納得いった。
ドキュメンタリーの解説は、決してテレビが報じないアメリカの裏歴史であり、日本の将来の闇未来である。アフガンの最前線従記「レストレポ前哨基地」の凄まじい内容。或いは愛国者・英雄として死んだ兵士が実は味方の兵士の誤射のために死んでいたことを明らかにした「ティルマン・ストーリー」、軍隊内の性的暴行事件の闇を暴いた「見えない戦争」、「事実は劇映画よりも奇なり」の作品が続き、びっくりであった。
2017年9月21日読了
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100本という多数の映画紹介ということもあるのか、1本に割くページ数も少なくて、かえってそれが読みやすかった。知らない映画・見てない映画もたくさんのっているし、この映画の頃はこうだったのかぁ~~~と納得することもできて、自分としたら面白く読んだ。
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10年間、100本の映画。1作3ページは、観たことない映画は観たくなり、数少ない観た映画についてはもっと書いてほしい、ちょうどいい分量。読んで実感する、もうアメリカは革命前夜のような絶望感と緊張感で日本どころじゃないのだ。
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これもまた読み応えたっぷり。
映画とアメリカのことを書かせたら著者の右に出る者はいないね、きっと。
映画の社会的背景やアメリカの暗部にも触れていて中身充実の一冊!
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100本の作品が取り上げられているが、劇場とソフトで観たものが一本ずつ。新たに観たいと思った作品がかなりあったので、追いかけてみようと思う。
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100本ものアメリカ映画の評論がまとめられている。相変わらず町山さんの知識量は凄く、今回も「なるほど!そう言うことか!」と思わせるが、忙しくて100本も映画を観れないという人が読む本という印象も受ける。
『最も危険なアメリカ映画』を読んだから後には読んだからか、若干薄く感じたのかもしれない。
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2010年代の米国映画を振り返るには良い。筆者の別の本と同じ映画が取り上げられて同じようなことが書いてあるのでデジャヴがある。米国の白人優位主義を感じ取れる。
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著者である町山さんは、映画と現実を結び付けて解説する。映画の内容そのものと現実を比較したり、映画製作の背景から現実をにじませたり、アメリカで起こっている社会現象を映画を通して紹介している。100本の映画を紹介しており、内容一つ一つが文化、歴史、アメリカ社会を語るので軽い読み物とは言えないし、野球で言えば100本ノックを受けているようで、結構疲れる。
このモザイク模様の100本の映画から、人種、LGBTへの差別の歴史や政治、医学会の出来事など、学ぶきっかけが得られる。
映画の楽しみ方の一つなのかもしれない。
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主にアメリカの近現代と映画を絡めたコラム。
製作側の事情やバックボーン、背景にあるアメリカの実情(ほとんど暗い部分)を知ることで観たことのない映画は深く、観たことのある映画はより深く鑑賞出来る、と思う。
映画ってメッセージなのだな、と改めて思う。
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ハリウッド映画と言うと娯楽を追求した作品のイメージが強いけどこんなにたくさん世相を反映した作品があったのはちょっと意外。
シーンによっては現地で住んだ経験がないとピンとこない場面があることも今回理解できた。
作品の背景を探ることって大切だね。
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【収録映画】
『告発のとき』ーーイラク帰還兵はなぜ殺されたのか?
『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』ーーソ連を崩壊させたエロ議員と有閑マダム
『君のためなら千回でも』ーー凧に託されたアフガン難民の願い
『ミルク』ーーゲイをカムアウトした世界で最初の政治家
『007/慰めの報酬』ーー水道の民営化は007最凶の悪役
『グラン・トリノ』ーーデトロイトとモン族とアメリカン・ドリーム
『世界で一番偉大なパパ』ーーあの有名人も? 窒息オナニー死の悲喜劇
『インフォーマント!』ーー味の素の談合を告発した虚言癖で躁鬱の天才
『プレシャス』ーー「大切」という名の少女が自分の大切さに目覚めるまで
『マイレージ、マイライフ』ーーファーストクラスが住居!? リストラ請負人の“福音"
『インサイド・ジョブ』ーー金融崩壊を引き起こした犯人をムショにブチ込め!
『ソーシャル・ネットワーク』ーーFacebookの創業者は裏切り者か英雄か?
『ヘル・アンド・バック・アゲイン』ーーアフガン帰還兵の日常は戦場よりも地獄
『フライト』ーーパイロットはアル中!? "奇跡の英雄"の真実
『リンカーン』ーー奴隷解放のため、権謀術策も辞さなかい正直大統領の真実
『ジャンゴ 繋がれざる者』ーー元奴隷が白人を殺しまくる痛快西部劇に黒人映画監督が抗議?
『42 世界を変えた男』ーーメジャー初の黒人選手はただ差別に耐え続けた
『大統領の執事の涙』ーー8人の大統領に仕えた執事が見た『フォレスト・ガンプ』が隠した60年代
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』ーー蘇る「冬の兵士」とウォーターゲート事件
『X-MEN フューチャー&パスト』ーー超人に託された差別への怒り 蘇るミルクの名演説
『アメリカン・スナイパー』ーーイラク戦争の帰還兵が怯える見えざる敵
『わたしに会うまでの1600キロ』ーー1600キロのお遍路でヘロイン中毒からの脱出
『シチズンフォー スノーデンの暴露』ーースノーデンとの接触から告発までの実況生中継
『グローリー 明日への行進』ーー50年目にやっと映画化されたキング牧師のセルマ行進
『トゥモローランド』ーー希望か絶望か? ディズニーが描く未来の国
『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』ーー原子爆弾投下は"神の福音"か"大量虐殺"か?
『ストレイト・アウタ・コンプトン』ーーN.W.A.の名作27年目にして伝えられた"悲劇"
『トランボ ハリウッドで最も嫌われた男』ーーハリウッドの黒歴史「赤狩り」に耐えた脚本家の執念
『ズートピア』ーーなぜ、ウサギに「カワイイね」と言ってはいけないのか?
『ゴーストバスターズ』ーーネトウヨのヘイトに潰された女性だけの幽霊退治チーム
『ハドソン川の奇跡』ーー奇跡でも英雄でもないベテラン機長の決断
『バース・オブ・ア・ネイション』ーー罪深き『國民の創生」に挑んだ若き黒人監督の罪
『ハミルトン』ーーなぜ"建国の父"のミュージカルはトランプを怒らせた?
『スノーデン』ーーオリバー・ストーンが自身を投影したスノーデンと"父殺し"
『ドリーム』ーー宇宙競争の陰に隠されてきた黒人女性のコンピュータたち
『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』ーー“マクドナルド的"がアメリカを支配する
『ワンダーウーマン』ーー女性解放のシンボルかボンテージ・コミックか?
ほか
ブッシュJr、オバマ、トランプまでの三代の大統領を、そして、今の大国が抱える問題点を“100本以上の映画"を通じて鋭く見抜いてきた人気コラムニストによる同書。
「トランプ現象」は、いったいなぜ起こったのか?
アメリカの激動の10年が、映画でわかる!
日本でも大ヒットした「ズートピア」に、キツネのニックが羊のキャラクターの頭のもふもふした毛を触ろうとするとうさぎのジュディに「ダメ!」と止められるシーンがある。
アメリカの映画館では大爆笑のシーンだが、日本では誰も笑わなかった。
このシーンは、アフロアメリカンの「あるある」ネタで、アフロアメリカンのアフロヘアを黒人以外の人種の人が触りたがるというのを風刺したもの。このようにアメリカの映画には、アメリカの現実を反映したものが多い。この映画本では、アメリカ映画に反映されたアメリカの現実を解説した1冊。
「007慰めの報酬」で南米ボリビアのクーデターを支援して水源の独占を狙う悪役ドミニク・グリーンは、実際にボリビア政府がアメリカの開発会社にコチャンバの水源を下げ渡したことから始まる「水戦争」を元にした。
リンカーンが奴隷解放宣言の法制化のためにやった知られざる裏工作を元にした映画「リンカーン」。
黒人奴隷のジャンゴが賞金稼ぎになり残酷な地主キャンディに奪われた妻を取り戻すために地主に戦いを挑む「ジャンゴ繋がれざる者」は、何故黒人映画監督スパイク・リーに非難されたか?
諜報機関の暴走を描いた「コンドル」とウォーターゲート事件を描いた「大統領の陰謀」にオマージュした「キャプテンアメリカ・ウィンターソルジャー」が、描いた国家の暴走とは?
「コングレス未来会議」が風刺したのは、若さを重視するハリウッドの現状。
女性版「ゴーストバスターズ」を潰したのは、ネトウヨのヘイトスピーチ。
アメリカの狙撃兵の自伝を元にした「アメリカン・スナイパー」が、議論を呼んだ理由。
「ワンダーウーマン」が、女性解放運動のヒーローである秘密と理由。
などなど、読んでから映画を見るとさらに面白くなる映画解説本。