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紙の本
聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 (講談社学術文庫)
著者 秋山聰 (著)
【サントリー学芸賞(第31回)】聖なる力をはらんだ聖遺物を民衆にアピールするための手段として、教会建築や祭壇画などはキリスト教社会の中で確固たる地位を築いた。造形イメージ...
聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 (講談社学術文庫)
聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形
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商品説明
【サントリー学芸賞(第31回)】聖なる力をはらんだ聖遺物を民衆にアピールするための手段として、教会建築や祭壇画などはキリスト教社会の中で確固たる地位を築いた。造形イメージが聖性を帯び、やがて芸術へと昇華していく過程をつぶさに追う。【「TRC MARC」の商品解説】
聖人の遺体や遺骨・遺灰、聖人が身にまとったものや触れたものは「宝石や黄金より価値がある」とされ、芳香や光を放ち、腐敗しないと信じられた。死人を蘇らせ、病気や怪我を治し、現世の罪を清めて天国に導く力を持つとされた聖遺物。教会はその聖性と効験を、聖堂の装飾、祭壇画や黄金のシュライン(聖遺物容器)などさまざまな造形で民衆に訴えかける。救済と奇跡を求めたキリスト教社会の熱狂と芸術への昇華の過程を辿る。【商品解説】
著者紹介
秋山聰
- 略歴
- 1962年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。哲学博士(フライブルク大学)。
現在東京大学大学院教授。専攻は西洋美術史。
主な著書に『デューラーと名声』(中央公論美術出版、第7回地中海学会ヘレンド賞/第2回日本学術振興会賞)、『西洋美術館』(共著、小学館)、『旅を糧とする芸術家』(共著、三元社)、『西洋美術の歴史』(共著、中央公論新社)、『天才と凡人の時代』(芸術新聞社)などがある。
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紙の本
聖遺物の崇敬
2020/04/21 06:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、中世ヨーロッパにおいて、聖人の遺体を分割したり、旅立つ聖人を殺してその地に留めようとしたなどの衝撃的なエピソードから始まる。
中世のキリスト教では、聖人の遺体などからエネルギーが発生し、その聖遺物に触れたり、体内に取り込むことで、功徳が積めると考えられていた。その聖遺物が人々から崇敬を集めると、教会はこぞって集めだし、盗掘したり、謂われの不確かなものを集めるなどした。
それ自体に価値があるとされた聖遺物から、聖遺物を容れる容器に価値や敬意が移り、カタログのような本には、聖遺物の模写より芸術家の自己表現に関心が移る。
本書では、注や参考文献が70ページにもわたり、信頼がおける。
紙の本
聖人の遺物が芸術的・宗教的価値にまで昇華される過程を丁寧に解き明かした一冊です!
2020/03/02 09:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、古来から聖人の遺体や遺骨などが非常に価値があるとされ、神にも勝るとも劣らない信仰のよりどころとなってきたということの意味を詳細に考察した画期的な一冊です。例えば、仏教国では、釈迦の歯や髪の毛が聖なるものとして、またそれ保持する者が真の本山であるとまで言われてきました。こうした聖人の遺物が、まさに芸術的、宗教的価値をもつまでに昇華されr過程にはどのような考え方があったのでしょうか。同書では、その深層世界を解き明かしてくれます。宗教と社会の繋がりを説いた画期的な一冊です!