「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/07/08
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:20cm/429p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-12-005447-1
読割 50
紙の本
身もこがれつつ 小倉山の百人一首
著者 周防 柳 (著)
【中山義秀文学賞(第28回)】歌壇で頭角を現した藤原定家。朝廷権威を回復したい後鳥羽院は、将軍・源実朝への和歌の指南を定家に命ずるが…。史実をきらびやかに描きながら、「百...
身もこがれつつ 小倉山の百人一首
身もこがれつつ 小倉山の百人一首
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
【中山義秀文学賞(第28回)】歌壇で頭角を現した藤原定家。朝廷権威を回復したい後鳥羽院は、将軍・源実朝への和歌の指南を定家に命ずるが…。史実をきらびやかに描きながら、「百人一首」の謎を解き明かす長篇。『BOC』連載に書き下ろしを加え書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
作家・椹野道流さん、おすすめ
「歌で世を識り、歌で戦い、歌で愛を編む。
雅な男たちの熱き血潮!」
平安時代の最高権力者・藤原道長に連なる藤原北家ながら傍流の御子左家は、歌壇ではそれなりの実力を発揮しているものの、公家の出世レースではパッとしない家柄。当家の次男に生まれた藤原定家は、病由来の難聴を克服し、侍従時代の同僚で親友の藤原家隆らとともに『新古今和歌集』の選者を務めるなど、歌壇でめきめきと頭角を現す。鎌倉幕府に押され気味の朝廷の権威回復を狙う後鳥羽上皇は、そんな定家に、三代将軍・源実朝に京への憧れを植え付けるため「敷島の道(和歌)」を指南せよと命ずる。後鳥羽の野心は肥大し、ついには倒幕の兵を挙げんとするが……。
知らぬ人のいない「小倉百人一首」には、なぜあの100首が選ばれたのか? 同じく藤原定家選の「百人秀歌」より1首少なく3首だけ異なる理由とは?――「承久の乱」前後の史実をきらびやかに描きながら、その謎を解き明かす。
【目次】
一の章 還御の噂
二の章 いとしの友よ
三の章 菊花の王
四の章 はかなき鎌倉将軍
五の章 勅勘と大乱
六の章 嵯峨山荘の障子和歌
附記【商品解説】
著者紹介
周防 柳
- 略歴
- 〈周防柳〉1964年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。「八月の青い蝶」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「逢坂の六人」「虹」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
藤原定家と歌人そして武家と公家の争い
2021/08/25 11:26
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は周防の描く平安時代の歌人の世界である。具体的に言えば藤原定家の一生をその周囲にうごめく人々の姿とともに描いている。定家といえば歌人の頂点に立っていた貴族であるから、本書にも和歌がふんだんに登場する。和歌といってもわれわれに最もなじみの深い和歌である。すなわち、百人一首がその中心となる。
周防は以前の作品の中にやはり歌人であった紀貫之を主人公にしたものがあった(『逢坂の六人』)。これは貫之が古今和歌集の編纂を命じられた話を取り上げたものであった。名前だけは聞いたことのある平安時代の歌人が、大変身近に感じられる描き方で、個性豊かな歌人たちが面白かった。
本編もその続編と考えてよいが、やや時代が後になり、歴史的な事変なども加えられており、歴史を語る小説としても面白い。その最たるものが鎌倉将軍の登場である。それは源実朝である。実朝は金槐和歌集という歌集を編纂している歌人である。あえなく身内に暗殺されてしまうが、和歌における定家の弟子でもあった。時代が下り、もう一人の主人公である後鳥羽上皇も本書のスターである。
しかし、この後鳥羽院も彼我の軍事力を見誤り、承久の変をおこして流人となる。この時代としてはかなりの激変で、いよいよ武家が内裏を支配する時代の到来を実感させたわけである。そういえばNHKの大河ドラマ『鎌倉殿と十三人』スタートまで間もなくとなった。そちこちで話題を耳にするので、プロモーションも盛んなのであろう。本書はその全体を知るには最適かもしれない。
ストーリーの軸としては定家、後鳥羽院、定家の親友である藤原家隆の三角関係の変遷がつづられている。さらに歴史的な変事が絡まり、和歌中心のストーリーのはずであるが、和歌以外でも十分楽しめるものとなっている。周防は現代ものも書いているが、本書や時代ものの作品が抜群に面白い。シリーズ化して欲しいと思う。
電子書籍
こういうの
2021/11/12 07:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても大好きである。恥ずかしながら、まだ百人一首は、全部は覚えていないので、この本から、いろんな物語を知って少しでも新しい歌を覚えていければと思う。
紙の本
身もこがれつつ
2021/09/29 21:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの雰囲気をとても感じる内容で、楽しめた。表紙から赤い色が印象的で、百人一首の時代に自然と導かれる感じがした。
紙の本
うた
2021/09/29 22:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
うたの世界を楽しめる。しかし、文字がびっしりある感じで、ページの余白が少なく、読みにくさを感じた。これ以上厚くなるよりは持ちやすいと思うが。
電子書籍
百人秀歌との違い
2022/08/14 22:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ藤原定家の選なのに、小倉百人一首と、百人秀歌は、微妙に違っています。その理由は……。なかなか、深い!その藤原定家は、難聴なのに、藤原家隆らとともに新古今和歌集を編纂していますし……。真実か否かは、別として。