紙の本
『ファンベース』
2018/04/15 19:05
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ファン」とは、企業やブランド、商品が大切にしている「価値」を支持している人
そのファンを大切にし、ベースにして、中長期的に売上や価値を上げていく「ファンベース」の仕組みを、導入・強化・実際の施策などについて詳述
《ファンとは商品そのものではなく、商品が「大切にしている価値」を支持している人》
《ファンには売るな、ファンを通して外に売れ》
《あなたが語りかけるべき相手は20%のファンなのだ》
前著『明日のプランニング』(講談社現代新書)につづく“さとなお”最新のマーケティング論
紙の本
今後のマーケティングに必要不可欠な手法です!
2018/08/24 09:11
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、今後の社会でのマーケティングに必要不可欠とも言える「ファンベース」の手法を丁寧に説いた解説書です。人口激減や若者人口が減少する中で、商品を売っていくには消費者を引き付ける工夫が必要となることは、言うまでもなく絶対に必要なこととなっています。本書は、そうしたファンを増やし、それをベースに商品を売っていくという「ファンベース」の手法を解説した類書にない書と言えるでしょう。
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マスマーケットに頼りがちなマーケターへ
2018/10/07 22:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.短期キャンペーンや単発施策を一過性かつ瞬間風速的に終わらせるのではなく、その効果を資産化していくべきであり、中長期ファンベース施策を組み合わせた「全体構築」が必要。
短期・単発施策と中長期ファンベース施策をつなげることで「相乗効果」を生み出す。
2.短期・単発施策が効きにくくなっている中、中長期ファンベース施策の重要性・必然性が増している。
・ファンは売上の大半を支え、伸ばしてくれる。
・時代的・社会的にファンを大切にすることが重要になってきた。
・ファンが新たなファンを作ってくれる。
3.少数のファンの支持を強くして、LTVをジワジワ上げていく施策がファンベース施策である。
・共感を強くする。→その価値自体をアップする。
・愛着を強くする。→その価値を、他に代えがたいものにする。
・信頼を強くする。→その価値の提供元の評価・評判をアップさせる。
4.ファンの支持をより強くする3つのアップグレード
・熱狂される存在になる。→共感のアップ
・無二の存在になる。 →愛着のアップ
・応援される存在になる。→信頼のアップ
5.全体構築の効果指標はNPS
・コアファンとファンが短期キャンペーンの効果をより上げる。
・短期キャンペーンの効果アップともともとのファンベース施策により、ファンの入り口に立つ人がより増える。
・ファンの入り口に立った人をファンやコアファンにして次につなげる。
企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるかを数値化する指標はネット・プロモーター・スコア(NPS)。
6.商品の価値を支持してくれて、愛用してくれているファンの笑顔を作る仕事は楽しい。
・スモールスタートで楽しむ。
・時間をかけることを楽しむ。
・ファンになってもらうことを楽しむ。
・常連さんをお迎えすることを楽しむ。
・ファンという少数と楽しむ。
・コミュニティ運営を楽しむ。
・キレイゴトを楽しむ。
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やっぱ人だよねー
2018/06/04 21:39
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投稿者:たら - この投稿者のレビュー一覧を見る
何かを宣伝したければ、中身を解説することから始めがちですが、それじゃ伝わらないことに気づかされました。その人がそれが欲しかったどうかは分からない。むしろ、相手に気づきを与える。商品のメッセージを伝えることにより、少しずつでもファンになってくれるようにすることが大切なことが分かりました。
宣伝マンだけでなく、学生にも、PTAにも、ビジネスマンにもあらゆる人にとって、誰かにメッセージを伝える重要性、人との繋がりの重要性が分かります!
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ローソンの竹増さん必読
2018/05/31 10:48
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
喜びや好意や共感や愛着に基づく、応援してくれる支持者の信頼に応えること、及び商品やサービスが長く安定して売れ続けることが企業の最大の社会貢献であること。実に解り易いビジネス書。
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マーケティング担当者以外の人向け
2021/01/29 20:15
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投稿者:なな - この投稿者のレビュー一覧を見る
マーケティングやCSを本業としてやっている人からすると、ごく当たり前のことしか載っていない。
しかし、ここ5年くらいのマーケティングやブランディングにおいては常識となっているような考え方を知ることができるという意味で、少し前のマーケティング手法しか知らないようなビジネスマン、特に経営者や営業担当者、また新入社員などには新鮮でわかりやすい内容だと思う。
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明日の広告、明日のコミュニケーション、明日のプランニング、のいずれか、あるいはその全てを読んでいて「さとなお氏の新作なら読んでみよう」と思う読者は多いのだろう。私自身そのひとりであるし、いわば氏の「著書のファン」とも言える。
これまでの著書には世の中の今の動きを切り取る「視点」があり、読者に伝えようとする「熱量」があった。本作はそういう期待に応える内容では無かった。事例引用で「ボクの友人のエピソード」を多用するのは氏だから許されるのかもしれないが、都合の良いところだけ掬い取っている印象があり、説得力に欠けた。広告宣伝を「妨害型の情報」と切り捨てるのも乱暴に思える。
マーケティングに関わる人、それを目指す人にとっては読んでおいた方が良いと思うが、批評的にも読むことをお勧めしたい。
#ファンベース #NetGalleyJP
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さとなおの新作。前著に引き続きファンを大切にしてそこから広げていく方法について。たまたま、石田ゆり子の『Lily』を読んでいたら「好きなブランドに対しては、そのブランドの生まれる背景も知りたくなってしまい、じっくり調べたりします。(中略)そのブランドを応援するつもりで、その人を支援する気持ちで買います。いわゆるパトロン?」とあった。まさにブランドのファンなんだと思う。こういう気持ちのコアなファンをいかにして増やしていくか。短期的なキャンペーンで陥りやすいことなど。いろいろ事例を紹介しながら説く。
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ファンベースマーケティングの考え方について、まとまった情報量と事例のピックアップをしてくれている良書。
これまでの著者の本をずっと読んできている方には、もしかするとアップデートがそれほど多くないかもしれません。
(しっかり目の厚さの新書ですが、その場合は速読的に30分もあれば読めます)
ファンベースマーケティングの考え方のフレームを体系化してくれている本ですので、ファンベースマーケティングを勉強したい人は読むべき一冊だと思います。
逆に、ファンベースマーケティングをある程度実践されている方には物足りないと思います。
この本の実践編として、各企業の事例の深堀分析や具体的な打ち手のヒントなど、もう一歩進んだ内容が欲しいなと正直思いました。
(それを考えるのが仕事ですが…苦笑)
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図書館で借りた本。
お金を払ってまでのインプットはないと思った。
色々な情報をうまくまとめている。
ただ、全体構築の話をするなら、なるべく共通のサービスで事例の紹介をしてほしかった。
愛着がある事例はこれ。共感はこれ。って結局はどの企業も全体構築のやりきれてないのかなと。
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コミュニティをいかに作るか、コアなファンをいかにつくるか。どの業界でもそうだし、特にエンタメに関わる業界ではマストの知識なんだと思う。大変勉強になりました。オススメします。
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多くの人に注目を得ようとするのではなく、20%の支持してくれるファンを大切にすることの重要だということを再認識。
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2年前のworld marketing sammit2016で、かのコトラーはmarketing4.0の時代を語っていました。それは企業がひとりひとりの生活者の「自己実現」をマーケティングの目標とする時代。マーケティングも「認知」で語られることから随分と遠くまで来たもんだ…と思いました。本書が提唱するファンベースは、その「自己実現」のコミュニティなのだと受け止めました。もちろん、それはひとりひとりと繋がれるデジタルの時代だから実現することなのかもしれませんが、でも、そんな方法論のレベルではなく、強いブランドはそもそも持っているもの、なのでしょう。たぶん、ファンベースという考え方はさらに研究されていくのでしょうが、著者も触れていたファンベースサクセスケース三兄弟、カープ、マツダ、カルビーの広島発という偶然?必然?をもっと深掘りしたくなりました。この本自体が共創の結果であることも興味深く、メイキング・オブ・ファンベースをぜひ!
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2:8の法則がある中で、企業は、更なる売上拡大のために、パイの大きい8割の新規顧客の取り込みに躍起になりがち。でも本当にそれで良いのだろうか。これからの時代、企業やブランドが大切にしている『価値』を支持してくれる『ファン』をこそ大事にし、ファンのLTV向上を目指すべき。では、どうしたらお客様をファン積み上げられるかをまとめた一冊。
超情報過多の時代において、会社があの手この手での施策が効きにくくなってくる中で、友人知人が価値に惚れ込んで自主的に流すオーガニックな情報こそが、新たなファンを作る有力打になりうるってのは、とても納得。『価値』をベースに人が繋がっていくことで、影響力が増していくってのは、先日読んだ「whyから始めよ」ともリンクするな。
マーケティングだけでなく、コミュニティ運営においてもとても示唆のある一冊でした。おすすめ。
・自分たちが愛する商品の価値を信じてくれるファンを喜ばすことほど、楽しい仕事が他にあるだろうか。
・デートで情熱的に口説いてきたくせに、その後はずーっと放置。で、また忘れたころに情熱を振りかざす。そんな人に、魅力を感じますか?そんなキャンペーンの打ち方になってませんか?
・短期単発のキャンペーン施策を中長期のファンベースに繋げるように全体を見て設計することで、相乗効果が生まれる。
・今の価値を支持してくれている人も、その価値の延長線上にある未来の価値にも期待をしている。価値はファンと一緒により良いものに変化させていく。
・選択肢が多すぎると人は選択することを避けてしまう。
・都心と地方とで、施策を分けて考える。地方はマスメディアがまだ有効。
・ファンがオーガニックな発信がしやすい環境、きっかけを作る。
・全員をファンにしようと思わない事。ファンは2割、コアファンは4%程度。
・ファンの支持を強くする3つのアプローチ
①共感を強くする
・ファンの言葉を傾聴し、フォーカスする
・ファンであることに自信をもってもらう
・ファンを喜ばす。新規よりも優遇する
②愛着を強くする
・商品にストーリーやドラマを纏わせる
・ファンとの接点を大切にし、改善する
・ファンが参加しやすい場を作り、活気づける
③信頼を強くする
・誠実なやり方か、自問する
・本業を細部までみせ、丁寧に説明する
・社員の信頼を大切にし、最強のファンにする
・ファンが一番喜ぶのは支持している価値のブレない改善
・新聞の勧誘。新規の時だけやたらと景品付けるが、入ったあとのフォローは皆無。っと同じことをしてないか?
・他に代えがたいストーリーをUSPと勘違いする人が多い。
・モノの背景にいる人をどれだけ伝えることができるか
・企業とファンとの間の「真実の瞬間」を1つ1つ改善していく。
・Don't sell to the community. Sell through the community。アマゾン。ファンコミュニティで稼ごうとしない。
・コミュニティを作っても墓場みたいに閑散としてしまうと、そこに来たファンが自信を無くすという最悪の事態になる。
・企業の評価評判を上げるには、丁寧且つ地道に培われた「信頼」が必用。
・コアファンは自己中心的な偏愛の持ち主では無く、企業の事情も理解した偏愛の持ち主であるべき。
・真のコアファンは対等な関係を喜ぶ。必要以上にへりくだる必要ない、それだけの価値を提供していると誇りを持つ。
・ファンをコアファンにする3つのアプローチ
①熱狂される存在になる
・大切にしている価値をより前面に出す
・身内として扱い、共に価値を上げていく
②無二の存在になる
・忘れられない体験や感動をつくる
・コアファンと共創する
③応援される存在になる
・人間をもっと見せる、等身大の発信を増やす
・ソーシャルグッドを追求する。ファンの役に立つ
・BtoCではなく、BwithC
・イオン葛西店。4階にウォーキングスペースを作り、毎朝のラジオ体操をやっている。シニアが毎日の習慣として店に通うようになった。
・ブランドは本来、企業や個人の志がにじみ出てくるもの、つまりミッションを愚直にやることでそれが滲み出し、多くの人々に自然と浸透し、ブランドになる。
・NPS(ネットプロモータースコア)。この商品サービスを友人に勧めたいかを10段階で聞き、9・10を推薦者、7・8を中立者、6以下は批判者として数値化する見かた。
・広告や宣伝は妨害型。何かに集中している人の意識に土足で割って入るようなもの。
・私たちを健康かつ幸福にするのは富でも名声でも夢中に働くことでもなく、良い人間関係につきる
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「情報”砂一粒”時代」
「あなたが伝えたい情報」は、それがたとえ数バイトの情報だとしても、分母あ無限大なので、「砂の一粒」と言っていいくらい小さな存在になるからである。大切な商品の存在も、吹きすさぶ砂嵐の中の小さな一粒だ。(p.61)
価値観が近い友人がツボにはまるコンテンツは自分もツボにはまる可能性が高いし、価値観が近い友人が愛用しているモノは自分も愛用する可能性が高いし、価値観が近い友人が熱中するコトは自分も熱中する可能性が高いからだ。世の中に様々な情報が砂嵐のように吹きすさぶ今、こんなにありがたいものがあるだろうか。(p.73)
びっくりすることに、検索を活用している人はほぼ東京に一極集中している。月に一回も検索しない人が訳7500万人いるというデータを紹介したが、「検索して情報を取りに行く」という行動をする人は、日本では意外と少なく、しかも東京に集中しているのである。
検索を活用していない人も、ネットを使っていないわけではない。メールやLINEやソーシャルゲームなどは使っている。でも、ネット上の情報を活用するような利用の仕方はあまりしていないのである。(pp.67-68)
あらゆる接点でファンは見ている。つまり手抜きも不誠実もすべて見られている。唯一の対抗策はすべて施策・接点・活動において、誠実であることだ。(p.137)
実際に本業の商品力や品質において、ファンベースでできることは「開示」である。商品力や品質の根拠となる研究開発や製造工程、制作過程などをちゃんと見せることで、「この企業の商品は間違いない」「あそこはちゃんとしている」みたいな信頼を強くすることだ。(p.154)