フィンランド留学体験記
2020/03/29 16:05
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投稿者:Totto - この投稿者のレビュー一覧を見る
フィンランド語の入門書ではなく、著者のフィンランド留学体験記です。
中学生の頃、図書室で見つけたのがきっかけではじめて読み、最近になって購入して再読しました。
ハートフルなエッセイなので、楽しく読むことができると思います。
行って見たいなヘルシンキ
2019/07/19 23:15
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投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名なエッセイ集らしいが、全く知らなかった。店頭で見かけ、題名に惹かれて読了。面白い。50年近く前のエッセイだが、世代が近いせいかとても共感する。ヘルシンキも今はもう少し都会なんだろうけど。行って見たい国だよな。何度も再刊されているのも納得。語学の世界にも面白い人が多いな。
高校時代のあこがれ
2019/07/14 23:46
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
想像でしかなかったフィンランド。そんな遠い外国での留学生活。とてもワクワクしながら読んだのを覚えています。できるなら一度行ってみたい。大人の今なら叶う夢です。
外国語を学ぶとは?
2019/05/10 15:32
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投稿者:tolk - この投稿者のレビュー一覧を見る
フィンランド語の辞書もない1970年代にフィンランドに留学した著者の留学記。
外大生をしていた遠い昔、課題図書で猫の言葉社より刊行された物を読んでいたので、懐かしく思い、購入しました。
内容は今読んでも全く古く感じません。
フィンランド語でわからない言葉があっても、すぐに日本語で意味がわかるような本や辞書がないので、理解するまでに今では考えられない苦労があった。でも、それを乗り越えたからこそ得られる喜び。それは、グーグル翻訳が蔓延してしまった現在ではほとんど得られなくなったものかもしれません。
私が特に気に入ったのは、190ページのスネルマンの標語「我々はもはやスウェーデン人ではない。さりとてロシア人にはなりたくない。かくて我々はフィンランド人であろうぞ」。これは、フィンランドのヨーロッパでの立ち位置を的確に表現していると思う。
また、192ページの「言葉はパスポートを持たないで簡単にへ行くことができるらしい。」。
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作者さん、感受性が豊かで想像力が豊かで、何より真面目な人なんだなあという印象。こうやって知らない国に打ち解けてゆけるのはとてもスゴいと思う。
「フィンランド語は猫の言葉」という同タイトルのフィンランド語で書いたという作文、どんな内容なのか読んでみたい。フィンランド語が読めたらなあ。
あ、フィンランド語の会話を聞いてみたら良いのかな?聞いてみようかな。森と湖の国のお話。
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語学を学ぶ人のエッセイってあまりない? あるかもしれないけど初めて読んだ。国に興味はあるけど言語を学ぶ程ではない私にちょうど良かった。フィンランドの文化にわくわくした。ちょっと他の文献の引用が多いかなー。
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海外体験、言語学に興味がある人なら、より楽しく読めると思います。
何十年も前に書かれてるのに、古くささを感じないことに感動しました。海外体験エッセイなのに、なんでだろう。。。
たまには、ブラジル以外の国も読んでみるといいもんだなぁと思ったので、コロナで海外いけないのでので、読書で海外旅行したいと思います。
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言語習得には果てがない。ダラダラ続く上り坂を永遠に登るようなものだと思う。ラクになることはないんだろうなと観念しながら進む。
言語学も文学も音声学も、どこかの教科と同じように「一体何の役に立つのか」と問われる機会は多い。ただ、言葉の裏には歴史があり、文化がある。人間として生きている以上、切っても切り離せない複雑な繋がりを、豊かに、残酷にしっとりと含む。
70年代の留学は現在と状況は大きく異なるだろうが、言葉を学ぶ人たちの想いはいつの時代も変わらないのだと感じながら、フィンランドの厳しく愉快な生活を思った。
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学生時代、英語ですらいまいち理解できずにいた自分からすると、稲垣さんの向学心は凄い、としか言いようがない。
辞書すら無いような言葉を修得するためにその国へ乗り込んでいく行動力も、凡人は「奇人変人」の領域とみる。
フィンランド語の難解さも、軽快な日々の出来事を織り混ぜた巧みな文章でとても興味深いものに思えた。
一番印象に残ったのは、周囲の魅力的な人々と楽しそうに過ごす留学生活。
人が好きだから、言語を学び、人の輪を拡げ、人と繋がっていく。
素敵な人だと思った。
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海外旅行はまだ一般的はなく、「北欧」というフレーズもまだメジャーではなかった1970年代、フィンランドへ留学した女子のエッセーです。
1981年に出版されて以降、今も読み継がれているとても楽しいエッセーです。フィンランドの素敵な留学生活とフィンランド語についていろいろと書いてあります。
「海外適応の時間的経過」について、フィンランドで食べるじゃがいもの味の変遷を例におもしろおかしく記載してあります。海外で暮らしていくと、現地の味にどのようにして順応していくのかよくわかりました。
フィンランドで相槌をうつ時に「ニーン」という言葉を使うそうです。著者の稲垣さんによるとこの「ニーン、ニーン」という言葉が猫の言葉に聞こえるとのこと、カモメ食堂を見直してみましたが・・・わかりませんでした。次回、フィンランドに行った際には、聞いてみようと思います。
もし学生時代にこの本に出合っていれば、フィンランドを旅したかも??とか、留学したらこんなキャンパスライフが待っているのか??などいろいろと妄想が広がってしまいます。
フィンランドへ留学を考えている方には、ぜひおススメの一冊です。
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大相撲では琴風と栃赤城が注目され、友人からはYMOのカセットテープが送られて来る70年代後半にヘルシンキ大学に留学した著者によるエッセイ。
フィンランド語を学習する苦労に混じり、フィンランド人の生活、気質、街の様子、白夜の様子など盛り沢山な内容。
定番エッセイ集として版を重ねている模様。
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フィンランド語学留学を題材としたエッセイ。細かい言語の説明は正直ほぼ読み飛ばしたが、エピソードや言い回しが明るくコミカルでとても面白い。また今でこそ遠い国のフィンランドの様子も調べればわかるのだろうが、40年以上も前となると、この本でしか当時のその様子は得られないのではないだろうか。何度も新装版が出るのも納得の一冊。
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先日読んだ津村記久子の『枕元の本棚』でも紹介されていたので、積読棚から順番を繰り上げて読んでみました。
最近の話なのかと思ったら、もう40年も前に出版された本が、何度目かの出版社のお引越しで出版されたものなんですね。
つまり従来から相当読まれている本なんですね。ふむふむ。
のっけから「解体新書」をなぞらえているように、手がかりの少ないフィンランド語の学習はとても大変だったと思います。
が、それを感じさせないユーモアが、とにかく愉快。
「大変だ~」「全然わからん~」と言いながら、着実にフィンランド語をものにしていく姿は、読者に勇気を与えるのではないでしょうか。
実は私、高校生の時に半年ばかりフィンランド語を習っていましたので、ちょっとは音読ができます。
が、意味は全然分かりません。
何とか格とか何とか格とか、とにかく文章構成が日本語と全然違うので、もうちんぷんかんぷんだったのです。
それでも、楽しくかつ意欲的に学習できる人が、何かを為す人なんだなあ。
見習おう。
文章も視点も面白いのですが、一点だけ。
ひとつのパラグラフに複数のトピックが書かれているので、いったいこれは何について書いているんだ?と混乱する部分が何か所かありました。
頭のいい人特有の、話が走りすぎるってやつですね。
これは最初の出版の時に、編集の人が何とかしてほしかったな。
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「電子書籍がセール価格になっていた」「最近気になってるフィンランド」「表紙がかわいい」と三点セット揃ったので買って読んだ。著者稲垣美晴さんは1952年生まれということで私からするとだいたい親世代。1970年代終盤、東京芸大(芸術学)在籍中にフィンランドへ留学したさいの、語学習得奮闘記。フィンランドに魅せられたきっかけは音楽、芸大生としての研究テーマはフィンランド美術史、と書いてあったはずだが、ヘルシンキ大学では言語学で学位をとることにしたようで(そのあたりの細かい経緯は書いてあったかもしれないけど忘れた)、こんなとっつきやすげな、そして実際ユーモア溢れる楽しいエッセイにしては、格変化やら構文やら母音と子音の種類やら、フィンランド語の説明となると本格的である。
最後の章で「フィンランドへ行こうと思ったきっかけは舘野泉さんの紹介する音楽、特にパルムグレンのピアノ協奏曲『河』」と出てきて、パルムグレン!私が最近フィンフィンしてるのはまさにパルムグレンきっかけなので、あいや~引き寄せるもんだなあと驚いた。
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フィンランド語と格闘する作者の苦闘ぶりが軽いタッチで楽しく描かれています。でも、一つの言語を学ぶのに、そこまで、突っ込んでいくものなのかと、作者の敢闘精神には驚いてしまいます。一方で、ヘルシンキ大学では、70年代から言語学という切り口でフィンランド語が学べる体制があったことも少し驚きました。