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人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版 (ちくま文庫)
著者 吉川 浩満 (著)
主体性と合理性が切り崩された先にある「人間」はどのように定義されるのか−。人間にかかわる新しい科学と技術を通して、現在生じている人間観の変容について考察する。近年の諸論考...
人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版 (ちくま文庫)
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商品説明
主体性と合理性が切り崩された先にある「人間」はどのように定義されるのか−。人間にかかわる新しい科学と技術を通して、現在生じている人間観の変容について考察する。近年の諸論考を増補し、対談・鼎談を追加。〔初版:河出書房新社 2018年刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
主体性と合理性が切り崩された先の「人間の定義」とは?「当代屈指の読書家による細密で浩瀚なキーコンセプトガイド」(東浩紀)を文庫化 解説 大澤真幸東浩紀氏、大澤真幸氏、國分功一郎氏、絶賛!!【内容紹介】コペルニクス、ダーウィン、フロイトによって三度自尊心を傷つけられた人類は、進化と認知にかんする諸科学によって、いま四度目の試練に直面している。主体性と合理性が切り崩された先にある「人間」はどのように定義されるのか──。文庫版では近年の諸論考を増補し、稲葉振一郎、大澤真幸、橘玲、千葉雅也、山本貴光との対談・鼎談も収録。解説 大澤真幸【商品解説】
目次
- 0 ─ 1 まえがき 0 ─ 2 序章:人間(再)入門のために ─ 1989/2019/2049 1 認知革命1 ─ 1 ヒトの過去・現在・未来 ─『サピエンス全史』とともに考える 1 ─ 2 合理性のマトリックスとロボットの戦い ─認知と進化の観点から 1 ─ 3 社会問題としての倫理学 ─道徳心理学、人工知能、功利主義 1 ─ 4 『ホモ・デウス』が語らなかったこと(山本貴光+吉川浩満) 1 ─ 5 人工知能と人文知を結ぶの必読書(山本貴光+吉川浩満)1 ─ 6 人間の〈未来〉/未来の〈人間〉 ─産業社会論、SF、共和主義(稲葉振一郎+吉川浩満) 2 進化と絶滅2 ─ 1 「生きづらいのは進化論のせいですか?」 ─進化論と現代社会 2 ─ 2 人類の起源という考えそのものについて ─起源神話のふたつのドグマ 2 ─ 3 人新世における人間 ─ヒトのつくった地質年代 2 ─ 4 人間拡張 ─進化の相の下に 2 ─ 5 〈自然な科学〉としての進化論 2 ─ 6 絶滅とともに哲学は可能か──思弁的実在論、未来の他者、女性の公式(大澤真幸+千葉雅也+吉川浩満) 3 人物3 ─ 1 リチャード・ドーキンス ─文明史におけるドーキンス 3 ─ 2 アンリ・ファーブル ─進化論ぎらい 3 ─ 3 多田富雄 ─自然科学とリベラルアーツ3 ─ 4 見田宗介 ─大人の青年 3 ─ 5 バーナード・ウィリアムズ ─道徳における運 4 作品4 ─ 1 二一世紀の〈人間〉のための二一冊 ─フーコーからポストヒューマンSFまで 4 ─ 2 『利己的な遺伝子』からはじまる一〇冊 ─刊行四〇周年を機に(橘玲+吉川浩満) 4 ─ 3 人間本性から出発する ─『啓蒙思想2・0』『心は遺伝子の論理で決まるのか』(山本貴光+吉川浩満) 4 ─ 4 メタ道徳としての功利主義 グリーン『モラル・トライブズ』 4 ─ 5 リベラル派は保守派に学べ? ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』 4 ─ 6 リバタリアン・パターナリズムの可能性 サンスティーン『選択しないという選択』 4 ─ 7 チューリングの革命と変容するリアリティ フロリディ『第四の革命』 4 ─ 8 ポジティヴ・コンピューティングの挑戦 カルヴォ他『ウェルビーイングの設計論』 4 ─ 9 汎用人工知能の文明史的意義 シャナハン『シンギュラリティ』 4 ─ 10 ゲノム編集技術はなにをもたらすか ダウドナ他『CRISPR/クリスパー』 4 ─ 11 インターフェースをたどる哲学的実践 プレヒト『哲学オデュッセイ』 4 ─ 12 ビッグデータを見て我が振り直せ ダヴィドウィッツ『誰もが噓をついている』 4 ─ 13 永遠の〈危機の書〉 ウィリアム・H・マクニール『疫病と世界史』 4 ─ 14 後ろ向きの予言書 大澤真幸『〈世界史〉の哲学 近代篇』 4 ─ 15 フロム・カタストロフ・ティル・ドーン 島田雅彦『カタストロフ・マニア』 4 ─ 16 伊藤計劃のポストヒューマンSF 伊藤計劃『虐殺器官』・『ハーモニー』 4 ─ 17 犬は防衛されなければならない 映画『犬ヶ島』 4 ─ 18危険な知識をめぐる二つの問い 映画『猿の惑星』シリーズ 4 ─ 19 レプリカントに人間を学ぶ 映画『ブレードランナー』・『ブレードランナー2049』 単行本あとがき 文庫版あとがき解説 溢れる〈喜び〉と散りばめられた〈ためらい〉 大澤真幸
著者紹介
吉川 浩満
- 略歴
- 吉川浩満(よしかわ・ひろみつ):1972年鳥取県米子市生まれ。文筆家、編集者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。書評サイトおよびYouTubeチャンネル「哲学の劇場」を山本貴光とともに共同主宰している。おもな著書に『哲学の門前』(紀伊國屋書店)、『理不尽な進化増補新版』(ちくま文庫)、山本との共著に『人文的、あまりに人文的』(本の雑誌社)、『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(筑摩書房)、『脳がわかれば心がわかるか』(太田出版)がある。
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これから人類はどうなるのだろうと考えている人に
2023/04/12 15:33
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投稿者:ノホホン - この投稿者のレビュー一覧を見る
進化科学が好きで,常日頃,人類の未来を妄想しているので,期待して本書を購入。
著者は人間の変容の視座で,認知と進化に関して書籍類を読み込み,対談を重ねてきた。その内容や所見について,エッセイ,インタビュー,作品評などの形で発表してきたものを本書にまとめてある。私の好きな「サピエンス全史」などの部分は,他の書籍の人間観との位置づけが理解でき,期待通り。一方で,未読の書籍の部分や,哲学的な表現・議論が続く部分は私のキャパを超えていたので,飛ばし読みした。元々,一般の人にレクチャーする目的の本ではないので,読み易くないのはしょうがないか。
購入を検討されている方は,本書の目次を調べて,好きな書籍が本書に取り上げられているかどうかを確認してみるのが良いと思う。