紙の本
魚を食べれば日本が滅びる!?
2018/11/17 06:14
10人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
魚食こそは周囲を完全に医務に囲まれた国・日本の食生活の特色だ。
日本人はタンパク質の多くを鳥獣の肉よりも魚介類で摂取してきて、戦後、食生活が欧米化したと言われても、依然、魚介類の消費量は多い。
魚介類に含まれる脂肪は鳥獣の脂肪よりも体に良いということで、日本人の長寿の理由ともされて、見直されている。
私も、毎日魚介類を食べているが、ここに来て、この本を読んで、大変なショックを受けた。
ヤクザが絡んだ漁業は・・・
岩手・宮城のアワビ
北海道の「黒いダイヤ」ナマコとカニ
九州・台湾・香港のウナギ
千葉や東京築地
この本にかかれているような高級魚は好まないので、滅多に食べてこなかったことだけが、僅かな救いだ。
今では、やくざは任侠の徒ではない。
それは、朝鮮人や支那人がやくざに入り込んできたからだ。
つまり、儲けは反日の朝鮮や支那に渡り、日本を滅亡させるための工作や武力になっているということだ。
日本人は真実を知って、戦わなければならない。
電子書籍
知らなかった
2018/11/16 11:21
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AR - この投稿者のレビュー一覧を見る
漁業にヤクザが絡んでいるのは時々聞いたことがありましたが、この本で記されるような実態を知ると唖然。少なくとも近海の魚だけは漁師さんがメシを食え、私たちもその恩恵に与れるような社会であつてほしいと願う次第です。
紙の本
「魚を食べると、頭が良くなる」だけではなかった!!
2019/02/08 16:07
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投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
儒教の孟子の、残した言葉として、「食べ物を作ってる、台所の裏事情は知りたくない」と言うのがある。 まさに本書は、それに当たりそうだ。
全く凄い本だ。ーーーー魚をウマイ!ウマイ!と食べると、そんなところに「資金」が流れて行くとは!!!! こんな裏ビジネスがあるんだと目から、魚だけに何枚ものウロコが落ちる。ーーーー確かに渾身のルポだ。
真実は小説どころか、下手なドュメンタリーや、ミステリーを平気で越えて、まさに「奇なり」!
紙の本
そうなのか
2019/07/03 19:32
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
築地は仕事で少しお世話になりました。
そんなもんかなーと思いますが、資源は大切にしないと、取り返しがつかなくなりますね。
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三陸アワビ、築地、ナマコ、銚子、カニ、ソ連、九州台湾香港ウナギ。至るところに見え隠れするYAKUZA。関係ないと思ってたけど観光地の安くてうまい寿司や食卓に上がったアレとか、本当にクリーンなオサカナですか?と心配になる。
最後に書いてあって印象的だったのは、オリンピックで出す食材のトレーサビリティは国際規格に則ったものにしたいんだけど日本の漁業はグレーすぎて日本独自規格を作らざるを得なかったという指摘。ヤバ面白かった。
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銚子高寅組 共産党 jazz musican菊地成孔の実家 ここで食堂
根室 ソ連からの御朱印は、各種のレポ(報告)の見返りとして与えられた ロスケ船頭 レポ船 ベトナム戦争からの脱走兵をレポ船にのせて亡命させた
中島義道 人間の偉大さは悪に塗れていても善を希求するところ
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水産資源の保護とか規制なんて絶対できないな、こりゃ。まあ何でも安い値段で欲しがる消費者も同罪だけど。
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ここまで密漁前提の市場ってのもないね。もうかるから密漁するのであって、儲からないように規制をかけると、市場の値段が急騰すると。
規制と抜け道のイタチごっこ。
アワビもカニもマグロもウナギも、ヤクザや密漁者に金が流れると思うと食べるのを躊躇してしまう。しかし、食べるために失われた魚介類の命は戻らないので、食べてあげないと命が無駄になってしまう、という葛藤…
ちゃんとしたウナギだけ食べねば、と思いながら、見分けるすべがない。
しかし、前半のアワビと後半のウナギはエキサイティングだったけど、中盤のカニは昔のヤクザや歴史の話ばっかりだったので、かなり中だるみしたね。
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ルポ調で臨場感があるので読み進めやすかった。
日本・アジアの水産資源のトレーサビリティが全く発達していない現状を、ボトムアップから詳細に取材している。大事な資源が反社会勢力に収奪損害されていて、しかも大手の水産メーカーや仲卸も需要を言い訳にして見て見ぬふりをしている。カニに至っては密猟と正規が同規模だとか、高級魚介には、想像すらしなかったレベルの密猟が食い込んでいる。トレーサビリティの確保と規制の統一が喫緊の要請だと分かるが、オリンピック用の認定基準を日本用に緩めてしまったあたりとか、水産庁は業界へ配慮するばかりのもよう。
業界の自浄は期待できなさそうだ。消費者は、値段が高くても出所がホワイトな魚を選べるだろうか。また外圧に助けられるしかないのだろうか。
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農家さん漁師さん酪農家さんありがとう的ピースフルマインドを是としながら食事を楽しむ私のような人間に強烈なカウンターパンチを浴びせる読者直結型ルポルタージュ。
「中国産て書いてあるこのサカナ、どこで獲れたのかな」
目次はやや扇情的に過ぎ、著者鈴木智彦さんが長く暴力団ルポに携わってきたことから単純に「暴力団=悪」という構図には書かない(美化はせず、脱法行為をする〝社会の必要悪〟といった捉え方)点にはやや留意が必要だが、海洋国日本の全域に蔓延るといっても過言ではない社会問題にスポットを当てた快作である。
とはいえ、サカナを食べるとヤクザが儲かる、という話に短略化してはならない。サカナを獲って売って暮らす人びと、港町で生きる人びと、サカナを食する私たち全員が本書に登場する不公正なシステムから何がしかの恩恵を享け、甘んじている。法整備や流通の改善、消費者も含めた意識改革は必要となろうが、金の成る木や法の抜け穴には〝破れ窓理論〟のようにズル賢い者たちが湧いてくる。
Fresh Speed社が始める「釣った魚をオークション売買」するFish Saleなど、いかにも密漁や越境売買が容易に想像できるサービスに思えるではないか。
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著者が前に出てくるのか少し鼻につくが、このような取材を実現させた力量はすごい。漁業の世界にはこんな裏側があるんだ、と驚く。特に北方領土とカニの関係を扱った章が印象に残った。根室のあの寂しげな雰囲気と一見マッチしないようだが、実はしっくりくる。
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> 鈴木智彦著『サカナとヤクザ』補稿
> http://yatasuzuki.hatenadiary.jp/
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「水産業界が変われないというなら、消費者に現状を知ってもらい、社会問題化する必要があります」と、後書きに東京海洋大学勝川氏の弁。まさにそのためのインパクト多大なる一冊。
闇金ウシジマくんで描かれてないのが不思議なくらいの搾取と暴力の闇。漁業はかつては原始的略奪産業だった、とあるが、日本では今でも原始的なままの部分が大きいのだろう。世界最大級のギャング組織であるヤクザと、事実上の下部組織である一部の卸・仲買がこれだけ深く根を張っていては、乱獲による漁獲高減少は「共有地の悲劇」のようなモラル的問題ではなく、取りつくして次のシノギという餌に目が行くまで避けられないだろうという諦念。買うやつがいるから獲るんだ(盗るんだ)、というもの言いには、そんじゃもう買わねえよ、と応え、ウナギだけではなく本書で上げられるた品目については当面消費を控えようという思いになる。
根っこを辿ると漁業権(日本にしかない)、大宝律令にまで遡り、GHQでも撤廃できなかったいうので根が深いなんてもんじゃない。
そして今や密漁の元締めは大手水産会社。昔に比べて搾取される人、犠牲になる人は確実に減っているのかもしれない。ただ、回復困難な水産資源が枯渇するだけだ。知らぬまま、あるいはうすうす感づきながらもそれを良しとするなら仕方ない。
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サカナ、サカナ、サカナ、魚を食べると、ヤクザ、ヤクザ、ヤクザ、ヤクザが儲かる♪
密猟、築地、北方領土からシラスウナギの密輸まで、福島原発に潜入取材をした鈴木氏の次のターゲットは密猟ビジネスだ。
日本でどれだけのアワビが密猟されているか、ある推定では日本で取引される45%、市場規模は40億円にあがる。ウニ、カニ、ナマコ、シラスウナギなどを合わせれば100億を超える。利益の割には捕まっても微罪であり、検挙するには丘に上がったところで機材と獲物が揃った現場を押さえるしかない。北海道や東北の港には密猟をシノギとした組が各地に存在している。
密猟品はどのように市場に流れるのか、ナマコは内臓を抜いてから塩蔵で中国に輸出される。ウニも加工が必要だ。アワビは仲介者にロンダリングされ市場に流される。流通過程では密猟品だと疑いはしても善意の第三者にとって正規品より安く買える密猟品は無視できない。密猟者にはヤクザの雇われ部隊もいれば不良漁師もいる。同様に加工屋にも仲買いにもそして築地の仲卸にも密猟品を扱うものはいる。鈴木氏は築地にバイトとして潜入し築地のアワビを一番売るカリスマから聞き出した。「ああ、(密猟アワビは)売られているよ」
「密猟が悪いっていっても、そうしないと需要に追いつかない。やりたくてやってるわけじゃない。みんな生活かかってんだ。」「業者の顔を札束で叩くような真似をする大企業も、消費者だって共犯だべ」業者の言い訳はどんな場合も似たようなものだ。
発電所のまわりは漁業権が設定されていないため密猟者の庭になっている。しかし最も広大な海域は北方領土だ。ソ連時代、スパイ容疑で拿捕されれば、ソ連で何が起こっても泣き寝入りだ、海岸から中間ラインまで一番近くでは2kmもない。根室の漁師は危険を覚悟で出漁し昭和56年末までに1200隻、8500人が拿捕され1/3の船が沈められた。同時期、情報提供の代わりに領海内での漁を黙認されたレポ船が登場する。ソ連が実効支配するが建前としては日本の海。ここでの漁をやめさせるにも適用できる法がない。昭和50年ごろにはここに暴力団が目をつけハイスピードで巡視船を振り切る特攻船を繰り出した。ソ連が実弾を撃つようになり特攻船は消え代わりにロシアの漁師が密猟したカニの密輸が始まった。
戦後、港では毎日のように賭場が立ちヤクザと漁師の距離は今よりもかなり近かった。前浜で獲れる獲物は住人の物という漁業権は日本独自のもので、網元や庄屋が独占していた。そこにヤクザが目をつけ癒着が始まる。沖仲仕や人足の手配から誰でも雇う築地市場まで密猟がなくてもヤクザが入り込む機会は多いのだ。暴力の港と呼ばれた銚子では市民が共産党よりも高寅一家に近かった。
日本の漁業問題を指摘し続ける東京海洋大の勝川教授が終わりにでこう述べている。「あまりにも地雷が多すぎて下手に突けない」漁業権から流通過程まで手を突っ込まないとヤクザの密猟はビジネスとして成立してしまうが、これを変えるには既得権を持つ関係者の多くが反対するのだろう。
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漁業と暴力団とのつながりを場所、魚種の観点から描いた本書。
暴対法施行以来いわゆるみかじめ料などの従来のシノギで稼げなくなった暴力団が様々な業態に手を伸ばしているとは聞いていたものの、有名なウナギの他にナマコ、マグロなど、希少かつ高級魚種にこれほどまで食い込んでいるのかと驚嘆を禁じ得なかった。シノギのほとんどは密猟だが、実際に夜の闇に隠れてシラスウナギ、ナマコやアワビの密猟に従事している末端の人間にまで取材していた。
資源管理の観点から警察など規制側も対策を講じているものの、食べたい消費者と量を確保したい企業がいる限り金になる密猟はなくならないだろうと感じた。
しかし台湾からのシラスウナギを規制して経由地である香港からの輸入を規制しないとは、そもそも漁業がほとんどない香港でシラスウナギが取れないだろうと考えればわかるだろうに理由があるのだろうか。