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紙の本
雲を紡ぐ (文春文庫)
著者 伊吹 有喜 (著)
【高校生直木賞(第8回)】壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか? 羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布」ホームスパンをめぐる、親子三代の心の糸...
雲を紡ぐ (文春文庫)
雲を紡ぐ
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商品説明
【高校生直木賞(第8回)】壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか? 羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布」ホームスパンをめぐる、親子三代の心の糸の物語。スピンオフ「風切羽の色」も収録。〔2020年刊の増補〕【「TRC MARC」の商品解説】
壊れかけた家族は、もう一度、一つになれるのか?
第8回高校生直木賞(2021)受賞作!
羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。
いじめが原因で学校に行けなくなった高校2年生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショール。
ところが、このショールをめぐって母と口論になり、美緒は岩手県盛岡市の祖父の元へ行ってしまう。
美緒は、祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。
一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。
「時代の流れに古びていくのではなく、熟成し、育っていくホームスパン。
その様子が人の生き方や、家族が織りなす関係に重なり、『雲を紡ぐ』を書きました」と著者が語るように、読む人の心を優しく包んでくれる1冊。
文庫版特典として、スピンオフ短編「風切羽の色」(「いわてダ・ヴィンチ」掲載)を巻末に収録。
文庫解説・北上次郎【商品解説】
不登校になった美緒は、盛岡の祖父の元へ向う。羊毛を手仕事で染め紡ぐ作業を手伝ううち内面に変化が訪れ…。家族の再生の物語。【本の内容】
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感動作
2022/09/06 12:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめが原因で学校に行けなくなった美緒。ある日、美緒の大事にしていた赤いショールがなくなった。母に捨てられたと思った美緒は母と電話で口喧嘩し、祖父のいる岩手の盛岡へ向かう。美緒は岩手山をはじめとした自然に感動し、祖父の家で仕事を手伝いう生活が始まる。糸から作られる様々な色を見て美緒は自分でも何かを作りたいと感じ、自分で機を織り始めるが・・・・・。
祖父と両親と美緒に糸が紡がれてよかったですね。両親が離婚せず家族もバラバラにならず済んで安心しました。両親も一緒に盛岡でホームスパンの仕事をすればもっと良かった気もしますが、両親と美緒はどこに住んでいても紡がれた糸で繋がっているということですね。
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再生
2023/05/30 14:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん岩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美緒、父母、母方の祖母、父方の祖父母、夫婦や親子三代それぞれの紡ぎ直しの物語。
美緒の成長、工芸の厳しさと温かさ、岩手での色や匂い音に温度そして味、五感が刺激される大好きな作品ですが、やはり何度読んでも美緒の母とその母親(美緒の祖母)の関係が呪いのようでそこだけは辛い。
「美緒」の名前を思いながら装画とタイトルを見ていると、大きな羊に囲まれた女の子が一生懸命に紡いでる姿が浮かぶ。
スピンオフ、ゆっくりと力を貯えてきた太一の巣立ち、美緒の数年後を読みたい欲が膨らみます。がっつりじゃなくていいのです。どこかでほんの少し…。