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大衆の反逆 (岩波文庫)
スペインの哲学者による痛烈な同時代批判の書。自らの使命を顧みず、皆と同じであることに満足した大衆は、人間の生や世界をいかに変質させたのか。「フランス人のためのプロローグ」...
大衆の反逆 (岩波文庫)
大衆の反逆
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商品説明
スペインの哲学者による痛烈な同時代批判の書。自らの使命を顧みず、皆と同じであることに満足した大衆は、人間の生や世界をいかに変質させたのか。「フランス人のためのプロローグ」「イギリス人のためのエピローグ」も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセット(一八八三─一九五五)による痛烈な時代批判の書。自らの使命を顧みず、みんなと同じであることに満足しきった「大衆」は、人間の生や世界をいかに変質させたのか。一九三〇年刊行の本文に加え、「フランス人のためのプロローグ」および「イギリス人のためのエピローグ」も収録。(解説=宇野重規)【商品解説】
目次
- 凡 例
- フランス人のためのプロローグ
- 第一部 大衆の反逆
- 一 密集の事実
- 二 歴史的水準の上昇
- 三 時代の高さ
- 四 生の増大
- 五 一つの統計的事実
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紙の本
大衆とは何か
2020/04/18 11:04
13人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代は大衆社会である。ポピュリズムを利用しようとする政治家、中国のように大衆をコントロールしようとする共産党。大衆は非理性的な性格を持つが、自己の利益について敏感である。一歩間違えると権力者の座も奪いかねない。本書は、そういう大衆についての古典的名著である。
紙の本
原著にもあたらずに、数頁の解説を読んだだけで理解できてしまうほど易しくも甘くもない本
2022/09/13 17:02
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちくま学芸文庫でも、中公クラシックスでも
白水Uブックスでも出ているこの作品の新訳を、
敢えて出そうとしたことに、訳者の佐々木氏の
強い意気込みを感じます。
スペイン語文献の邦訳書が充実しているとは
言い難い岩波文庫の収録書目の中で、
きらりと光る一冊。
紙の本
欲望とか無意識的行動とか。
2021/08/02 16:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大衆や、貴族という単語を用いたことと、少しきつめの物言いによって、誤解を受けやすいであろう本の新訳。
ここで指摘されていることは、第二次大戦前、スペイン内戦前夜のヨーロッパなのだが、解説にもあるように、今の日本や、そのほかの国々、ネット社会に蔓延している物事を、明確に捉え、驚くほどリアルである。
満足しきったお坊ちゃんたちの中で、満足しきったお坊ちゃんとして、私たちは生活している。
私たちは現実を見て、歴史を知らなければならない。
紙の本
日本のリベラルがんばれ
2020/07/26 11:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ottoさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
オルテガの定義は以下のとおり
庶民:地域に密着、根がある。
大衆:根なし草、鰯の群れ、慢心した坊ちゃん、
他人と自分が同一だと思うことに苦痛を感じない⇒平均人
逆に異質な人に対する嫌悪感、排他性がある。
リベラル(寛容)多数の異質な他者を認める、敵と共に生きる、反対者と共に統治する。
近代化は工場労働者として大衆が現れることにより始まった。大衆の本質は変わらないが、日本のリベラルの人たちはこの定義からすると変質してしまったようだ。だから自称リベラルとよばれるらしい。