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アリスが語らないことは (創元推理文庫)
大学生のハリーは、父親の事故死を知らされる。刑事によれば、転落する前、父親は頭を殴られていたという。しかし継母アリスは事件について話したがらず、ハリーは疑いを抱く。これは...
アリスが語らないことは (創元推理文庫)
アリスが語らないことは
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商品説明
大学生のハリーは、父親の事故死を知らされる。刑事によれば、転落する前、父親は頭を殴られていたという。しかし継母アリスは事件について話したがらず、ハリーは疑いを抱く。これは悲劇か、巧妙な殺人か?【「TRC MARC」の商品解説】
ミステリにとてつもない衝撃を求める、あなたへ。
〈このミステリーがすごい!〉海外編第2位
『そしてミランダを殺す』の著者が贈る最高傑作!
大学生のハリーは、父が崖から転落して死んだと知らされる。実家に戻ると、美しい継母アリスが待っていた。刑事の話では、父の死体には殴打の痕があった。ハリーはアリスと話し合うが、その態度に違和感を覚える。これは事故か、仕組まれた死か? 過去と現在が入り交じった2部構成で描かれ、ある場面で読む者の予想をはるかに超えた展開が訪れる。『そしてミランダを殺す』の著者の恐るべき筆力を堪能できる圧巻のサスペンス!【商品解説】
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紙の本
過去が現在に追いつく時。
2022/03/14 00:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在とは過去が堆積したものに過ぎない。
過去からは何人たりとも逃れられないのだ。
本作は、そんな過去と現在の関係性を巧みに活かしたミステリーである。
大学卒業間近の青年ハリーは父の訃報を知らされ、帰郷する。
実家で彼を待っていたのは継母アリス。
父よりも随分と若いこの継母に対し、ハリーはやましい感情を抱き懊悩する。
そんなハリーの葛藤と父親の死について描かれていくのが現在のパート。
一方、過去のパートでは少女時代のアリスが描かれている。
自身の母親にうんざりし常に倦怠感を身にまとっているアリスは、どうも現代パートの彼女と結びつかない。
この抑制された違和感こそが、物語の核でもあり推進力でもある。
現代と過去、それぞれのパートにおいてそうした小さな綻びや不穏さが滲み出ており、張り詰めた空気が常に漂っている。
また現代と過去が繋がりが一向に見えてこない、もどかしさも物語のリーダビリティとして見事な役割を果たす。
得体の知れない不穏さと些細な違和感。
それら点と点が繋がった時、上記したように現在は過去から逃れられないことを痛感するはずだ。
そしてミステリー要素以外にも本作には特筆に値すべき点がある。
それは、登場人物たちが抱える孤独だ。
誰もが誰かを求め結ばれたしても、いつかそれには終わりがやってくる。
そしてまた新たな誰かと出会い、といった風に幾度となく孤独から逃れようとしても、それは決して消えることなどない。
登場人物たちは皆、その事実を心の奥底で知っていたのではないか。
そう思ってしまうほどに本作の根底からは、凪のような寂寥感や諦観が感じ取れる。
孤独がもたらす寂寥感や諦観が積み重なった結果、私たちにどのような影響を及ぼすのか。
孤独と過去の重みが人を狂気に駆り立てるのか。
見事なプロットと確かな人物描写を兼ね備えた本作は、ミステリー好きなら満足すること間違いないだろう。
紙の本
繰り返される歴史
2023/10/21 19:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
良質なサスペンスミステリーでした。過去と現在に登場しているアリスは、果たして同一人物なのか?おそらくこの物語を読むと、誰もがまず、そのことを思うと思います。これは、過去と現在のシーンで繰り返される構成の妙といったところ。また歴史は繰り返すというのも、この本のテーマの一つ。最後まで読むと、アリスと一緒に長く生きてきたような気になりました。
紙の本
色々と気持ち悪い
2022/02/15 13:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きり - この投稿者のレビュー一覧を見る
感情移入できる登場人物が一人もいなくて、事件の真相があきらかになっても(一応「そういうことか」と驚く)、結末を迎えてもすっきりしない、なんとなくイヤミス感がある作品でした。
「そしてミランダを殺す」が好きすぎたので、ピーター・スワンソンのその後の作品にはかなり期待してしまうのですが、個人的には今のところ
ミランダ>アリス>ケイト
です。