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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2020/05/20
  • 出版社: 中央公論新社
  • サイズ:20cm/240p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-12-005306-1

紙の本

持続可能な魂の利用

著者 松田 青子 (著)

無職になった30代の敬子は、男社会の闇を味わうも、心は裏腹に男が演出する女性アイドルにはまっていく。敬子は思いがけずこの国の“地獄”を変える“賭け”に挑むことに−。『アン...

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持続可能な魂の利用

税込 1,650 15pt

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商品説明

無職になった30代の敬子は、男社会の闇を味わうも、心は裏腹に男が演出する女性アイドルにはまっていく。敬子は思いがけずこの国の“地獄”を変える“賭け”に挑むことに−。『アンデル 小さな文芸誌』他連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

この国から「おじさん」が消える――

会社に追いつめられ、無職になった30代の敬子。
男社会の闇を味わうも、心は裏腹に男が演出する
女性アイドルにはまっていく。新米ママ、同性愛者、会社員、
多くの人が魂をすり減らす中、敬子は思いがけず
この国の“地獄”を変える“賭け”に挑むことにーー

女性アイドルに恋する三十女の熱情が、日本の絶望を粉砕!
著者初長篇にして最強レジスタンス小説。


和田彩花(アイドル)感激
小さな叫びでこの世界のバランスは整えられる! 私は勇気をもらった。

幾原邦彦(アニメーション監督)仰天
その革命が見える者は勇気を得られ、
見えぬふりを生きる者は吐き気を催すだろう。
あなたはどっちだ?
【本の内容】

著者紹介

松田 青子

略歴
〈松田青子〉1979年兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業。著書に「スタッキング可能」「英子の森」「ワイルドフラワーの見えない一年」など。

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評価内訳

紙の本

こうだったかもしれない「私」がいる

2021/04/27 17:03

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みよし - この投稿者のレビュー一覧を見る

ここ数年、ジェンダー論に注目が集まっている。
注目が集まっているというか、ポピュラーな概念として受け入れられ始めている。
そんな中で生まれたこの小説が、たくさんの人に読まれるといいと思う。
セクハラ被害で職を失った女性、元アイドルとして消費されていた女性、バッグにスタンガンをしのばせている女性、どの登場人物も「私」だ。
言語化できなかった「私」の言葉がここにある。

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紙の本

「おじさん」とはつまり概念。

2020/09/01 17:23

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「おじさん」の視線にを感じず生きることは可能だろうか。女性は年齢に関係なく、多分男性だって既成の枠の強固さに、息苦しい思いをしているはず。
 セクハラを訴えても勘違いだと鼻であしらわれ、痴漢撃退グッズを持ってもっていると知られれば自意識過剰とからかわれる。どうして真剣な怒りに気付かないでいられるの!
 若い女性ばかりのアイドルグループの活動とクロスしながら、問題解決の糸口を。

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紙の本

おじさんは絶滅する

2023/04/07 11:13

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:天使のくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

松田青子の初の長編である。あいかわらず、ストレンジな話である。
 『スタッキング可能』以降、男性社会との感覚のずれという形で、そのストレンジさを描いてきたといえる。そして、この作品では、おじさんと若い女性という対比で、そのことが示される。なんといっても、エピグラフからして、「少女革命ウテナ」である。
 続いて、最初のシーンは、おじさんから少女たちが見えなくなるという現象が起きる。少女にとって有害でしかないおじさんから見えなくなるというのは、なかなか理想的なことなのだろう。
 ところが、話はそう単純ではない。主人公の敬子が日本に戻ってきてはまるのは、欅坂46なのだから(いちおう作品の中では、固有名詞は示されていないけれど)。欅坂46は、秋元康がつくった女性アイドルグループの1つ。AKB48に代表されるこれらのグループは、まさにおじさんによってつくられた商品であり、実際のところ、持続可能どころか魂は消費されている、とでも言っておけばいいのだろうか。そうであるにもかかわらず、笑わないアイドル、とりわけセンターの平手友梨奈(という固有名詞ではなく、××となっているけれど)にひかれていき、コンサートにまで足を運んでしまう。そこには、おじさんによってつくられたものであるにもかかわらず、おじさんを裏切るような存在になっていく痛快さがあるのだろう。
 ちょっと話はずれるように思われるかもしれないけれど、女性の生きにくさの事例の1つは満員電車での痴漢による被害だ。実害だけではなく、男性社会の痴漢被害に対する思いやりのなさというのも問題だ。という話は、ツイッターにはいっぱいアップされているのに、痴漢の被害にあいやすいような制服を強制しているということに対しては、あまり批判されていないような気がする。というか、あまりにもあたりまえ化しているものは批判されないのだろうか。学校は痴漢の共犯者なんじゃないか、と思うのだけれども。という点では、松田はこの作品の中で制服についてもしっかり批判している。欅坂46もまた、制服をしっかり着ているのに。AKB48と同じようでいて、しっかり逆転させている存在になっているということか。
 結論はというと、おじさんは絶滅していく。まあ、どんなふうに絶滅するのか、女性の持続可能な魂の利用はどうなるのか、というのはまあふせておくけど。

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紙の本

おじさんに焦点を当てたSF

2021/09/23 19:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

松田青子さんらしさ全開の、現代社会に対する皮肉が効いた社会派SF。
この世から「おじさん」的マインドを持つ人類を消し去り、自由な女性が革命を起こす大筋のストーリーがSFの枠に見事に収まってる痛快さがある。「おじさん」マインドは容姿性別に関係ないって考え方も良い。

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2020/07/08 18:33

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2020/05/22 19:32

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2020/09/13 21:38

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2020/06/12 14:37

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2020/06/24 20:16

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2020/07/09 21:49

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2020/07/11 21:13

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2020/07/12 23:42

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