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紙の本
あの夏の正解 (新潮文庫)
著者 早見 和真 (著)
2020年、新型コロナ拡大により春のセンバツに続いて夏の甲子園も中止。夢を奪われた強豪校の球児と指導者は何を思い、どう行動したのか。未曾有の試練に直面した人々に迫るノンフ...
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商品説明
2020年、新型コロナ拡大により春のセンバツに続いて夏の甲子園も中止。夢を奪われた強豪校の球児と指導者は何を思い、どう行動したのか。未曾有の試練に直面した人々に迫るノンフィクション。【「TRC MARC」の商品解説】
2020年、新型コロナ感染拡大により春のセンバツに続いて夏の甲子園も中止。愛媛県の済美と石川県の星稜、強豪2校に密着した元高校球児の作家は、選手と指導者に向き合い、〝甲子園のない夏〟の意味を問い続けた。退部の意思を打ち明けた3年生、迷いを吐露する監督。彼らは何を思い、どう行動したのか。パンデミックに翻弄され、日常を奪われたすべての人に送る希望のノンフィクション。【商品解説】
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コロナ禍で何もかもが違った2020年の夏。その時、高校球児や指導者はどう受け止めたのか
2024/02/15 17:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍で県大会予選も含め全国高等学校野球選手権大会が中止された2020年。当時の高校球児や指導者がその状況をどう受け止め、いかに折り合いをつけて最後の夏を過ごしたのかを辿るノンフィクションで、愛媛県済美高校、石川県星稜高校が舞台となっています。
甲子園という絶対的な目標が無くなった段階で、何を目指して厳しい練習をするのか。「みんなで厳しい練習を乗りこえた、自分たちはここまでやり切ったという経験は、甲子園よりも大切だ。だから一人も辞めさせない」という指導者もいれば、「甲子園という目標がなくなって、野球は高校までと決めている生徒が他の目標を定めたのなら、辞めるのは止められない」という指導者も。
予選の代わりに開催される代替大会について、1,2年生を含めたベストメンバーで臨むのか、”最後の夏”が無くなった3年生主体で臨むのかという問題に対し「全国制覇という目標が無くなったからといって、最後に楽しいだけの野球はしたくない」と考える選手もいれば、「この一球を落としたら甲子園に行けなくなる、という緊張感がなくなって、純粋に野球が楽しくなった」という選手もいます。
コロナ禍になって、社会全体でも感染対策をはじめ「これが正解」といったように簡単な答えの出ない問題が山積しました。「何が正解か」よりも「どう考えてその結論に至ったのか」が一層重要だと感じるのですが、まさに2020年の高校野球が全く同じ構図に直面していたように感じます。
著者は球児たちに「こうあるべき」といった答えを決して強要したり、誘導することなく、しかし「考えること」を求めて対話を重ねています。『ぼんやりとそういうものだと流される事で違和感を消すことができる中で、流されることを拒んで欲しい』と願って引き出された彼らの言葉は、これからもコロナ禍で生活をする私達にとっても大変示唆に富んだ内容であるように感じました。