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商品説明
歴史の裏通りや路地を歩きたい…。ひたむきに時代を見つめ続けた著者による、九州から京都を中心にした旅エッセイ。連載前の構想を綴った「葉室メモ」も初公開。『朝日新聞』西部本社版ほか掲載に加筆し書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
「歴史の大きな部分ではなく、小さな部分を見つめることで、日本と日本人を知りたい」そんな思いに突き動かされ、九州から京都を中心にした旅エッセイ(朝日新聞西部本社版連載)の単行本化。西郷隆盛、坂本龍馬、木戸孝允をはじめとする幕末の志士から、遠藤周作、島尾敏雄などの文豪まで、幅広い歴史的事実の背景を深く読み解く。同時に、著者が発表してきた作品の裏側も見ることができる珠玉のエッセイ集。連載開始前に著者が記した梗概を7ページにわたって特別収録。新聞連載時に掲載された写真の他、取材中のスナップショットも収録した、葉室史観の集大成となる一冊。【本の内容】
著者紹介
葉室麟
- 略歴
- 〈葉室麟〉1951〜2017年。北九州市生まれ。西南学院大学卒業。「銀漢の賦」で松本清張賞、「蜩ノ記」で直木賞、「鬼神の如く」で司馬遼太郎賞を受賞。
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紙の本
50作目の記念となる滋味あふれる一冊
2022/05/26 02:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
一部では葉室版の「街道をゆく」であるとも
評されている紀行作品です。
訪問地は、いずれも西日本である以上、
著者にとって深い思い入れのあるところばかり
なのでしょう。それは行間からも伝わってきます。
紙の本
葉室麟さんの最後の旅
2019/01/05 08:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
葉室麟さんが亡くなったのが2017年12月だから、もう1年が過ぎた。
亡くなったあとの2018年にも何冊か新しい本が出版されたから、葉室さんがいないこと自体が嘘のようにも感じることがある。
この紀行文も2018年11月に出て、初出となった朝日新聞の連載の日付を見ると亡くなったあとも連載が続いていたことがわかる。
もしかしたら、葉室さんはまだどこかで旅を続けているのではないかしら。
「旅に出ようと思った。」と、葉室さんはペンをとった。
多少は尊敬する作家司馬遼太郎さんの名作紀行文『街道をゆく』を意識していたかもしれない。
だから、続けてこう書いた。
「遠隔地ではない。今まで生きてきた時間の中で通り過ぎてきた場所への旅だ。」
おそらく司馬さんのように自分は全国の街道を歩くことはできないが、最も自分の身体に合った場所を歩くことで、司馬さんとは違った紀行文が書けるのではないかと思ったかもしれない。
もし命が尽きなければ、歩いたところはもっと広がっただろうが、歩けたのは小倉、福岡、長崎、鹿児島。荒尾、柳川、奄美、下関、沖縄、水俣、熊本と、ここに書けなかったところも含め、葉室さんがこよなく愛した西国といえる。
旅の最初に「これからの旅で過去であり、未来でもある風景を見たいと思っている」と書いた葉室さんはまたこんなことも綴っている。
「詩を読み、人の心が動くとき、世界が変わる。今は、そんな詩人が求められている時代だ。」
きっと葉室さんは司馬遼太郎さんが詩人だと気がついていたに違いない。そして、自身もまた詩人であらんと願っただろう。
紙の本
深い余韻
2018/12/15 16:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
残念ながら葉室麟の小説は数冊しか読んでいないが、その世界には共感している。そこで小説を読む前にこの紀行集を読んでみた。
この本は司馬遼太郎の「街道をゆく」につながる葉室麟版の歴史紀行集であり、訪問先は九州、沖縄など西国が中心となっている。明治維新以降でも日本の歴史の主要舞台となっている地域であり、読み進むにつれ味わいが深くなる。
大半が文字数の制限がある新聞連載を編集しているので各編とも比較的短編だが、簡潔な文章で読みやすい。が、余韻は奥深い。